著者の所属・活動拠点の国は、アメリカです。

掲載誌:PeerJ

ライセンス: CC BY 対象: 公開論文 確認元: OpenAlex

研究の目的

豆類は、たんぱく質や食物繊維などの栄養素を安価にとれる食品で、料理への使い道も幅広く、摂取を増やすことが推奨されています。それにもかかわらず、豆を日常的に食べる大学生はごく少ないと著者らは指摘しています。

そこで研究チームは、大学生が豆についてどのような知識を持ち、どう感じ、実際にどう食べているかを測るための調査票を作りました。あわせて、その質問項目が意図したことを適切に測れているかを確かめることを目的としました。

調査票の作り方と検証の方法

研究チームはまず、先行研究や健康行動に関する理論をもとに26の質問項目を作成しました。続いて6人の専門家が内容を検討し、豆に関する知識・態度・行動を尋ねる20項目に絞り込みました。さらに7人の大学生に聞き取りを行い、学生にとって質問が分かりやすく、意図どおりに受け取られるかを確認しました。

本調査は2023年秋に行われ、栄養学の入門科目を通じて18〜24歳の学部生982人が回答しました。回答者の多くは女性(65.6%)、白人(90.5%)、18〜19歳(69.6%)で、半数近く(46.4%)が1年生でした。

分析では、無作為に選んだ250人分のデータを使い、質問項目がいくつのまとまり(因子)に分かれるかを探る「探索的因子分析」を行いました。そのうえで残りの732人分のデータを使い、見いだされた構造がデータに当てはまるかを確かめる「確認的因子分析」を実施しました。あわせて、同じまとまりに属する質問への回答がそろっているか(内的一貫性)も評価しています。

主な結果

探索的因子分析の結果、質問項目は「豆を食べる行動」「態度と行動パターン」「認識されている利点」「比較に基づく健康面の認識」という4つのまとまりに整理され、これらで回答のばらつきの56%を説明できたと報告されています。

確認的因子分析では、当初のモデルはデータへの当てはまりが十分ではありませんでした。研究チームがモデルを修正したところ、当てはまりは許容できる水準まで改善したとしています。また、4つのまとまりが互いに関連し合うと仮定したモデルは、全項目を1つのまとまりとみなすモデルや、4つのまとまりを互いに無関係とみなすモデルよりも、データによく当てはまったと報告されています。

内的一貫性の指標であるクロンバックのαは、複数の項目からなる各まとまりで0.63〜0.79、調査票全体で0.82でした。データを7対3に分けて行った検証でも、モデルの構造は安定していたとされています。

研究の意味

著者らは、この研究によって大学生の豆に関する知識・態度・行動を評価できる、検証済みの調査票が得られたと結論づけています。大学生の間で食料不安や食事の質の低さが問題となるなか、この調査票による結果は、豆の摂取を促す対象を絞った取り組みを考えるための手がかりになると著者らは述べています。

原著論文の著者・所属:Mohammad Rahanur Alam(Department of Nutrition and Public Health Sciences, University of Tennessee - Knoxville, Knoxville, TN, United States of America)、Sarah Colby(Department of Nutrition and Public Health Sciences, University of Tennessee - Knoxville, Knoxville, TN, United States of America)、Iyanuoluwa Oyedeji Oyetunji(Department of Nutrition and Public Health Sciences, University of Tennessee - Knoxville, Knoxville, TN, United States of America)、Candace Sapp(Department of Nutrition and Public Health Sciences, University of Tennessee - Knoxville, Knoxville, TN, United States of America)、Jennifer A. Morrow(Department of Educational Leadership & Policy Studies, University of Tennessee - Knoxville, Knoxville, TN, United States of America)

※本記事は原著論文をもとに、日本語で要約・説明を加えた研究紹介です。 出典(原著論文):Mohammad Rahanur Alam, Sarah Colby, Iyanuoluwa Oyedeji Oyetunji, et al. Development and validation of a bean knowledge, attitudes, and behaviors survey in a college population. PeerJ 2026-10-26. DOI: 10.7717/peerj.21881. 原著ライセンス:CC BY.