著者の所属・活動拠点の国は、タンザニアです。

掲載誌:Cogent Food & Agriculture

ライセンス: CC BY 対象: 公開論文 確認元: OpenAlex

餌を減らす程度と期間に着目

研究チームは、肉と卵の両方を生産するサッソ種とタンブロ種の鶏を対象に、品種の違いや、与える餌を減らす程度・期間が、食肉として得られる量と肉質にどう影響するかを調べました。

集約的な飼育条件で計360羽を用い、自由に食べられる場合の摂取量を基準に、給餌を制限しない条件、15%減らす条件、25%減らす条件を比較しました。出荷前の仕上げ期に制限を行い、その期間は21日間または28日間とし、77日齢で食肉処理しました。

品種による違いと、給餌制限による変化

著者らの報告では、タンブロ種はサッソ種よりも処理時の体重や、羽毛・内臓などを取り除いた枝肉の重量が大きく、胸肉・もも肉の歩留まりや赤身の割合、粗たんぱく質の含有量も高くなりました。肉の赤みが強く、切断に必要な力は小さいという違いもありました。一方、サッソ種は筋肉内の脂肪が多く、脂肪に対する赤身の比率は低い結果でした。

給餌量を減らす程度が大きいほど、処理時の体重、体重に占める枝肉の割合、腹部の脂肪は低下しました。その一方で、脂肪に対する赤身の比率は高まりました。また、制限期間が21日間の鶏は、28日間の鶏よりも枝肉重量と筋肉の割合が高くなりました。調べた項目では、給餌制限の影響が品種によって異なるという統計的な結果は認められませんでした。

赤身の割合と得られる肉の量の関係

著者らは、仕上げ期に21~28日間、最大25%の給餌制限を行うことで、肉質を損なわずに脂肪に対する赤身の割合を高め、商業的に成り立つとする2キログラム超の処理時体重も維持できたと結論づけています。今回の研究は、餌を減らすことで脂肪が少なくなる一方、体重や枝肉の歩留まりも下がるという、食肉生産における量と構成の変化を示しています。

原著論文の著者・所属:Riziwan Benitho Mdagadzule(Department of Animal Science and Production, Mwalimu Nyerere University of Agriculture and Technology (MNUAT); Department of Animal, Aquaculture and Range Sciences, Sokoine University of Agriculture (SUA))、Sebastian Chenyambuga(Department of Animal, Aquaculture and Range Sciences, Sokoine University of Agriculture (SUA))、Said Mbaga(Department of Animal, Aquaculture and Range Sciences, Sokoine University of Agriculture (SUA))

※本記事は原著論文をもとに、日本語で要約・説明を加えた研究紹介です。 出典(原著論文):Riziwan Benitho Mdagadzule, Sebastian Chenyambuga, Said Mbaga. Influence of feed restriction intensity and duration on carcass characteristics and meat quality of Sasso and Tanbro chickens. Cogent Food & Agriculture 2026-09-04. DOI: 10.1080/23311932.2026.2724596. 原著ライセンス:CC BY.