著者の所属・活動拠点の国は、韓国です。

掲載誌:Foods

ライセンス: CC BY 対象: 公開論文 確認元: OpenAlex

米粉の粒の大きさと衣の仕上がりを調べる

研究チームは、米品種「Baegjinju」の米粉について、粒の細かさが粉の吸水性や、フライドチキンの衣の付き方、揚げた後の水分量や硬さにどう関わるかを調べました。米粉は小麦粉と異なり、グルテンを形成するたんぱく質を含まないため、衣の性質には、でんぷんの特徴や水の取り込み方などが重要になります。

著者らは、粉砕とふるい分けによって粒の大きさが異なる米粉を用意しました。平均粒径は、最も粗い区分で約177マイクロメートル、最も細かい区分で約60マイクロメートルでした。米粉自体の性質を測るとともに、それぞれを同じ配合条件で鶏胸肉の衣に使い、揚げた製品を比較しました。一般的な小麦粉の衣も、仕上がりの比較対象としました。

細かい米粉ほど衣が多く付き、揚げた製品の水分が高かった

研究チームの報告では、米粉が細かくなるほど、水を保持する能力が高まりました。最も粗い米粉と最も細かい米粉を比べると、衣の付着率は7.54%から36.68%へ増え、加熱による重量の減少率は41.82%から16.40%へ低下しました。

揚げた製品の水分含有率も、48.22%から62.21%へ高まりました。これは衣と肉を合わせた製品全体の測定値であり、肉だけの水分量を示すものではありません。著者らは、細かい米粉による衣の性質の変化が、揚げる間の水分保持に関係した可能性を示しています。

機器で測った硬さや、かみ応えを表す指標も、米粉が細かくなるほど低下しました。著者らは、細かい米粉では揚げた衣が硬くなりにくかったと説明しています。平均粒径が約74マイクロメートルと約60マイクロメートルの区分では、硬さとかみ応えの指標が小麦粉の衣に近い値でした。

粒の細かさも米粉の衣を左右する条件

小麦粉との比較では、扱える状態の衣にするために加えた水の量が異なっていました。そのため著者らは、粉の種類による影響と加水量による影響を完全には分けられないとしています。また、油の含有量は直接測っておらず、細かい米粉で吸油量が減ったかどうかは、この研究からは分かりません。

今回の条件では、Baegjinju米粉の粒を細かくすることで、衣の付き方や製品全体の水分保持、揚げた後の硬さが変わりました。研究は、米粉の衣の仕上がりを考える際には、品種や配合だけでなく、粒の細かさも重要な条件になることを示しています。

原著論文の著者・所属:Dajeong Oh(Department of Food Science and Technology, Pusan National University, Miryang 50463, Republic of Korea)、Yi Ho Jeon(Department of Food Science and Technology, Pusan National University, Miryang 50463, Republic of Korea)、Youngjae Cho(Department of Food Science and Technology, Pusan National University, Miryang 50463, Republic of Korea; Department of FoodTech, Pusan National University, Miryang 50463, Republic of Korea; Food Tech Innovation Center, Pusan National University, Miryang 50463, Republic of Korea)

※本記事は原著論文をもとに、日本語で要約・説明を加えた研究紹介です。 出典(原著論文):Dajeong Oh, Yi Ho Jeon, Youngjae Cho. Effects of Baegjinju Rice Flour Particle Size on Flour Functionality and Quality Characteristics of Batter-Coated Deep-Fat-Fried Chicken. Foods 2026-09-07. DOI: 10.3390/foods15173164. 原著ライセンス:CC BY.