研究論文

食品・栄養科学の査読済み学術論文(J-STAGEEurope PMCOpenAlexDOAJ)から毎時収集した論文一覧です。ヒトの食・栄養に関わる論文のみを対象に収集しています。NutriMap紹介記事がある場合は、論文ページリンクの横に記事リンクを掲載します。

収集データソース

🇯🇵 J-STAGE

Japan Science and Technology Agency

食物繊維・発酵食品・大豆・魚の脂肪酸等の日本語論文

🌐 Europe PMC

EMBL-EBI(PubMed/MEDLINEを内包+プレプリント・農学)

日本食・和食・発酵食品・EPA/DHA等の英語論文(PubMed収集を統合)

🌐 OpenAlex

OurResearch(オープン学術カタログ・CC0)

日本食・栄養・食品科学の英語論文(オープンデータ)

🌐 DOAJ

Directory of Open Access Journals

オープンアクセス誌の食品・栄養論文(英語)

※ NutriMap紹介記事はAIによる要約・解説を含みます。原著論文へのリンクを各記事末尾に掲載しています。断定的な健康効果の表現は使用していません。

🌐 PubMed

母乳中オメガ3 PUFAと乳児の神経発達:インド人母親からのエビデンスと知見

プロスタグランジンズ・ロイコトリエンズ・アンド・エッセンシャル・ファッティー・アシッズ

本ナラティブレビューは、インド人集団を中心に、母親のDHAが乳児の神経発達に与える役割に関する現在のエビデンスをまとめた。インド人母親はオメガ3脂肪酸摂取量が少なく母乳中DHA濃度も西洋諸国より低い傾向があり、魚介類摂取の少なさと高オメガ6植物油の摂取が主な要因と考えられた。母親のDHA補充により母体のDHA状態は改善するが、乳児の神経発達への具体的な恩恵については依然として不確実性が残る。

掲載日: 2026年05月14日  / 収集: 2026年05月31日 02:59

🌐 PubMed

ワンヘルスの視点から見た多環芳香族炭化水素:人間・動物・環境衛生の統合的考察

トキシクス

本レビューは、多環芳香族炭化水素(PAH)を共通の燃焼源・毒性メカニズム・食物網連鎖の観点からワンヘルスの枠組みで包括的に論じた。焼き物・燻製食品の摂取や汚染空気の吸入などを通じて人間と野生動物に同様の毒性負荷をもたらし、AhR活性化とCYP1A1/CYP1B1触媒による生体活性化を介した遺伝毒性メカニズムが中心的役割を担う。従来の米国EPA優先PAHを超えて、高分子量PAH・アルキル化誘導体・オキシおよびニトロPAH変換物も評価対象に含める必要性が強調された。

掲載日: 2026年05月11日  / 収集: 2026年05月31日 02:59

🌐 PubMed

米国の青年において卵料理および調理材料としての卵の摂取は非摂取者と比較してより多くの通常栄養素摂取量と関連する

ジャーナル・オブ・ニュートリション

NHANES 2007〜2018年のデータを用いた解析(14〜17歳、3691名)で、卵摂取カテゴリー(非摂取・調理材料・卵メインの料理)と栄養素摂取量の関連を評価した。卵メインの料理消費者はルテイン+ゼアキサンチン・コリン・ビタミンA・セレン・ビタミンD・リボフラビン・DHA・タンパク質の平均摂取量が非摂取者より有意に高かった。米国の青年ではカルシウム・マグネシウム・ビタミンD・ビタミンEの不足リスクが高く、卵摂取がこれらの栄養素摂取改善に貢献する可能性が示された。

掲載日: 2026年03月18日  / 収集: 2026年05月31日 02:59

🌐 PubMed

機械学習を用いた習慣的な摂取済み水分摂取量の決定因子の同定

ジャーナル・オブ・ニュートリション

本研究では、219名の健常成人のデータを用い、摂取済み水分(飲料水・飲み物・食品由来の水)の決定因子を機械学習モデルで同定した。リッジ回帰モデルが最良の予測精度を示し、25変数で分散の38%を説明した。食物繊維・タンパク質・アルコール・食品総重量の摂取量が多いほど、炭水化物・ナトリウム摂取量が少ないほど水分摂取量が多かった。

