掲載誌:Zenodo (CERN European Organization for Nuclear Research)

ライセンス: CC BY 4.0 対象: 公開論文 確認元: DataCite

速さと品質はどう受け止められているか

食料品などを短時間で届けるサービスでは、配達の速さが魅力になる一方、商品の傷みや注文間違いが利用者の不満につながることもあります。著者は、10分で届けるという約束と商品品質の問題が、顧客満足にどう関わるのかを調べました。

調査は、インドの都市部で短時間配達サービスをよく利用する50人を対象としたオンラインアンケートです。回答者は18〜34歳の若年成人が中心で、利用経験やサービスへの評価を尋ねました。

便利さへの支持と、品質への懸念が併存

著者の報告では、回答者の60%が、すぐに商品を受け取れるなら追加料金を支払ってもよいと答えました。短時間で届く便利さには、費用を上乗せしてでも利用したいという支持が見られました。

一方、56%は、通常の配達に比べて10分配達では注文と異なる商品が届くことが多いと感じていました。また、48%が傷んだ商品や期限切れの商品を受け取った経験を報告し、58%は速さのために商品品質が犠牲になっていると回答しました。これらは利用者が振り返って答えた経験や認識であり、実際の配送や商品の状態を直接調べた結果ではありません。

速さだけでは満足を支えられない

著者は、短時間配達の便利さが利用者を引きつけても、商品が傷んでいたり注文が間違っていたりすれば、その魅力は薄れると結論づけています。速さと同時に、新鮮で注文どおりの商品を確実に届けることを重視しています。

今回の調査は、限られた50人の回答に基づくもので、インド全体の利用者を代表するとは限りません。その範囲で、便利さへの支持と品質への不満が同時に存在することを示し、配達時間だけでは捉えられない利用者の評価を伝えています。

原著論文の著者・所属:Mukadam Zaid Mushtaque(M.Com (Advanced Accounting), Tolani College of Commerce (Autonomous), Andheri-E, Mumbai)

※本記事は原著論文をもとに、日本語で要約・説明を加えた研究紹介です。 出典(原著論文):Mukadam Zaid Mushtaque. Customer satisfaction with 10 minutes delivery promise -product quality issue. Zenodo (CERN European Organization for Nuclear Research) 2026-08-31. DOI: 10.5281/zenodo.23360565. 原著ライセンス:CC BY.