著者の所属・活動拠点の国は、インドネシアです。
掲載誌:Jurnal Hasil Pengabdian Masyarakat (JURIBMAS)
ライセンス: CC BY 対象: 公開論文 確認元: OpenAlex
地元のナマズを生かす加工技術を学ぶ
研究チームは、災害後の地域で食料を安定して確保する力を高めることを目指し、ナマズの加工と商品写真の撮影を組み合わせた住民向け研修を実施しました。狙いは、地域で養殖されるナマズを付加価値のある食品に加工する技術と、その商品を販売促進に使える写真で伝える技術を身につけてもらうことです。
対象となったトロゴウェル村では、ナマズの多くが生鮮のまま販売されていました。著者らは、住民との話し合いから、加工品の種類を増やす知識が不足し、販売価格が生鮮魚の相場に左右されやすいことを課題として挙げています。
加工から撮影までを実習
研修は2026年6~8月、家族福祉活動を担う地域組織PKKのメンバー15人を対象に行われました。研究チームは、参加者と課題を共有し、実践と振り返りを重ねる参加型の研究手法を採用しました。事前の意見交換を踏まえ、加工品の多様化、製造費用や販売価格の考え方を説明した後、加工と撮影の実習を進めました。
加工実習では、蒸気を利用する加熱装置の操作を学びました。論文によると、装置は最大50キログラムを処理でき、自動制御で温度を100℃に保ち、加熱工程は1時間でした。参加者は加熱後のナマズを使い、ナゲット、魚肉団子、カリカリに仕上げたボール状の加工品、クリスピーなナマズの4種類を作りました。
撮影実習では小型スタジオを使い、商品の配置や撮影角度、光の当て方、背景や盛り付けの清潔感を学びました。参加者は交代で撮影し、研究チームの指導を受けながら、宣伝用の写真づくりを練習しました。
加工技術と商品の伝え方を一緒に育てる
著者らは、参加者が加熱装置の操作を習得し、4種類の加工品を作れるようになったと報告しています。写真についても、構図、照明、見た目の清潔感の3点で評価し、多くの項目が「良い」から「非常に良い」に相当する結果でした。一方、クリスピーなナマズの写真では、撮影角度が高く商品が平たく見えるなど、改善点も示されました。
研究チームは、地域の食材を加工する力と、商品の魅力を写真で伝える力を組み合わせた点に意義を見いだしています。この取り組みは、地元のナマズの活用方法を広げ、地域の食料基盤と小規模な食品事業を支える技能づくりとして報告されています。
原著論文の著者・所属:Hamid Ramadhan Nur(Politeknik Negeri Jakarta)、Ihsan Auditia Akhinov(Politeknik Negeri Jakarta)、Mulyono Mulyono(Politeknik Negeri Jakarta)、B.S Rahayu Purwanit(Politeknik Negeri Jakarta)、Rouf Muhammad(Politeknik Negeri Jakarta)、Fahmi Ibrahim(Politeknik Negeri Jakarta)
※本記事は原著論文をもとに、日本語で要約・説明を加えた研究紹介です。 出典(原著論文):Hamid Ramadhan Nur, Ihsan Auditia Akhinov, Mulyono Mulyono, et al. Diversifikasi Produk Olahan Lele sebagai Strategi Penguatan Ketahanan Pangan Pascabencana: Integrasi Teknologi STEAM dan Fotografi. Jurnal Hasil Pengabdian Masyarakat (JURIBMAS) 2026-08-28. DOI: 10.62712/juribmas.v5i2.1502. 原著ライセンス:CC BY.