著者の所属・活動拠点の国は、モザンビーク、ペルーです。
掲載誌:CyTA - Journal of Food
ライセンス: CC BY 対象: 公開論文 確認元: OpenAlex
研究の目的
ゆでたサツマイモが水っぽいか、ほくほくと乾いた感じかといった食感や調理特性は、新しい品種が消費者に受け入れられるかを左右する重要な要素です。研究チームは、サツマイモの根(いも)に含まれる乾物量と粗繊維量が、ゆでたときの調理特性や食感の感じ方にどう関係するかを調べました。
乾物量とは、いもから水分を除いた残りの成分の割合を指します。粗繊維量は、消化されにくい繊維質のおおよその量を示す指標です。
何を調べたか
研究では46品種のサツマイモの根を対象としました。乾物量、粗繊維量、ゆでる前後の重さの変化、食感に関するデータを用いて、成分の特徴と調理特性との関連を分析しました。
食感の感じ方の分析をもとに、品種を「水っぽい」「中間」「乾いた(ほくほく系)」の3つのタイプに分類し、タイプ間で乾物量と粗繊維量に違いがあるかを統計的に比較しています。
主な結果
抄録によると、46品種のうち約42%が水っぽいタイプ、約26%が中間タイプ、約32%が乾いたタイプに分類されました。分散分析という統計手法により、これらのタイプの間で乾物量と粗繊維量にばらつきがあることが示されました。
乾いた食感のタイプは乾物量が最も高く、統計的に有意な差がありました。また、このタイプの品種はゆでている間に重さが増えたと報告されています。
さらに、乾物量はゆでたときの重さの変化と関連しており、相関係数は0.65でした。相関係数は二つの値がどの程度そろって変化するかを示す指標で、この値は一定の関連を表しますが、それだけで原因と結果の関係を示すものではありません。
研究が示すこと
著者らは、乾物量、粗繊維量、ゆでたときの重さの変化が、ゆでたいもが好ましい乾いた食感になる品種を選ぶ際の追加の指標として使える可能性があるとしています。食感という感覚的な特徴を、測定できる成分や重さの変化と結びつけて捉えようとした点に、この研究の意味があります。
原著論文の著者・所属:Osvalda J. Guambe(Centre of Excellence in Agri-Food Systems and Nutrition, Faculty of Engineering, Eduardo Mondlane University)、Mukani Moyo(Urban Food Systems, International Potato Center)、Maria Andrade(Crop Improvement, International Potato Center)、Godwill Makunde(Crop Improvement, International Potato Center)、Arsénio Ndeve(Rural Engineering, Faculty of Agronomy and Forestry Engineering, Eduardo Mondlane University)、Lucas Tivana(Rural Engineering, Faculty of Agronomy and Forestry Engineering, Eduardo Mondlane University)
※本記事は原著論文をもとに、日本語で要約・説明を加えた研究紹介です。 出典(原著論文):Osvalda J. Guambe, Mukani Moyo, Maria Andrade, et al. The influence of dry matter and crude fiber on cooking properties and texture of boiled sweetpotato [ Ipomoea batatas (L) Lam]. CyTA - Journal of Food 2026-08-17. DOI: 10.1080/19476337.2026.2717807. 原著ライセンス:CC BY.