掲載誌:Populer Jurnal Penelitian Mahasiswa
ライセンス: CC BY-SA 対象: 公開論文 確認元: OpenAlex
研究の目的
インドネシア北スマトラ州のフンバン・ハスンドゥタン県では、主食が米に大きく偏っています。この論文は、県内にある米以外の地元食材を活用して食料安全保障(人々が必要な食料を安定して得られる状態)を支えるために、行政や関係者が実施できる政策提言をまとめることを目的としています。
抄録から分かる範囲では、著者らは県内の食料消費に関するデータを示して現状の課題を整理し、それに基づいて政策の方向性を提案しています。
データが示す米への依存
著者らによると、2025年の同県の1人あたり週平均の米消費量は2.163キログラムで、全国平均の約1.510キログラムを上回っていました。論文はこれを、米への依存が依然として強いことを示すものとしています。
あわせて、食事の多様性を評価する指標である「望ましい食事パターン(PPH)」の得点が、2021年の同県で85.8だったことも報告されています。論文はこの値から、地元の食生活は多様性に欠け、米が主食として支配的な位置を占めていると述べています。
一方、2025年の米以外の主食となる食材の1人あたり週平均消費量は、トウモロコシ0.005キログラム、サツマイモ0.131キログラム、タロイモ0.041キログラム、ジャガイモ0.060キログラム、乾燥キャッサバ(ガプレック)0.006キログラムで、生のキャッサバはほぼゼロでした。著者らは、米と米以外の食材の消費に大きな差があり、地元の非米食材がほとんど活用されず、主食の代わりとして好まれたり習慣的に食べられたりしていない状況だと指摘しています。
提案された政策の方向性
米の消費を減らすための主な手段として、論文は食の多様化を挙げています。具体的には、米の一部をトウモロコシ、サツマイモ、キャッサバ、タロイモ、サゴといった地元の炭水化物源に置き換えることです。
著者らが示す政策戦略は、米中心の食生活から、多様な非米食材を取り入れる方向への転換を促すものと位置づけられています。
この研究が伝えること
この論文は、米の消費が全国平均より多い一方で地元の芋類や穀物がほとんど食べられていないという地域の実情を数値で示し、地元の食材を生かすことを食料安全保障の政策課題として提起しています。主食の偏りを地域資源の活用によって和らげるという視点を、行政や関係者向けの提言として整理した点が、この研究の中心といえます。
原著論文の著者・所属:Ratna Sulastri Sibuea(Dinas Pertanian dan Ketahanan Pangan Kabupaten Humbahas)
※本記事は原著論文をもとに、日本語で要約・説明を加えた研究紹介です。 出典(原著論文):Ratna Sulastri Sibuea Strategi Kebijakan Pangan Lokal dalam Meningkatkan Ketahanan Pangan di Kabupaten Humbang Hasundutan. Populer Jurnal Penelitian Mahasiswa 2026-09-03. DOI: 10.58192/populer.v5i3.5417. 原著ライセンス:CC BY-SA 4.0.
本紹介記事の文章(題名・見出しを含む)は、CC BY-SA 4.0で提供します。原著論文をもとにNutriMap Japanが日本語で要約・説明を加えています。対象は本紹介記事の文章に限り、ヒーロー画像・サイトのロゴ・画面デザイン・他の記事・データベース全体は含みません。