著者の所属・活動拠点の国は、インドネシアです。
掲載誌:Jurnal Ners
ライセンス: CC BY-SA 対象: 公開論文 確認元: OpenAlex
研究の目的
研究チームは、思春期の若者の非感染性疾患について、リスク要因を扱う研究がどのように増え、何に関心が向けられてきたかを明らかにしようとしました。非感染性疾患とは、糖尿病や心血管疾患など、人から人への感染によらない病気です。
論文は、思春期に形づくられる食生活や運動などの習慣が、その後の健康にも関わることを背景に挙げています。関連する研究が多様な分野へ広がるなか、2016~2026年の論文を使って研究動向を整理することが目的でした。
何を、どのように調べたか
研究チームは、学術文献データベースScopusで、論文の題名・抄録・キーワードに「非感染性疾患」「リスク要因」「思春期」に当たる語を含む文献を検索しました。最初に見つかった1,576件から、発表年が2016~2026年、文書種別が論文、言語が英語、分野が医学または看護学という条件で絞り込み、551件を分析対象としました。文献の選定は、検索・選別の過程を整理するPRISMA 2020の指針に沿って行ったとしています。
用いたのは、論文数や書誌情報から研究の広がりを調べる「計量書誌分析」です。研究チームはVOSviewerというソフトウエアを使い、発表数の推移や国別の論文数、共同研究のつながり、同じ論文に一緒に現れるキーワードの関係を分析しました。若者を新たに調査した研究ではなく、発表済みの文献を対象にした研究です。
主な報告結果
著者らは、対象期間の論文数には年ごとの増減があるものの、全体として研究の発表が大きく伸びたと報告しています。国別では英国の論文数が最も多く、ブラジル、米国が続きました。
キーワードの分析では、「思春期」を中心に、肥満、疫学、糖尿病、体格指数(BMI)、食事、身体活動などが強く結びついていました。研究テーマは、代謝や身体の状態を示す指標、生活習慣、病気の発生状況、社会的要因や健康政策など、複数のまとまりを形成していました。
研究チームは、キーワードの出現時期にも変化を見いだしています。2020~2021年ごろに結びつくテーマは、病気の分布や発生・死亡、社会経済的要因などでした。2021~2022年ごろには肥満、食事、身体活動、血糖値など、生活習慣と栄養・代謝に関するテーマが目立ちました。さらに2022~2023年ごろには、身体の状態を示す生物学的指標であるバイオマーカー、遺伝的ななりやすさ、検診、健康状態の格差などへ関心が広がったと報告しています。ただし、これらのテーマの一部は、肥満や食事などに比べると登場頻度が低いものでした。
この報告が示すこと
著者らは、この文献の地図を、思春期の非感染性疾患について研究の方向を把握し、根拠に基づく予防政策を考えるための基礎情報と位置づけています。示されたのは、選定した文献の中で何が盛んに研究され、関心がどこへ広がっているかという動向です。個々のリスク要因の影響の大きさや、予防策の効果を直接測った結果ではありません。
原著論文の著者・所属:Alisya Aska Aulia Rahma(Universitas Muhammadiyah Yogyakarta)、Ema Waliyanti(Universitas Muhammadiyah Yogyakarta)
※本記事は原著論文をもとに、日本語で要約・説明を加えた研究紹介です。 出典(原著論文):Alisya Aska Aulia Rahma, Ema Waliyanti Analisis Bibliometrik Faktor Risiko Penyakit Tidak Menular Pada Remaja. Jurnal Ners 2026-10-22. DOI: 10.31004/jn.v10i4.63981. 原著ライセンス:CC BY-SA 4.0.
本紹介記事の文章(題名・見出しを含む)は、CC BY-SA 4.0で提供します。原著論文をもとにNutriMap Japanが日本語で要約・説明を加えています。対象は本紹介記事の文章に限り、ヒーロー画像・サイトのロゴ・画面デザイン・他の記事・データベース全体は含みません。