著者の所属・活動拠点の国は、インドネシアです。

掲載誌:Jurnal Kesehatan dr Soebandi

ライセンス: CC BY-SA 対象: 公開論文 確認元: OpenAlex

研究の目的

研究チームは、超加工食品やファストフードを多く食べることが、月経前症候群(PMS)の起こりやすさや症状の重さと関連するかを、既存の研究を集めて検討しました。PMSは、月経前に心身の症状が現れ、学業や仕事、日常生活に支障を及ぼすことがあります。食事との関連を示す研究がある一方、食品の分類や症状の測り方が異なり、結果は一致していませんでした。

何を、どのように調べたか

著者らは、ScopusとPubMedで、2015~2025年に英語で発表された研究を検索しました。対象は、月経のある年代の女性について、超加工食品やファストフードの摂取量・頻度の違いと、PMSや月経前の心身の症状との関連を調べた観察研究です。2人の評価者が独立して文献を選び、研究方法の質も評価しました。検索で見つかった80件から、最終的に7研究、計3,145人の女性を扱う論文を採用したと報告しています。

7研究のうち6研究は、食事と症状を同じ時期に調べる横断研究で、1研究はPMSのある人とない人を比べる症例対照研究でした。食事は摂取頻度の質問票や食べたものの記録などで、症状は標準化された質問票で調べられていました。

レビューでは、超加工食品とファストフードを、重なりはあるものの別の分類として扱いました。超加工食品は、糖や油脂などの食品由来成分に添加物などを組み合わせて工業的に作る食品を指し、ファストフードは主に調理・提供の仕方による分類です。研究によって食品や症状の評価方法が異なるため、数値を統合するメタ解析は行わず、関連の方向や強さを文章で整理しました。

主な報告結果

著者らによると、ファストフードを主な対象とした3研究のうち2研究で、摂取が多いこととPMSの症状が重いことに統計学的に有意な関連が報告されていました。一方、14~19歳の女子生徒を対象とした1研究では、有意な関連は認められませんでした。

超加工食品をより広く扱った4研究では、2研究が摂取の多さと症状の重さとの有意な関連を報告し、残る2研究では有意な関連は認められませんでした。関連があった研究の一つでは、即席麺や菓子類などの摂取と症状に相関がみられましたが、その強さは全般に弱いものでした。

もう一つの研究では、年齢、体格、食べ物への強い欲求の影響を調整した後も、月経中に超加工食品から取ったエネルギー量とPMSの重症度に関連がありました。ただし、同じ研究でも、月経前と月経後の摂取量には有意な関連がありませんでした。著者らは、食事を月経周期のどの時期に調べるかも、結果に関わる可能性があると述べています。

この報告が示すこと

研究チームは、食事をPMSの予防・管理を考える際の一要素として位置づけています。ただし、今回集められた研究では、食事と症状のどちらが先に変化したかを確かめられません。著者らは、PMSに伴う食欲や食べ物への欲求が食品の選択に影響する可能性も挙げており、食品の摂取がPMSを引き起こすと証明した報告ではありません。

また、食品の分類や摂取量の測定方法が統一されていないこと、症状が過去を振り返る自己申告で評価されていたこと、食事と症状の両方に関わり得る生活要因への調整が限られていたことが、限界として示されています。検索対象も2つのデータベースと英語論文に限られていました。このレビューは、食事とPMSの関係を考えるうえで、何を食べたかだけでなく、食品の分け方や調べた時期にも目を向ける必要があることを示しています。

原著論文の著者・所属:Karina Muthia Shanti(Nutrition Department, Poltekkes Kemenkes Malang, Malang, East Java, Indonesia)、Irma Afifa(Midwifery Department, Poltekkes Kemenkes Malang, Malang, East Java, Indonesia)、Ade Salma Yunia Rachmah(Nutrition Department, Poltekkes Kemenkes Malang, Malang, East Java, Indonesia)

※本記事は原著論文をもとに、日本語で要約・説明を加えた研究紹介です。 出典(原著論文):Karina Muthia Shanti, Irma Afifa, Ade Salma Yunia Rachmah Ultra-Processed Food and Fast Food Consumption as Risk Factors for Premenstrual Syndrome in Reproductive-Aged Women. Jurnal Kesehatan dr Soebandi 2026-10-30. DOI: 10.36858/jkds.v14i2.1166. 原著ライセンス:CC BY-SA 4.0.

本紹介記事の文章(題名・見出しを含む)は、CC BY-SA 4.0で提供します。原著論文をもとにNutriMap Japanが日本語で要約・説明を加えています。対象は本紹介記事の文章に限り、ヒーロー画像・サイトのロゴ・画面デザイン・他の記事・データベース全体は含みません。