掲載日: 2026年03月11日  / 収集: 2026年05月31日 02:59

🌐 PubMed

マイクロバイオームのクロストークと栄養:腸内細菌叢‐臓器軸と食事因子の相互作用

フード・リサーチ・インターナショナル

本レビューは、腸内細菌叢が短鎖脂肪酸・神経伝達物質・サイトカインなどを介して脳・肝臓・肺・心臓・皮膚など多くの臓器と双方向的に交流する「腸‐臓器軸」の概念を概説した。プロバイオティクス・プレバイオティクス・オメガ3・食物繊維などの栄養補助食品がマイクロバイオームのバランス維持に寄与する一方、加工肉・高脂肪・高糖質食品はバランスを乱し全身性炎症リスクを高める。食事が腸内細菌叢と各臓器の相互作用に与える影響を理解することが疾患予防・治療戦略の策定に重要である。

掲載日: 2026年03月11日  / 収集: 2026年05月31日 02:59

🌐 PubMed

機能性視床下部性無月経女性における多量栄養素および微量栄養素の食事摂取量

女性の健康ジャーナル

本横断研究は、機能性視床下部性無月経(FHA)女性30名と正常月経コントロール29名の食事摂取を比較した。FHA女性はコントロールと同程度のカロリー摂取量であったが、タンパク質・食物繊維・ビタミンA・ビタミンC・鉄の摂取量が多かった。今後は骨や血管健康などの長期的健康との関連を検討する必要があると結論づけられた。

掲載日: 2026年03月10日  / 収集: 2026年05月31日 02:59

🌐 PubMed

ホンダワラ(Sargassum horridum)における微量元素の10年間・年間・季節内変動:人体健康リスクへの示唆

マリン・エンバイロンメンタル・リサーチ

本研究は、褐藻Sargassum horridumの元素組成(As・Cd・Pb・Cu・Fe・Zn・Mn・K・C・N)と安定同位体比の時間的変動を評価した。長期的な変動パターンが明らかにされ、海藻の食事摂取における人体健康リスク評価への示唆が検討された。

掲載日: 2026年03月07日  / 収集: 2026年05月31日 02:59

🌐 PubMed

国際スポーツ栄養学会ポジションスタンド:食事性抗酸化物質が運動およびスポーツパフォーマンスに与える影響

国際スポーツ栄養学会誌

国際スポーツ栄養学会(ISSN)は、食事性抗酸化物質の運動への影響に関する公式見解を発表した。抗酸化物質は文脈依存的な役割を持ち、適度な摂取は回復を促進するが、超生理学的用量ではトレーニング適応を妨げる可能性がある。全食品由来の食事性抗酸化物質は過度な酸化ストレスの緩和に有効であり、タイミング・用量・種類・個人差がその影響を左右する。

掲載日: 2026年02月17日  / 収集: 2026年05月31日 02:59

🌐 PubMed

唾液における脂肪酸プロファイルの妥当性:血液ベース試料との比較分析

ニュートリション

健康成人における唾液と血液の脂肪酸プロファイルの相関性を比較し、唾液が代替マトリックスとしての可能性は限定的であり、マトリックス間で広い一致の限界が確認されたことが示された。

掲載日: 2025年12月30日  / 収集: 2026年05月31日 02:59

🌐 PubMed

耳鳴り症状の軽減における水溶性食物繊維の潜在的な保護的役割:症例対照研究

IBROニューロサイエンス・レポーツ

本研究は、食物繊維摂取量と耳鳴りリスクの関連を調べるため、イラン人女性300名(耳鳴り患者150名・対照150名)を対象とした横断研究を実施した。耳鳴り患者は対照群と比較して水溶性食物繊維の日常摂取量が有意に低く、摂取量の増加は耳鳴りリスクの低下と有意に関連していた(調整OR:0.71)。果物や穀物などを含む水溶性食物繊維の豊富な食事が耳鳴り症状の緩和に寄与する可能性が示唆された。

