掲載誌:Indonesian Journal of Innovation Multidisipliner Research
ライセンス: CC BY 対象: 公開論文 確認元: OpenAlex
店の個性や価格は、購入意向とどう結びつくか
研究チームは、スマラン市の伝統的なコーヒー店「Kopi Klotok Tjap Sebeh Semeh」を対象に、店のコンセプトに感じる本物らしさ、待ち時間への評価、価格への評価が、購入意向とどう結びつくかを調べました。特に注目したのは、これらの評価と購入意向の間を、顧客が感じる「価値」がつないでいるかという点です。ここでいう価値とは、支払うお金や費やす時間・労力に対して、得られる品質や体験が見合っているという評価を指します。
利用経験のある210人に質問
著者らは、この店の商品を購入または飲食した経験がある17歳以上の210人に、直接質問票を配布しました。回答者は条件に合う人を選ぶ方法で集められ、多くは若い学生でした。各質問には、同意の程度を7段階で答えてもらいました。
質問では、伝統的な雰囲気や地域らしさ、価格の手頃さや品質との釣り合いなどを尋ねました。待ち時間については、提供の速さ、遅延への対応、列の案内の分かりやすさ、順番の公平さなどに対する評価を質問票で尋ねました。購入意向には、買いたいという気持ちや、再び購入する可能性が含まれます。研究チームは、これらの評価の直接的な関係と、価値の評価を介する間接的な関係を統計モデルで分析しました。
購入意向をつなぐ、価値の評価
著者らは、本物らしさ、待ち時間、価格のいずれについても、評価が良いほど、顧客が感じる価値が高いという統計的に有意な関係を報告しました。また、待ち時間への評価と、感じられる価値は、それぞれ購入意向と直接的な正の関係を示しました。一方、本物らしさと価格への評価には、購入意向との有意な直接の関係は認められませんでした。
価値の評価を介する関係は、三つの要素すべてで有意でした。論文では、本物らしさと価格については、価値の評価を介して購入意向に結びつく「完全媒介」、待ち時間については、直接の関係と価値を介する関係が併存する「部分媒介」と報告しています。
著者らは、この結果を、店の特徴や価格、サービスの経験が顧客の中で価値として評価され、購入意向につながる構図として説明しています。この店の調査から伝わるのは、伝統的な個性や価格の評価だけでなく、それらを含む体験を顧客が「支払いや手間に見合う」と感じることの重要性です。
原著論文の著者・所属:Aryan Galuh Pratama(Universitas Persatuan Guru Republik Indonesia Semarang)、Ika Indriasari(Universitas Persatuan Guru Republik Indonesia Semarang)、Aditiya Pratama Nugroho(Universitas Persatuan Guru Republik Indonesia Semarang)
※本記事は原著論文をもとに、日本語で要約・説明を加えた研究紹介です。 出典(原著論文):Aryan Galuh Pratama, Ika Indriasari, Aditiya Pratama Nugroho. Peran Perceived Authenticity, Perceived Waiting Time, dan Persepsi Harga Terhadap Niat Beli Melalui Persepsi Nilai Sebagai Variabel Intervenning Kopi Klotok Tjap Sebeh Semeh Kota Semarang. Indonesian Journal of Innovation Multidisipliner Research 2026-08-24. DOI: 10.69693/ijim.v4i3.2216. 原著ライセンス:CC BY.