著者の所属・活動拠点の国は、インドネシアです。

掲載誌:JURNAL AGRONOMI TANAMAN TROPIKA (JUATIKA)

ライセンス: CC BY 対象: 公開論文 確認元: OpenAlex

研究の目的

エダマメはインドネシアで重要な農産物で、国内でも輸出向けでも需要が伸びています。栽培上の大きな問題の一つが、カビの一種であるセルコスポラ属菌(Cercospora sp.)による斑点病です。

著者らは、この病気の広がりには日射の強さや気温などの環境条件が大きく関わると説明しています。強い日射は病原菌の胞子の生存力を下げて感染を抑えやすく、日陰で光が弱い場所では湿度が上がって病原菌が増えやすいとされます。研究チームは、日射の強さがエダマメの斑点病の進行にどう影響するかを分析することを目的としました。論文の題名では、アブラヤシとの間作(同じ畑で複数の作物を組み合わせて育てる方法)の中でエダマメを育てる場面が対象とされています。

調べた内容

研究は、インドネシアのメダンにあるパーム油研究機関の試験圃場で、2026年3月から5月にかけて行われました。

観察した項目は、発病率(病気の発生が見られた割合)、病気の重さを点数で評価した発病度、照度計で測った日射の強さ、気温です。データは統計ソフトを使い、分散分析という手法で解析されました。結果の部分では、病原菌の胞子の一種である分生子の数も、病気との関係を見る変数として扱われています。

主な結果

抄録によると、発病度は期間中に0.02から0.60まで徐々に上がり、発病率は2026年5月初めに100%に達しました。

分生子の数は発病度と統計的に有意な正の相関を示しました(相関係数r=0.747)。分生子が多いほど病気が重い傾向があったということです。一方、日射の強さと発病度の相関は弱い負の値(r=-0.143)で、統計的に有意ではありませんでした。

二つの変数を同時に扱う重回帰分析では、両者を合わせた影響が統計的に有意とされました(F=30.083)。その中で、病気の進行に主に関わっていたのは分生子の数だったと著者らは報告しています。

この研究が示すこと

研究は日射の強さに注目して始まりましたが、この調査では、日射の強さと発病度との間に統計的に有意な関係は確認されませんでした。病気の進み具合と強く結びついていたのは、病原菌の分生子の量でした。ここで紹介した内容は、論文の抄録に記載された範囲に基づいています。

原著論文の著者・所属:Muhammad Akbar Maulana(Institut Teknologi Sawit Indonesia Deli Serdang)、Guntoro(Institut Teknologi Sawit Indonesia, Deli Serdang Sumatera Utara, Indonesia)

※本記事は原著論文をもとに、日本語で要約・説明を加えた研究紹介です。 出典(原著論文):Muhammad Akbar Maulana, Guntoro. Analysis of the Effect of Sunlight Intensity on Leaf Spot Disease (Cercospora sp) in Edamame Plants (Glycine max (L.) Merrill) in Oil Palm Intercropping Systems. JURNAL AGRONOMI TANAMAN TROPIKA (JUATIKA) 2026-09-01. DOI: 10.36378/juatika.v8i3.5854. 原著ライセンス:CC BY.