掲載日: 2025年10月04日  / 収集: 2026年05月31日 02:59

🇯🇵 J-STAGE

食物アレルギー児を養育する保護者のレジリエンス尺度開発

J-STAGE 収録論文(日本)

【目的】食物アレルギー児の保護者は,食事管理やアナフィラキシーへの不安など心理的負担が大きい.こうした状況への適応力であるレジリエンスは,保護者支援を検討する上で重要である.本研究ではレジリエンス尺度を開発し,その信頼性と妥当性を検証した. 【方法】2023年6~8月に昭和医科大学病院小児科を受診した食物アレルギー児の保護者にWEB調査を実施した.調査項目は,保護者および児の背景因子,レジリエンス関連項目,食物アレルギー対応力に関する項目で構成した.尺度原案52項目に対し,探索的・確認的因子分析で因子構造を検討し,背景因子との関連は相関解析・重回帰分析で評価した. 【結果】有効回答は359例(回収率89.8%)で,保護者および児の年齢中央値(四分位範囲)は40歳(36~44歳),6歳(3~9歳)であった.因子分析の結果,尺度は5因子24項目(医療者の支え,問題解決志向,疾患理解,栄養士の支え,家族の支え)で構成され,良好な信頼性と妥当性を示した.背景因子との関連では,総得点に大きな差は認めなかったが,「疾患理解」は児の年齢・気管支喘息の合併・主要食品(鶏卵・牛乳・小麦)除去がある場合に高いなど,下位尺度ごとに関連因子が異なる傾向が示された. 【結論】本尺度は,保護者のレジリエンスの特徴と支援ニーズを多面的に把握でき,臨床での個別介入や保護者支援プログラムの設計に有用である.

掲載日: 2026年05月28日  / 収集: 2026年05月28日 22:20

🇯🇵 J-STAGE

人間ドック施設における減量プログラムの実践

J-STAGE 収録論文(日本)

【はじめに】 令和 5 年国民健康・栄養調査結果によると, 我が国における肥満者(BMI ≧ 25kg/m2) の割合は男性31.5%, 女性22.3% であり,男女ともに増加傾向にある . 当院附属人間ドックでは理学療法士が運動器健診を実施しており, 今回は肥満者に対する減量プログ ラムの創設に向けてトライアルを実施した. その内容について症例を通して報告をする . 【症例紹介】 症例は 60 代男性 . 初回評価時に体重 66.5kg, 体脂肪量 16.8kg, 筋肉量 47.0kg,BMI25.0, 体脂肪率 25.3% で体型パターンは運動不足肥満であった. 運動機能は同世代と比べると総合的には良好だが, 筋力や柔軟性が課題であった . また, 栄養面は推定摂取カロリーが 2100 ~ 2400kcal で, 間食や飲酒機会が多い傾向にあった . プログラムは栄養指導と運動療法を行う全 8 回(1 回 60 分)で,期間を約 3 か月とし ,2-3 回 / 月実施できる頻度とした . 評価として開始時に体組成検査 , 運動機能評価を実施し目標を設定 ,中間に体組成検査 , 終了時に体組成検査 , 運動機能評価を実施した. 【経過】 運動療法は柔軟や筋力・瞬発力を鍛える運動, ホームエクササイズの指導を 4-5METS の運動負荷レベルで実施した. 栄養指導は目標体重から逆算し1 日 360kcal を食事調整と運動療法で減らすことを目標に設定した. 具体的には片道 25 分の自転車通勤の頻度を増やすこと(約190kcal 消費), 飲酒や菓子類を減らすこと(約 170kcal 減)を提案した. 最 終 評 価 で は 体 重 62.6kg, 体 脂 肪 量 13.6kg, 筋 肉 量 46.3kg,BMI23.6, 体脂肪率 21.8% となり, 初回からの変化として体重-3.9kg, 体脂肪量-3.2kg,BMI-1.4, 体脂肪率-3.5% となり,理想に近い体型パターンにはなったが, 筋肉量が0.7kg 減少した.しかし, 運動機能評価では多くの項目が初回より改善した . 【考察】 本症例はほぼ目標を達成できたが, 同時に筋肉量も低下してしまう結果となった. 飲酒や菓子類だけでなく, 時によってはその他脂質や炭水化物を多く減らしていたとのことであり, 減量を意識する余り必要摂取カロリーを下回り, タンパク質の異化が亢進していた可能性も考えられた. 一方, 運動機能に対する効果は大きい結果となった. 一般的に, 減量に対する効果は短期間では食事の効果が大きく, 運動の直接的な効果は少ないとされるが, 理学療法士が個別プログラムを実施することで, 適切な運動方法が習慣化され , 長期的な減量効果が期待できる. 現在は管理栄養士による指導もプログラムに盛り込まれており, 人間ドックでの受診テ ゙ータも活用しながら , 包括的な減量プログラムを提供していく予定である. 【倫理的配慮】 本報告は, ヘルシンキ宣言に基づき対象者に十分な説明と同意を得た上で作成し, 倫理指針を遵守している .

