研究論文紹介記事一覧
発表された国内外の研究論文のうち「CC BY CC BY-SA CC0」ライセンスが付与され、内容が要約できる研究論文を紹介しています。その他、毎時収集した研究論文一覧を見る
野生のスモモ「ブラックソーン」、生育環境で成分や汚染物質はどう変わるのか
ヨーロッパの野山や道端に自生する野生果実「ブラックソーン(Prunus spinosa L.)」をご存じでしょうか。ルーマニアでは広く分布していながら、機能性食品の原料としての可能性はまだ十分に調べられていない果実です。今回紹介する研究は、ルーマイン・クルージュ地方の5つの採取地から得たブラックソー…
公開日: 2026年09月05日 03:24
腸内細菌が作る『胆汁酸』はディフィシル菌感染とどう関わるのか——食事との接点を探る研究解説
抗生物質を使った後に起こる下痢の中でも、クロストリディオイデス・ディフィシル感染症(CDI)は再発を繰り返しやすいことで知られています。腸内細菌のバランスが崩れることが再発の大きな要因とされていますが、その仕組みの中で近年注目されているのが「胆汁酸」という物質です。ルーマニアのグリゴレ・T・ポパ医科…
公開日: 2026年09月03日 07:33
パンづくりに宿す微生物の力—乳酸菌が変える品質・保存性・栄養
パンは小麦粉と水、酵母だけで作られていると思われがちですが、実際には目に見えない微生物が生地の性質や風味、保存性を左右しています。ルーマニアのステファン・チェル・マレ・スチャバ大学食品工学部に所属する研究者らは、パンづくりにおける乳酸菌(LAB:Lactic Acid Bacteria)の働きについ…
公開日: 2026年09月02日 07:41
サジー(シーバックソーン)の栄養価は品種と年によってどう変わるのか——3年間の追跡調査
サジー(Hippophae rhamnoides L.)は、オレンジ色の小さな実をつける低木で、カロテノイドやビタミンC(アスコルビン酸)を豊富に含むことで知られています。抗酸化作用や抗炎症作用、組織の修復に関わる働きが報告されており、医薬品や機能性食品の原料として注目を集めている植物です。ただし、…
公開日: 2026年08月31日 20:29
ルーマニアに自生するセイヨウジュウニヒトエ、香りと抗酸化性に着目した基礎研究
ハーブや野草の中には、まだ食品としての可能性が十分に調べられていない種が数多くあります。今回紹介する研究が注目したのは、シソ科の植物「セイヨウジュウニヒトエ(Ajuga reptans L.)」です。青紫の花を咲かせるこの植物は、ルーマニアの植物相に含まれるものの、これまであまり詳しく研究されてこな…
公開日: 2026年08月23日 18:34
妊娠中の食事は子どもの将来の健康にどう関わるのか、これまでの研究を整理したレビュー論文
妊娠中に何を食べるかは、母親自身の体調だけでなく、生まれてくる子どもの成長や将来の健康にまで関わっているかもしれない――そんな考え方が近年注目されています。特定の栄養素を単体で摂る・摂らないという話ではなく、日々の食事の「パターン」全体が影響するのではないかという視点です。今回紹介するのは、この妊娠…
公開日: 2026年08月22日 09:40
小麦ビスケットに果実の搾りかすを加えると何が変わる? ミネラルと品質を調べた研究
りんごジュースや果汁を作るときに大量に出る「搾りかす」。果肉や皮、種の残りを含むこの副産物は、多くが廃棄されているのが実情です。近年では、こうした食品副産物を捨てずに別の食品に活用しようという研究が世界的に注目されています。今回紹介する研究は、りんご・サワーチェリー・桃という3種類の果実の搾りかすを…
公開日: 2026年08月01日 01:45
チェリープラム粉末を加えたヨーグルト、抗酸化成分と食感はどう変わる?
プラムの仲間である「チェリープラム(Prunus Cerasifera Ehrh.)」は、ポリフェノールやアントシアニンを豊富に含み、抗酸化力の高い果実として知られています。近年、こうした植物由来の粉末を乳製品に混ぜ込むことで、栄養価を高めようとする研究が世界的に注目を集めています。今回紹介するのは…
公開日: 2026年08月01日 01:32
微生物由来のイヌリナーゼとは?腸内環境や代謝への関わりを紹介する論文
「イヌリン」という食物繊維の一種をご存じでしょうか。菊芋やごぼう、玉ねぎなどに含まれる貯蔵多糖で、近年は食物繊維やプレバイオティクスの話題でよく耳にする成分です。今回紹介する論文は、このイヌリンを分解する「イヌリナーゼ」という酵素、特に細菌・酵母・カビといった微生物が作り出すイヌリナーゼについて、こ…
公開日: 2026年07月21日 18:33
ヘンプシード油の脂肪酸分析、実は「測り方」で結果が変わる? ルーマニア産品種で検証
ヘンプシード(麻の実)は、健康に良いとされる多価不飽和脂肪酸(PUFA)を豊富に含む食材として関心が高まっています。しかし、こうした油の脂肪酸を分析する際、実験室でどのような「抽出方法」や「前処理(誘導体化)方法」を使うかによって、得られる結果そのものが変わってしまう可能性がある、という点はあまり注…
公開日: 2026年07月17日 19:30
食品中の微量元素をどう測る?中性子放射化分析の進歩を紹介する論文
私たちが毎日口にする食品には、鉄や亜鉛、セレンといった体に必要な微量元素が含まれている一方で、鉛やヒ素のように健康に悪影響を及ぼしうる有害元素が紛れ込むこともあります。食料の「量」だけでなく「質」を守ることは、持続可能な社会づくりにおいて重要な課題とされており、そのためには食品に含まれる元素を正確に…
公開日: 2026年07月16日 06:39
留学生の「食の多様性」は必ずしも健康的とは限らない?ハンガリーの調査から
海外に留学すると、食生活も大きく変わります。見慣れない食材や外食、寮の食堂、スーパーの品揃えなど、新しい「食の環境」に身を置くことになるからです。こうした変化は、留学生が何をどれだけ食べるかに影響すると考えられています。栄養学の分野では、食事に多様な食品が含まれているかどうかを示す「食品多様性」がし…
公開日: 2026年07月16日 05:37