研究論文紹介記事一覧
発表された国内外の研究論文のうち「CC BY CC BY-SA CC0」ライセンスが付与され、内容が要約できる研究論文を紹介しています。その他、毎時収集した研究論文一覧を見る
腸内細菌がつくる短鎖脂肪酸と免疫のつながり――総説論文の紹介
自己免疫疾患や自己炎症性疾患は近年、とくに先進国で増えています。著者らは、現在の推計では自己免疫疾患が世界人口のおよそ8〜10%に影響しているとしたうえで、この増加の背景に環境や生活習慣の変化、とりわけ食生活の変化があるのではないかという問題意識から論を起こしています。食物繊維や植物性食品を多く含む…
公開日: 2026年09月29日 05:34
「食べ物のパラドックス」——他の生き物に由来する物質は、どのようにして自分の一部になるのか
著者らは、生き物が生きるために欠かせない食べ物が、そもそも他の生物に由来する生物学的な物質であるという点に注目しています。食べ物に含まれるタンパク質、多糖、脂質といった大きな分子(高分子)は、そのままの形では人のからだの分子とは構造が異なるため、消化される前の段階では「非自己」、つまり自分のものでは…
公開日: 2026年09月29日 04:55
寛解期にある思春期の炎症性腸疾患患者の食習慣に関する調査
炎症性腸疾患(IBD)は、クローン病や潰瘍性大腸炎を含む腸の慢性的な炎症性疾患の総称です。著者らは、IBDの発症率が世界的に増加しており、その発症や経過には食事に関わる要因も関与していると述べています。
公開日: 2026年09月29日 04:49
腸内細菌の乱れとMASLD——「腸と肝臓のつながり」から治療を考える総説
代謝機能障害に関連する脂肪性肝疾患(MASLD)は、慢性肝疾患の主要な原因のひとつとして世界的に広がっています。著者らによれば、かつて非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)と呼ばれていたこの病気は、成人のおよそ38%が抱えているとされ、複数の学会による合意のもとでMASLDという名称に置き換えられ…
公開日: 2026年09月28日 10:22
乳酸菌5株のプロバイオティクス特性と抗菌物質を評価した研究
複数の抗菌薬が効かなくなった細菌(多剤耐性菌)の増加は、食品の安全性、とくに食品の保存という面で大きな課題になっています。著者らは、こうした状況に対して、食品の発酵などに用いられる乳酸菌が手がかりになりうると位置づけています。乳酸菌は抗菌物質(AMS)やバクテリオシン様阻害物質(BLIS、細菌がつく…
公開日: 2026年09月28日 10:01
アミノ酸スレオニンを加えてプロバイオティクスヨーグルトの風味を高める試み
ヨーグルトの香りや味わいは、乳を発酵させる乳酸菌が作り出す乳酸や、揮発性の香気成分によって生まれます。著者らによれば、その中でもアセトアルデヒドはヨーグルトらしい風味を決める重要な成分で、量が足りないと風味がぼやけた印象になるとされています。
公開日: 2026年09月28日 09:20
硫酸塩とマグネシウムを多く含むミネラルウォーターと便通に関する無作為化試験
慢性的な便秘は、腹部と脳の相互作用にかかわる不調のひとつとして広く知られており、生活の質を下げるだけでなく、医療費の面でも負担になると報告されています。治療の第一歩としては薬ではなく、食事や生活習慣の見直しが取られることが多く、その中には十分な水分をとることも含まれます。
公開日: 2026年09月28日 09:06
規格外のテーブルグレープを活かす試み──ブーゲンビリアの苞を加えたワイン系飲料の研究
輸出用のテーブルグレープ(生食用ブドウ)は、大きさや色つき、傷の有無などの厳しい基準で選別されます。基準を満たさなかった果粒は「規格外」とされ、一部は国内向けに安く売られたり加工に回されたりしますが、それでも引き取り先のない分は廃棄され、収穫後の損失になります。著者らは、この規格外ブドウに新たな用途…
公開日: 2026年09月28日 06:10
ワイン製造方法の違いが搾りかすのポリフェノール組成を左右する——エストニア産ハイブリッド品種での検証
ワインを造ると、ぶどうの果皮・種・果肉の残りからなる固形の搾りかす(ポマス)が大量に発生します。この搾りかすには、発酵を経てもなおぶどう由来のポリフェノール(植物がつくる抗酸化成分の総称)がかなりの割合で残ることが、これまでの研究で示されてきました。
公開日: 2026年09月27日 07:35
発酵食品タルハナから分離されたバチルス属菌の安全性とプロバイオティクスとしての可能性を調べた研究
タルハナは、トルコで数百年にわたり広く食べられてきた発酵食品です。その発酵を主に担っている微生物は乳酸菌であることが知られていますが、研究チームは今回、あえて別の菌に注目しました。タルハナの試料からバチルス属(Bacillus)の菌株を分離し、種類を同定したうえで、プロバイオティクスとしての性質の一…
公開日: 2026年09月27日 05:29
高脂肪食のマウスで腸内細菌Phocaeicola dorei が糖・脂質の乱れをやわらげたとの報告
血糖と脂質のバランスが崩れた状態は「糖脂質代謝異常」と呼ばれ、研究チームによれば、インスリン抵抗性(インスリンが効きにくくなること)や慢性的な炎症、腸内細菌のバランスの乱れなどが関わるとされています。既存の薬としてオルリスタットやメトホルミンがあり効果ははっきりしているものの、著者らは長期使用時の忍…
公開日: 2026年09月26日 06:47
酵母の細胞壁由来プレバイオティクスを与えた実験用ラットの状態を調べた研究
家畜の飼育では、抗菌薬の使用が耐性菌のリスクから厳しく制限されるようになり、病気になってから治すのではなく、あらかじめ健康を保つ工夫が重視されています。そうした工夫のひとつが「プレバイオティクス」です。これは胃で消化されずに腸まで届き、腸内の有益な細菌のえさとなって、その増殖や働きを助ける飼料成分を…
公開日: 2026年09月26日 06:19