掲載日: 2026年03月31日  / 収集: 2026年05月27日 05:00

🇯🇵 J-STAGE

「ファンクショナルフード・リポジショニング」戦略によるグルコサミンの社会実装

J-STAGE 収録論文(日本)

ドラッグ・リポジショニングとは,既存の医薬品または開発中断の候補薬剤を新たな適応症に適用することで,新薬開発に要するコストやリソースの削減と開発スピードのアップを目指すアプローチである.このアプローチは,医薬品だけでなく食品開発,とくにファンクショナルフード開発を対象としてその概念を転用できることが予想される.つまり食品開発分野では,「ファンクショナルフード・リポジショニング」(Functional Food Repositioning,FFR)である.近年,新しいファンクショナルフードの開発が,年々と難しさを増すなか,FFRは,消費者への健康増進方法の迅速な提供に貢献する開発アプローチとして,今後重要性が増すと考えられる. グルコサミン(GlcN)は関節をサポートするサプリメントとして利用されてきたが,一方で,その有効性に関しては限定的だとする議論もある.GlcNは,機能性を除く,長期間の使用実績に基づく安全性を含めた複数の開発項目の検討が完了していることになり,FFRの観点からの新しい機能性の開発と社会実装が期待される.これまでに,血管内皮改善効果,オートファジー誘導機能,アンチエイジング機能,腸内環境改善効果についての機能性が報告されている.本論文ではFFRの観点から,GlcNの新しい機能性とその具体的なアウトプットに触れながら社会実装の方向性について論じたい.

掲載日: 2026年02月06日  / 収集: 2026年05月27日 04:00

🇯🇵 J-STAGE

腸内細菌叢モデルを用いた乳化剤感受性の個人差予測

J-STAGE 収録論文(日本)

加工食品に広く含まれる乳化剤は,腸内環境に影響を与え,炎症性腸疾患や代謝異常のリスク因子となる可能性が指摘されている.こうした環境因子の影響は,個人の腸内細菌叢の構成により大きく異なる.近年,食事成分への反応性を個別に予測するモデル開発が進められており,腸内細菌の変化を介した疾患リスク評価が現実味を帯びてきた.本稿では,乳化剤に対する腸内細菌の個別反応性を in vitro で再現・予測可能な新たなモデルについて紹介する. なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである. 1) Chassaing B. et al ., Nature , 519 , 92-96(2015). 2) Naimi S. et al ., Microbiome , 9 , 66(2021). 3) Rytter H. et al ., Gut , 74 , 761-774(2025). 4) Chassaing B. et al ., Gastroenterology , 162 , 743-756(2022).

