著者の所属・活動拠点の国は、インドネシアです。

掲載誌:Journal Of Social Research

ライセンス: CC BY-SA 対象: 公開論文 確認元: OpenAlex

研究の目的

ジャンクフードは一般に、カロリー、塩分(ナトリウム)、脂肪が多い一方で栄養価が低い食品を指します。ファストフード、揚げ物、アイスクリーム、加工肉、清涼飲料などが例として挙げられます。研究チームは、こうした食品をとりすぎると肥満につながり、肥満は高血圧などの健康問題と関係するという先行研究の知見を背景に挙げています。

インドネシアでは高校生の多くにジャンクフードを食べる習慣があると報告されています。しかし、ジャカルタの国立職業高校SMKN 39の生徒を対象に、ジャンクフードの摂取と血圧、BMIの関係を調べた研究は、2024年の時点ではありませんでした。そこで著者らは、この学校の生徒を対象にこれらの関係を調べました。あわせて、食に関するイスラームの教えの観点からもこの問題を考察しています。

何を調べたか

研究チームは、11年生(日本の高校2年生に相当)87人を対象に調査しました。研究の選択基準に当てはまる生徒を研究者が選ぶ方法で参加者を集めています。この研究は、ある一時点でのデータをまとめて集める横断研究です。同じ時期に測った摂取状況と体の指標を比べるため、時間の前後関係や原因と結果を直接示すものではありません。

ジャンクフードの摂取状況は質問票で調べました。血圧はデジタル式の血圧計で測りました。BMIは実際に測った体重と身長から計算しました。BMIは体重(kg)を身長(m)の2乗で割った値で、体格や栄養状態の目安として使われます。

分析にはスピアマンの順位相関という統計手法を使いました。これは、二つの値の大小の並び方がどの程度そろっているかを調べる方法です。研究チームは、ジャンクフード摂取の得点と、上の血圧(収縮期血圧)、下の血圧(拡張期血圧)、BMIとの関連の強さを確かめました。

主な結果

参加者の83.9%はジャンクフードを食べる頻度が低いグループに分類されました。血圧は66.7%が正常の範囲でした。BMIは正常の区分が41.4%で最も多く、次いでやせの区分が24.1%でした。肥満に分類された生徒もいました。

分析の結果、ジャンクフードの摂取は、上の血圧(相関係数−0.102、p値0.349)、下の血圧(相関係数−0.158、p値0.144)、BMI(相関係数0.020、p値0.854)のいずれとも、統計的に意味のある関連を示しませんでした。研究チームによると、どの相関もごく弱く、統計的に有意ではありませんでした。

著者らは、この結果に運動量や食事全体のパターンといった他の要因が影響した可能性を挙げています。たとえば、ジャンクフードを食べていても体をよく動かしていれば、とったエネルギーが使われる可能性があります。また、ジャンクフードが主な食事でなく、他の食品から十分な栄養をとっていれば、BMIは正常に保たれうると論じています。

研究の限界として、著者らは次の点を挙げています。参加者が一校の87人と少なく、結果をすべての若者に当てはめられないこと。質問票は記憶に頼るため不正確になりうること。食べた量や栄養素、エネルギー量を測れていないこと。血圧やBMIに影響する他の要因を詳しく分析していないこと。

研究が示すこと

この研究では、調査対象の生徒の間で、ジャンクフード摂取と血圧・BMIとの間に統計的に意味のある関連は確認されませんでした。ただしこれは、限られた人数と方法で調べた一時点の結果です。著者ら自身も、血圧や体格は食事以外の多くの要因に左右されると述べています。

著者らは、イスラームの観点からは、食べ物は合法(ハラール)であるだけでなく、体に良く有益であること(タイイブ)が求められ、食べすぎを避ける節度も大切にされていると述べています。そして、今回の調査で有意な関連は見られなかったものの、健康を守り過剰な摂取を避けるという考え方はこの教えと一致すると結論づけています。

原著論文の著者・所属:Farras Alifah Aldi(Universitas YARSI)、Nur Asiah(Universitas YARSI)、Toto Heriyanto(Universitas YARSI)、Sri Wuryanti(Universitas YARSI)

※本記事は原著論文をもとに、日本語で要約・説明を加えた研究紹介です。 出典(原著論文):Farras Alifah Aldi, Nur Asiah, Toto Heriyanto, Sri Wuryanti The Relationship Between Junk Food Consumption and Blood Pressure and Body Mass Index (BMI) Among Students at SMKN 39 Jakarta and A Review from An Islamic Perspective. Journal Of Social Research 2026-09-29. DOI: 10.55324/josr.v5i10.3422. 原著ライセンス:CC BY-SA 4.0.

本紹介記事の文章(題名・見出しを含む)は、CC BY-SA 4.0で提供します。原著論文をもとにNutriMap Japanが日本語で要約・説明を加えています。対象は本紹介記事の文章に限り、ヒーロー画像・サイトのロゴ・画面デザイン・他の記事・データベース全体は含みません。