著者の所属・活動拠点の国は、インドネシアです。
掲載誌:COMPETITOR Jurnal Pendidikan Kepelatihan Olahraga
ライセンス: CC BY-SA 対象: 公開論文 確認元: OpenAlex
研究の目的
大学生は、学業の負担やサークル・団体活動、不規則な食事、睡眠不足などによってエネルギーのバランスや健康が乱れやすく、栄養面の問題を抱えやすいとされています。そのため、食事の取り方と睡眠の取り方は、栄養状態の違いに関わりうる生活習慣として注目されています。
この研究で著者らは、インドネシアのマカッサル国立大学のキリスト教学生団体で役員を務める学生を対象に、食事のパターンと睡眠のパターンがそれぞれ栄養状態とどのように関係しているかを分析することを目的としました。
何をどのように調べたか
研究チームは、2025/2026年度に活動していた役員46人全員を対象としました。対象者を抽出せず該当者全員を調べる方法で、ある一時点の状態を集めて関係を見る「横断研究」という形の調査です。
食事のパターンは、あらかじめ質問項目を定めた質問票で評価しました。睡眠のパターンは、睡眠の質を自己記入式で評価する国際的に使われている質問票「ピッツバーグ睡眠質問票(PSQI)」で測定しました。栄養状態は、体重と身長を実際に測り、体重と身長から算出する体格の指標「BMI(体格指数)」に基づいて、低体重・標準・過体重などに分類しました。
データは、まず割合などで全体の傾向をまとめたうえで、2つの項目がどの程度一緒に変化するかを順位に基づいて調べる「スピアマンの相関分析」を用いて、5%の有意水準で関係を検討しました。
主な結果
論文によると、食事のパターンが良好と判定されたのは46人中44人(95.7%)でした。一方で、睡眠のパターンが良くないと判定されたのは31人(67.4%)で、睡眠面に課題を抱える学生が多いことが報告されています。
栄養状態については、31人(67.4%)が標準、8人(17.4%)が低体重、7人(15.2%)が過体重に分類されました。
統計分析では、食事のパターンと栄養状態の間に統計的に意味のある関係がみられました(p = 0.022、相関係数 r = 0.337)。著者らはこれを、正の向きではあるものの比較的弱い関連と説明しています。これに対し、睡眠のパターンと栄養状態の間には統計的に意味のある関係は認められませんでした(p = 0.371、r = 0.135)。
この研究が示すこと
著者らは、この集団では睡眠のパターンよりも食事のパターンのほうが栄養状態とより密接に関係していると結論づけています。そのうえで、団体活動に積極的に取り組む大学生の栄養状態を良好に保つために、バランスのとれた食事、規則正しい食事時間、健康的な食習慣を促すことを引き続き優先すべきだと提言しています。
活動で忙しい学生の間でも、日々の食事の取り方が体格に基づく栄養状態と結びついていることを、具体的な集団で確かめた報告といえます。
原著論文の著者・所属:M. Rachmat Kasmad(Universitas Negeri Makassar)、Syukur Niat Kasih Gulo(Universitas Negeri Makassar)、Sahabuddin(Universitas Negeri Makassar)
※本記事は原著論文をもとに、日本語で要約・説明を加えた研究紹介です。 出典(原著論文):M. Rachmat Kasmad, Syukur Niat Kasih Gulo, Sahabuddin Relationship Between Dietary Patterns And Sleep Patterns With Nutritional Status. COMPETITOR Jurnal Pendidikan Kepelatihan Olahraga 2026-08-15. DOI: 10.67322/cpjok.v18i3.1046. 原著ライセンス:CC BY-SA 4.0.
本紹介記事の文章(題名・見出しを含む)は、CC BY-SA 4.0で提供します。原著論文をもとにNutriMap Japanが日本語で要約・説明を加えています。対象は本紹介記事の文章に限り、ヒーロー画像・サイトのロゴ・画面デザイン・他の記事・データベース全体は含みません。