著者の所属・活動拠点の国は、ブラジルです。
掲載誌:Research Society and Development
ライセンス: CC BY 対象: 公開論文 確認元: OpenAlex
親の栄養知識と料理の技能に着目
研究チームは、就学前の子どもの親を対象とする栄養教育や料理の支援について、どのような研究成果が報告されているかを調べました。家庭での食事づくりに関わる栄養知識や料理の技能に焦点を当て、既存の研究を幅広く集めて整理する「スコーピングレビュー」を行いました。
文献検索は2024年12月に六つのデータベースで実施し、発表言語や発表時期は限定しませんでした。3人の研究者が独立して論文の確認、選定、情報の抽出を行い、10研究を採用しました。結果は、親や養育者への働きかけによる変化と、健康的な食事の選択を妨げる要因・支える要因に分けて整理されました。
料理への自信や子どもの選り好みに変化
著者らは、採用した研究で、親の料理への自信、栄養知識、健康的な食事を調理する力に好ましい変化が報告されたとまとめています。子どもについても、食べ物を選り好みする傾向の減少が報告されていました。
例えば、3~5歳の子どもと親・養育者が一緒に参加する4週間の料理プログラムを調べた研究では、121組が参加しました。プログラム参加群では食べ物を選り好みする傾向が有意に減少し、比較群では変化がありませんでした。また、参加群では緑色の野菜を試しに食べてみようとする意欲も高まったと報告されています。
別の親子料理プログラムの聞き取り調査では、子どもが健康的な食べ物を求めること、親が料理に取り組みやすくなること、家族のつながりなどが主な話題として挙がりました。一方、母親の調理行動を調べた研究では、家庭で料理する意欲や時間の確保が見られるものの、おやつを作る技能の不足が主な障壁として報告されました。
知識とともに、食事を作れるという自信を支える
著者らは、親への栄養面の働きかけは、知識だけでなく、食事づくりへの姿勢や実践、健康的な食事を自分で用意できるという自信を通じて、食生活の変化につながると結論づけています。このレビューは、家庭の食事を支えるうえで、栄養を学ぶことと、料理の技能や自信を育てることの両方に意味があると伝えています。
原著論文の著者・所属:Daiane Aparecida Nogueira(Universidade Federal do Triângulo Mineiro)、Ana Cláudia Vieira de Almeida(Universidade Federal do Triângulo Mineiro)、Alana Fernandes Ribeiro(Universidade Federal do Triângulo Mineiro)、Marana Luiza Duarte Avelar(Universidade Federal de Ouro Preto)、Érika Cardoso dos Reis(Universidade Federal de Ouro Preto)、Leila Aparecida Kauchakje Pedrosa(Universidade Federal do Triângulo Mineiro)
※本記事は原著論文をもとに、日本語で要約・説明を加えた研究紹介です。 出典(原著論文):Daiane Aparecida Nogueira, Ana Cláudia Vieira de Almeida, Alana Fernandes Ribeiro, et al. Intervenções nutricionais, conhecimento nutricional e habilidades culinárias em pais de crianças: Revisão de escopo. Research Society and Development 2026-08-29. DOI: 10.33448/rsd-v15i8.51622. 原著ライセンス:CC BY.