著者の所属・活動拠点の国は、インドネシアです。

掲載誌:Corporate and Business Strategy Review

ライセンス: CC BY 対象: 公開論文 確認元: OpenAlex

地域の生産をどう支えるか

研究チームは、インドネシアの北スマトラ州南タパヌリのシピロクで、アレンヤシ糖をつくる零細・中小企業の発展を支える方策を調べました。この地域ではアレンヤシの栽培が盛んな一方、原材料や資金の不足、創造性や革新の乏しさ、生産・販売上の問題があり、地元の需要にも十分に応えられていないことが研究の背景にあります。

研究の目的は、複数の立場の関係者が連携する「クアドラプル・ヘリックス」という枠組みと、人材の知識や技能に着目し、事業の発展につながるモデルを示すことでした。

聞き取りなどから整理した役割

研究チームは質的な研究手法を用い、インタビュー、観察、参加者が意見を交わすグループ討議で情報を集め、その内容を記述的に分析しました。

著者らは、行政には規制や支援の仕組みを整える役割があると報告しています。具体的には、資金、原材料の供給、人材に関する支援に加え、産業界や銀行などの関係者との連携を支えることを挙げています。

また、産業界を、新たな工夫や発想を生み、外部とのつながりを広げる中心的な担い手と位置づけています。大学などの学術関係者には、実践的な知識の提供、研修、新しい取り組みの考え方の共有、事業のデジタル化を支える役割があるとしています。

事業者だけに課題を委ねない

この研究が示すのは、アレンヤシ糖事業の発展を、個々の事業者の努力だけでなく、行政、産業界、学術関係者の役割と連携から捉える視点です。報告された内容は、支援による売上増加などの効果を示すものではなく、地域の事業を支えるために各関係者が担うべき役割の整理です。

原著論文の著者・所属:Muhammad Yamin Siregar(Medan Area University)、Nur Aisyah(Medan Area University)、Hasbiana Dalimunthe(Medan Area University)、Hesti Sabrina(Medan Area University)、Nasrullah Hidayat(State University of Medan)

※本記事は原著論文をもとに、日本語で要約・説明を加えた研究紹介です。 出典(原著論文):Muhammad Yamin Siregar, Nur Aisyah, Hasbiana Dalimunthe, et al. Strategy for developing aren palm sugar MSMEs through the quadruple helix innovation model and human capital. Corporate and Business Strategy Review 2026-09-09. DOI: 10.22495/cbsrv7i3siart1. 原著ライセンス:CC BY.