研究論文紹介記事一覧
発表された国内外の研究論文のうち「CC BY CC BY-SA CC0」ライセンスが付与され、内容が要約できる研究論文を紹介しています。その他、毎時収集した研究論文一覧を見る
ヒマラヤの伝統的な酒造りの種「ダエリ」の成分と微生物を調べた研究
インド北西部ヒマラヤ地域には、地域の人々が受け継いできた発酵食品や酒が数多くあります。その一つが、ヒマーチャル・プラデーシュ州バルマウル地方のガッディ族がつくる米の酒「スール」です。スールは集まりや季節の祭り、儀礼の場で飲まれ、地域の暮らしと深く結びついています。
公開日: 2026年10月18日 21:30
6歳未満の子どもの口の健康とプロバイオティクス:21件の研究をまとめた系統的レビュー
幼い子どもにできる虫歯(乳幼児期う蝕)は、世界的な公衆衛生上の課題であり、社会経済的に恵まれない家庭や周縁化された地域の子どもに偏って多いことが知られています。研究チームによれば、この虫歯は一つの原因で起こるものではなく、食習慣、歯みがきなどの口腔清掃、フッ化物への接触、その子自身のなりやすさ、そし…
公開日: 2026年10月04日 04:32
腸内細菌とミトコンドリアをつなぐ経路から神経変性疾患と網膜の病気を読み解く総説
私たちの消化管には100兆を超える微生物がすみついていると著者らは述べています。ヒト自身の遺伝子が約2万3000個とされる一方、腸内細菌の集団がもつ遺伝子は300万個以上にのぼるため、微生物の遺伝子がつくり出す代謝産物がヒトの健康に影響しうると論文は指摘します。微生物の数や種類は消化管の場所によって…
公開日: 2026年10月02日 07:34
伝統的な部族の食事と腸内環境をめぐる総説:先住民の食文化から何が見えてくるか
人の消化管には膨大な数の微生物がすみついており、食べ物とともに長い時間をかけて共進化してきたと考えられています。ヒトの体には分解できない複雑な植物成分が数多くありますが、腸内の微生物はそれらを発酵させて別の物質に作り変えます。こうした関係を、この総説は宿主と微生物が互いに利益を得る「相利共生」として…
公開日: 2026年09月29日 06:17
腸内細菌の乱れに着目した大腸がん対策——植物由来成分とプロバイオティクスを組み合わせた配合の検討
大腸がんは世界で3番目に多く診断されるがんであり、がんによる死亡原因としては2番目に位置づけられています。著者らは、GLOBOCAN 2022の報告として、新規症例が1,926,425件、死亡が904,019件にのぼると紹介しています。
公開日: 2026年09月28日 22:43
腸内細菌の乱れとMASLD——「腸と肝臓のつながり」から治療を考える総説
代謝機能障害に関連する脂肪性肝疾患(MASLD)は、慢性肝疾患の主要な原因のひとつとして世界的に広がっています。著者らによれば、かつて非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)と呼ばれていたこの病気は、成人のおよそ38%が抱えているとされ、複数の学会による合意のもとでMASLDという名称に置き換えられ…
公開日: 2026年09月28日 10:22
発酵食品を食べる頻度と心の回復力の関係を調べた研究
ドーサやイドゥリ、アッパム、カード(凝乳)、バターミルクといった発酵食品は、インドの伝統的な食生活に古くから根づいています。近年、こうした食品が「腸内微生物叢-腸-脳軸」と呼ばれる経路を通じて心のはたらきに関わるのではないか、という関心が高まっています。これは、腸内の微生物とその環境、そして脳が互い…
公開日: 2026年09月25日 22:30
発酵食品と健康をめぐる研究の現状と課題を整理した「戦略ロードマップ」
発酵食品は、生きた微生物や発酵によって生まれる代謝産物、そして微生物の働きで変化した食品そのものの構造(食品マトリックス)をもたらすことから、健康的な食事の一部として注目を集めています。しかし著者らによれば、その健康への効果を支える科学的根拠はばらつきが大きく、現在の知見を規制上の判断や公衆衛生上の…
公開日: 2026年09月18日 17:27
インド人の「出たお腹」をめぐる説明——腸内細菌・食生活の変化・体組成から論じた記事
インド人に多いとされる、なかなか引っ込まない腹部の膨らみは、食べすぎや運動不足のせいだと説明されることが多い。この論考の著者は、そうした説明は進化的・微生物学的・食事に関する根拠に照らすと十分に成り立たないとして、別の説明の筋道をたどろうとしている。
公開日: 2026年09月17日 12:15
肥満に伴う腸内細菌と代謝ホルモン、食習慣のつながりを探る研究
肥満は、食べ過ぎと運動不足という単純な収支だけでは説明しきれない、複雑な代謝の状態だと考えられるようになっています。著者らは、食欲やエネルギー代謝を調節するホルモンと、腸にすむ細菌、そして日々の食習慣という三つの側面を、同じ参加者について同時に調べることを目指しました。
公開日: 2026年09月13日 23:55
インド北東部トリプラ州の発酵食に見る、部族の知恵と腸内環境の関係を探る研究
チューアック、ムイ・ボロック、ベルマ——耳慣れないこれらの名前は、インド北東部トリプラ州に暮らす部族コミュニティが代々受け継いできた発酵食品です。トリプラ州には政府に公認された部族コミュニティが19あり、州の人口407万人のうち31.8%を占めています。今回紹介する研究は、この地域の伝統発酵食品を、…
公開日: 2026年09月06日 22:23
水牛乳由来のたんぱく質濃縮物で作るプロセスチーズ、カルシウムを扱う塩の違いで食感がどう変わるか
プロセスチーズは、ナチュラルチーズに『溶融塩(乳化塩)』と呼ばれる添加物を加えて加熱・撹拌することで作られる加工食品です。この溶融塩は、チーズの中のカルシウムとたんぱく質(カゼイン)の結びつきをほどき、脂肪と水を均一に取り込ませて、なめらかな組織を作る役割を担っています。今回紹介する研究では、水牛乳…
公開日: 2026年09月03日 06:30