掲載日: 2025年10月01日  / 収集: 2026年05月27日 04:00

🇯🇵 J-STAGE

女子大生の味噌汁の摂取状況に食習慣が及ぼす影響

J-STAGE 収録論文(日本)

【目的】味噌は発酵食品であり、免疫力を高め、さまざまな疾患の予防効能があると報告されている。そして味噌汁は、日本人によく飲まれており、朝食のご飯には欠かせない存在である。しかし、近年味噌の摂取量は、減少してきている。現在、朝食がパンという人も増えており、若い世代の味噌汁の摂取についても変化があると考える。本研究では、女子大生の味噌汁の飲む頻度や嗜好性を調査し、味噌汁の摂取状況を明らかにすることを目的とした。 【方法】対象者はN女子大学家政学部および短期大学部の学生で,調査の目的や個人情報の取り扱い等を説明して同意を得た172人(平均年齢19.3±1.0歳)である。アンケート項目は、属性についての質問を3問、食生活についての質問を8問、味噌汁についての質問を17問の計28問である。得られたデータはExcelで集計後、検定(2×2分割表、n×m分割表)で解析し、統計的有意水準を5%で示した。 【結果および考察】ご飯を主食にしている人は、朝食は52%、昼食は81%、夕食は87%と夕食にご飯を食べている人が多かった。朝食で、パンを主食にしている人は39%であった。味噌汁についての質問では、味噌汁が好きと回答した人が90%と多く、栄養補給源などの生理的効果を理解している人も約6割と多かった。味噌汁の摂取ついては、1日1回と回答した人が72%と最も多く、飲まないと回答した人は17%であった。また朝食がご飯の人は、ご飯以外の人よりも味噌汁を飲む摂取頻度が有意に高かった。味噌の種類は、豆味噌と調合味噌がどちらも34%と多かった。地域で生産されてきた味噌を使用している割合は減少傾向にあるのではないかと推測された。

掲載日: 2025年08月30日  / 収集: 2026年05月27日 02:00

🇯🇵 J-STAGE

キクイモ粉末を添加した飴の嗜好性およびイヌリン含量

J-STAGE 収録論文(日本)

【目的】血糖値の上昇抑制など様々な機能が報告されている水溶性食物繊維イヌリンを豊富に含むキクイモの消費拡大に向け,様々な加工品が開発されている.このうち,キクイモの乾燥粉末はパンやうどん麺など主食となる粉製品を中心に利用が検討されている.一方で他の植物性粉末は飴などの菓子製品においても多く利用される。飴は菓子類の中では機能性を期待する商品も多い。しかしながら,キクイモはゴボウに似た風味があるため,パンやうどん麺では添加量が多い場合は嗜好性の低下が認められているほか,物性に対しての影響も示唆されている。さらに,パンでは焼成過程によるイヌリンの分解も示唆されている。そこで,本研究では,キクイモ粉末を添加した飴を調整し,嗜好性および製造工程がイヌリン含量に及ぼす影響を調査し,キクイモ粉末添加飴の可能性について検討した。【方法】還元パラチノース180 g,還元澱粉糖化物120 g,水 30 g,アセスルファムカリウム0.2 gおよびキクイモ乾燥粉末を用いた。還元パラチノース,還元澱粉糖化物および水を鍋で170℃まで炊き上げたあと140℃まで冷却し,アセスルファムカリウムおよびキクイモ粉末を添加した。キクイモ粉末の添加量は粉末総和量の1%,2%および3%とした。キクイモ粉末を添加しないものを対照とした。嗜好性は,官能評価,味認識装置,レオメーターおよび色彩色差計により,イヌリン含量はアンスロン硫酸変法により定量した。【結果】キクイモ粉末添加量の増加により味質については渋味および苦味が増加し,色については褐色が強まる傾向にあった。官能評価の結果から,総合ではいずれの添加も対照と比較して劣る結果となった。イヌリン含量は添加量に比例して増加した。

