著者の所属・活動拠点の国は、インドです。
掲載誌:Plant Science Today
ライセンス: CC BY 対象: 公開論文 確認元: OpenAlex
有機資材と土壌の覆い方を組み合わせて検証
研究チームは、トウモロコシとマメ科作物のクラスタービーンを同じ畑で育てる間作で、有機資材による養分供給、土の表面を植物残さで覆うマルチング、有機製剤の葉への散布が、生育と収量にどう影響するかを調べました。個々の方法の利点は報告されていたものの、これらを組み合わせた効果については情報が限られていたためです。
試験は2025年12月から2026年4月にかけて、インドのタミル・ナードゥ農業大学の圃場で実施されました。トウモロコシ2列とクラスタービーン1列を交互に植え、定期的に灌水しました。養分を補強したミミズ堆肥と腐植酸を施したうえで、乾燥したトウモロコシの茎葉を均一に敷く方法、束にして置く方法、覆わない方法を比較しました。さらに葉面散布の5条件を組み合わせ、計15条件をそれぞれ3反復で調べました。
均一に敷くマルチと混合製剤の散布で高い収量
研究チームの報告では、茎葉を均一に敷いた条件で、トウモロコシの草丈、植物体を乾燥させた重量、葉の葉緑素の指標が高くなりました。葉面散布の各条件をまとめて比較した子実収量は、均一に敷いた条件で1ヘクタール当たり5508キログラム、束にした条件で5042キログラム、覆わない条件で4725キログラムでした。クラスタービーンの野菜としての収量も、均一に敷いた条件が2089キログラムで、覆わない条件の1790キログラムを上回りました。
葉面散布では、有機製剤のパンチャガビヤ、発酵卵抽出液、発酵魚抽出液を等量で混ぜた濃度3%の製剤が、比較した散布条件の中で最も高い収量を示しました。土壌被覆の各条件をまとめたトウモロコシの子実収量は、この混合製剤で1ヘクタール当たり6064キログラム、葉面散布の対照区では4051キログラムでした。クラスタービーンの野菜収量も、それぞれ2230キログラムと1667キログラムでした。
これらは土壌被覆と葉面散布について、それぞれの効果を比較した値です。両者の特定の組み合わせによって効果がさらに変わるという交互作用は、統計的に有意ではありませんでした。
両作物の生育と収量を支える管理方法
著者らは、土壌被覆による水分の保持や養分の利用しやすさの向上が、生育と収量を支えた可能性を挙げています。今回の試験は、有機資材を施した間作畑で、土の覆い方と葉面散布を工夫することが、トウモロコシだけでなく、一緒に育てるクラスタービーンの生産性向上にもつながることを示す報告です。
原著論文の著者・所属:V Mahalakshmi(Department of Agronomy, Tamil Nadu Agricultural University, Coimbatore 641 003, Tamil Nadu, India)、S P Sangeetha(Department of Agronomy, Tamil Nadu Agricultural University, Coimbatore 641 003, Tamil Nadu, India)、P M Shanmugam(Department of Agronomy, Tamil Nadu Agricultural University, Coimbatore 641 003, Tamil Nadu, India)、E Parameswari(Nammazhvar Organic Farming Research Centre, Tamil Nadu Agricultural University, Coimbatore 641 003, Tamil Nadu, India)、B K Sathiya(Department of Soil Science and Agricultural Chemistry, Tamil Nadu Agricultural University, Coimbatore 641 003, Tamil Nadu, India)
※本記事は原著論文をもとに、日本語で要約・説明を加えた研究紹介です。 出典(原著論文):V Mahalakshmi, S P Sangeetha, P M Shanmugam, et al. Organic nutrient integration and mulching as sustainable strategies for maize and cluster bean intercropping. Plant Science Today 2026-08-28. DOI: 10.14719/pst.15696. 原著ライセンス:CC BY.