著者の所属・活動拠点の国は、インドネシアです。

掲載誌:Vitamin Jurnal ilmu Kesehatan Umum

ライセンス: CC BY-SA 対象: 公開論文 確認元: OpenAlex

研究の背景と目的

インドネシアでは、身長に比べて体重が著しく少ない状態である「消耗症(ウェイスティング)」が、幼児の栄養問題の一つになっています。論文の抄録によると、2024年の全国の有病率は7.4%で、国の目標である7%にまだ届いていませんでした。また、タンゲラン市はバンテン州の県・市の中で、消耗症の有病率が2番目に高い地域とされています。

研究チームは、タンゲラン市ネグラサリ地区の5歳未満の子どもを対象に、エネルギー摂取量、たんぱく質摂取量、完全母乳育児(一定期間、母乳だけで育てること)を受けたかどうかが、消耗症とどのように関連しているかを分析することを目的としました。

調べた方法

研究は、ある一時点で対象者の状態と要因を同時に調べる横断研究として行われました。対象は12〜59か月の子どもで、単純無作為抽出によって選ばれています。

消耗症は、身長に対する体重が基準からどれだけ離れているかを示す指標(WHZ)が、標準偏差でマイナス2未満の場合と定義されました。エネルギーとたんぱく質の摂取量は、連続しない2日について、それぞれ24時間分の食事内容を思い出して答えてもらう方法で調べ、完全母乳育児の経験は質問票で確認しました。データはカイ二乗検定という統計手法で分析されています。

主な結果

著者らの報告では、エネルギー摂取量と完全母乳育児の経験は、いずれも消耗症と統計的に有意な関連を示しました(p<0.05)。一方、たんぱく質摂取量については、消耗症との有意な関連はみられませんでした(p>0.05)。

なお、この研究は横断研究であり、示されたのは要因と消耗症との関連です。どちらが原因かという因果関係を示したものではありません。

研究が示すこと

この研究は、地域の幼児の消耗症を考えるうえで、日々のエネルギー摂取と母乳育児の経験が関わっている可能性を示しています。著者らはこの結果を踏まえ、幼い子どもを持つ母親へのバランスの取れた栄養教育の強化、妊娠中から生後6か月までの完全母乳育児の推進、そして定期的な成長の見守りが、消耗症の予防を支えるために勧められると述べています。

原著論文の著者・所属:Mizna Sabilla(Universitas Muhammadiyah Jakarta, ID)、Hilda Mutiah(Universitas Muhammadiyah Jakarta)、Mustakim Mustakim(Universitas Muhammadiyah Jakarta)

※本記事は原著論文をもとに、日本語で要約・説明を加えた研究紹介です。 出典(原著論文):Mizna Sabilla, Hilda Mutiah, Mustakim Mustakim Hubungan Asupan Gizi dan ASI eksklusif dengan Kejadian Wasting pada Balita di Kecamatan Neglasari Kota Tangerang. Vitamin Jurnal ilmu Kesehatan Umum 2026-07-30. DOI: 10.61132/vitamin.v4i3.2406. 原著ライセンス:CC BY-SA 4.0.

本紹介記事の文章(題名・見出しを含む)は、CC BY-SA 4.0で提供します。原著論文をもとにNutriMap Japanが日本語で要約・説明を加えています。対象は本紹介記事の文章に限り、ヒーロー画像・サイトのロゴ・画面デザイン・他の記事・データベース全体は含みません。