掲載日: 2025年08月30日  / 収集: 2026年05月27日 01:00

🇯🇵 J-STAGE

朝食欠食時における昼食主食の違いが血糖応答に及ぼす影響

J-STAGE 収録論文(日本)

【目的】近年、朝食欠食率は低下傾向にあるものの、依然として課題が残り、特に昼食後の血糖値の急上昇が懸念されている。我々の予備調査(勤労男女約5000名)では、朝食を常食が60%、欠食が10%、時々欠食が30%であった。朝食摂取は健康上望ましいが、実際には欠食せざるを得ない生活環境や勤務形態も多く見受けられる。その際、血糖管理が重要な課題となる。そこで本研究では、朝食を欠食した際の昼食の主食を工夫することで、食後血糖値の上昇を抑制できるかを検討した。【方法】(一社)社会福祉支援研究機構を通じて、年齢・性別を問わず23名を募集。事前アンケートにより「朝食を毎日食べる」「不定期に食べる」「ほとんど食べない」の3群に分類した。試験はオープンラベル・クロスオーバー方式で平日4日間実施。全日朝食は抜き、昼食には主食として白飯またはオートミール飯を提供(副菜:ニチレイ製品)。夕食は自由摂取。血糖値はFreeStyleリブレで連続測定、睡眠はOSA-MA、食事は写真記録、生活習慣はアンケートで分析した。【結果】昼食にオートミール飯を用いた場合、白飯に比べ昼食後血糖上昇が有意に抑制された。ただし、朝食欠食群ではこの効果が有意ではなかった。血糖AUCと生活習慣の相関分析では、午後の間食・夜食をとらず朝型生活を送る者において、抑制効果がより明確であり、夕食量にかかわらず安定していた。加えて、オートミールは食物繊維が豊富であることから、消化吸収の緩やかさが血糖制御に寄与した可能性がある。本研究の結果は、朝食を時々欠食する層に対し血糖変動を抑制する食選択肢と、時間栄養学に基づく実践的食育導入の手がかりとなる。

掲載日: 2025年08月30日  / 収集: 2026年05月27日 01:00

🇯🇵 J-STAGE

パン製造における生地膨化に及ぼす大麦粉の添加効果

J-STAGE 収録論文(日本)

【目的】大麦は穀類の中でも水溶性食物繊維を多く含む雑穀であり、その水溶性食物繊維の大部分はβ-グルカンである。β-グルカンは、血中コレステロール低下作用や血糖値上昇抑制作用、心臓病のリスク低減、免疫系機能の増進、皮膚の保湿作用などの機能が報告されている。食物繊維の多い食品は、低カロリーの上に噛み応えもあり、食べた時の満足感も高いため、食物繊維の多い食事をとることで肥満の予防が期待されており、糖尿病、高血圧、動脈硬化、脂質異常症など、様々な生活習慣病のリスク低下に寄与することが報告されている。そこで、本研究では、大麦の機能性成分をパンに有効活用するために、パン製造における生地膨化に及ぼす大麦粉の添加による影響を検討した。 【方法】生地は、自動ホームベーカリーを用いて試料を調製した。温度(30℃)において、恒温器を使用し、生地の膨化を測定した。 【結果】生地の膨化を測定した結果、測定90分では、大麦粉5.0%および10.0%添加の生地は生地の膨化力が高値となり、大麦粉無添加の生地が最も膨化力が低値であった。測定135分では、大麦粉無添加および10.0%大麦粉添加の生地は生地の膨化力が低値であったが、他の添加濃度間での有意差は認められなかった。測定270分では、2.0%大麦粉添加の生地は著しく高値となり、270分以降緩やかな上昇を示した。10.0%大麦粉添加生地では、測定180分間で著しく高値を示し、180分以降ほとんど変化が認められなかった。 これらの結果から、大麦粉をパン生地に添加することで無添加と比較し、生地の膨化において有効な作用が認められ、焼成パンの力学的特性にも影響を及ぼすことが示唆された。

