研究論文紹介記事一覧
発表された国内外の研究論文のうち「CC BY CC BY-SA CC0」ライセンスが付与され、内容が要約できる研究論文を紹介しています。その他、毎時収集した研究論文一覧を見る
拒食症の栄養回復期に腸内細菌叢と消化器症状をどう捉えるかを整理した文献レビュー
神経性やせ症(拒食症)は、食事の極端な制限、体重増加への強い恐れ、体型のとらえ方のゆがみを特徴とする精神疾患です。生涯有病率は女性で最大4%、男性で0.3%と推定されています。長く続くエネルギー不足は、ホルモン、消化管の動き、免疫、体組成、代謝など全身に影響します。そのため治療では、体重を戻すことに…
公開日: 2026年10月12日 05:22
学校生活におけるセリアック病の子どもたち——設備・人間関係・栄養の課題を整理した総説
セリアック病は、小麦・大麦・ライ麦に含まれるグルテンを食べることをきっかけに、遺伝的な素因を持つ人に起こる全身性の自己免疫疾患です。消化されにくいグルテンの断片(グリアジン)が腸の粘膜の内側に入り込み、免疫反応の連鎖を引き起こして小腸の絨毛(栄養を吸収するひだ状の組織)を少しずつ損なうため、栄養の吸…
公開日: 2026年09月29日 13:24
チーズの塩を見直す——ナトリウム低減をめぐる研究の整理
チーズづくりに使われる食塩(塩化ナトリウム、NaCl)は、単に塩味をつけるための材料ではありません。論文によれば、食塩は風味づけのほか、微生物のコントロール、水分の調整、組織(テクスチャー)の形成、製品の安全性、そして日持ちのよさといった複数の役割を同時に担っています。
公開日: 2026年09月24日 22:10
テーブルオリーブ発酵から分離された乳酸菌の比較ゲノム解析
テーブルオリーブは地中海地域を代表する発酵野菜のひとつで、その発酵は主にラクティプランティバチルス属の乳酸菌によって進みます。研究チームによると、同じ属のLactiplantibacillus pentosusについてはゲノムレベルの研究が数多く行われてきた一方、オリーブ発酵に関わるLactipla…
公開日: 2026年09月14日 22:23
炎症性腸疾患と「動物性か植物性か」——タンパク質の種類をめぐる研究の現在地
世界の食生活では、この70年ほどでタンパク質の摂取量が増え続けてきました。著者らは、40か国を対象にした系統的レビューで、北欧やアジアの一部では10年ごとに総エネルギーに占めるタンパク質の割合が0.5〜0.7%(およそ4〜6グラム分)増えてきたと報告されていることを紹介しています。同時に、環境への配…
公開日: 2026年09月14日 00:52
腸内細菌と代謝物から見る肥満研究:食事・薬・AIをつなぐ最新レビュー
肥満は単に食べ過ぎややせにくい体質という話では片づけられず、腸内に棲む微生物たちと私たちの体との複雑なやり取りが背景にあることが近年の研究で注目されています。今回紹介する総説論文は、腸内細菌叢(マイクロバイオーム)とそれらが作り出す代謝物(メタボローム)が、エネルギーバランスやインスリンの効き方、体…
公開日: 2026年09月03日 07:42
潰瘍性大腸炎の寛解維持に、食物繊維ペクチンと吸着性の粘土カオリンは補助になりうるか——生物学的根拠を整理したレビュー
潰瘍性大腸炎(UC)は、寛解と再燃を繰り返す慢性の炎症性腸疾患です。薬による治療で症状が落ち着いた後も、長期にわたって寛解状態を維持することは大きな治療課題とされています。近年の研究では、腸内細菌と宿主の代謝的なやり取りの乱れ、短鎖脂肪酸(SCFA)産生の低下、腸の上皮細胞のエネルギー代謝の不調、腸…
公開日: 2026年08月31日 15:23
伝統食トラハナスをヨーグルトに加えると何が変わる?ギリシャの発酵乳研究
発酵食品を使った機能性の高い乳製品への関心が高まる中、伝統的な発酵素材を現代のヨーグルトづくりに取り入れる試みが注目されています。今回紹介する研究では、ギリシャの伝統的な発酵食品「トラハナス」をヨーグルトに配合し、その物理化学的・微生物学的・抗酸化的・官能的な特性への影響を調べました。
公開日: 2026年08月27日 00:38