掲載日: 2025年08月30日  / 収集: 2026年05月27日 01:00

🇯🇵 J-STAGE

小麦粉の一部をキクイモ粉末で置換したうどん麺のゆで調理によるイヌリンへの影響

J-STAGE 収録論文(日本)

【目的】キクイモに豊富に含まれるイヌリン由来の健康機能をうどん麺に導入するため,小麦粉の一部をキクイモ塊茎粉末に置換したうどん麺が製造されている。しかしながら,イヌリンは水溶性食物繊維で熱水中に溶出する。また,ゆで調理時間や麺の太さにより麺中のイヌリンの溶出状況は変化する可能性がある.本研究では,これらによるイヌリン溶出や物性への影響について調査した。 【方法】キクイモ粉の置換割合は中力粉質量の5%とし,幅6.5 mmの太麺と幅2 mmの細麺を調製した。ゆで調理は太麺では14分,細麺では10分までの2分刻みとした。ゆで麺およびゆで汁のイヌリン含量と重合度を分析した。さらに,ゆで麺の硬度および引張強度を測定し,ゆで時間による好ましい麺の硬さについての官能評価も行った。 【結果・考察】イヌリン含量は,太麺では生麺の141 mgからゆで時間6分で115 mgに,細麺では生麺の137 mgからゆで時間8分で93 mgになり,麺の太さによって減少の程度は異なるものの,ゆで時間が長くなるに伴い減少した。一方で,重合度は一定であり,イヌリンはそのままの状態で麺中に存在またはゆで汁中に溶出していると考えられた。硬度,引張強度については太麺,細麺ともにゆで時間が長くなると低下する傾向にあった。官能評価においては,太麺で4~12分,細麺で2~5分のゆで時間で麺の硬さについての好ましさに差は認められなかった。そのため,太麺で4~12分,細麺で2~5分のゆで時間は消費者に受け入れられる可能性がある。この範囲でのイヌリンの減少率は太麺,細麺ともに最大でも22%であることから,血糖値の上昇抑制のために十分なイヌリン含量も摂取できると考えられた。

掲載日: 2025年08月30日  / 収集: 2026年05月27日 01:00

🇯🇵 J-STAGE

食後血糖値に与える影響因子の検討 ―食物繊維の形態差と咀嚼の有無について―

J-STAGE 収録論文(日本)

先行研究では,炭水化物摂取前の食物繊維の形態差が血糖値に影響を及ぼすことが報告されている。本 研究では,食後血糖値に与える影響因子として,炭水化物摂取前の食物繊維の形態差とそれに伴う咀嚼の有 無による血糖値への影響について検討した。被験者は九州女子大学の女子学生とした。実験(ⅰ)では,炭水化 物摂取前に難消化性デキストリン含有茶(デキストリン茶)と普通茶,実験1(ⅱ)ではデキストリン茶と同程度の食 物繊維を含む野菜サラダを摂取させた。さらに実験2 では,咀嚼が食後血糖値に与える影響として,パラフィン ガムを用いて咀嚼が食後血糖値の変動に与える影響を検討した。その結果,実験1(ⅰ)は,デキストリン茶と普通 茶の血糖値に差は見られなかった。実験1(ⅱ)では,野菜サラダがデキストリン茶と比較して食後30 分の血糖値 において有意に低値を示し,120 分後においてはデキストリン茶が野菜サラダよりも低い傾向であった。実験2 では,空腹時血糖値がコントロール(水)群,パラフィンガム群およびサラダ群の比較において有意差がある傾 向がみられた。血糖値の変化量に有意差はなかったが,ガム群で他2 群よりも高い値であった。 以上の結果より,野菜サラダ摂取による食後血糖値上昇抑制作用が観察された。また,咀嚼が血糖値に及 ぼす影響については本研究では十分に明らかにすることはできなかった。しかしながら,ベジファーストを意識 することだけではなく,炭水化物摂取前の食物繊維含有食品をよく噛んで食べることが食後血糖上昇抑制効 果を高めることが期待される。

掲載日: 2025年07月31日  / 収集: 2026年05月27日 01:00