著者の所属・活動拠点の国は、インドネシアです。

掲載誌:Jurnal Sains Farmasi Dan Kesehatan

ライセンス: CC BY 対象: 公開論文 確認元: OpenAlex

研究の背景と目的

高血圧は、心臓病や脳卒中、腎臓の病気などにつながる危険因子として知られ、高齢者に多い病気です。論文によると、2023年のインドネシア保健調査では国内の高血圧の有病率は30.8%でした。西スマトラ州ではパダン市が35.6%と州内で最も高く、市内のルブッ・ブアヤ保健センター(プスケスマス)は、高血圧の人数が1万2171人と市内で特に多い保健センターの一つとされています。

著者らは、高血圧の原因の一つとして、塩辛いもの、甘いもの、脂っこいものを頻繁に食べるといった食習慣に注目しました。ここでいう食習慣(食事パターン)とは、日々どのような種類の食べ物を、どれくらいの量、どれくらいの頻度で食べているかを指します。研究チームの目的は、この保健センターに通う高齢者を対象に、食習慣と高血圧の関係を調べることでした。

どのように調べたか

研究は、ある一時点で複数の項目を同時に測って関係を見る「横断研究」という方法で行われました。対象は、ルブッ・ブアヤ保健センターを訪れる60歳以上の高血圧のある高齢者485人で、このうち条件に合う86人が回答者として選ばれました。

2025年に、回答者には食習慣についての質問票に答えてもらい、あわせて血圧を測定しました。血圧の値から高血圧を軽めの「1度」とより高い「2度」に分け、食習慣は「良い」「悪い」に分類しました。そのうえで、両者の関係をカイ二乗検定という統計手法で分析しています。回答者は60〜69歳が約6割を占め、男性がやや多い構成でした。

主な結果

86人のうち72人(83.7%)が2度の高血圧、14人(16.3%)が1度の高血圧でした。食習慣については、51人(59.3%)が「悪い」に分類され、「良い」は35人(40.7%)でした。

2度の高血圧の人72人のうち、食習慣が悪い人は43人(59.7%)、良い人は29人(40.3%)でした。著者らは統計分析の結果、p値が0.000(0.05未満)となったことから、食習慣と高血圧の間に統計的に意味のある関連があると報告しています。そして、健康的でない食習慣の高齢者は、健康的な食習慣の高齢者に比べて高血圧になりやすい傾向があると述べています。

研究が示すこと

この研究は、高血圧の多い地域の保健センターに通う高齢者の多くが、より重い段階の高血圧にあり、また半数以上が好ましくない食習慣を持っていたことを示しました。横断研究は一時点での関係を見る方法であり、この結果は食習慣と血圧の関連を示すものです。

著者らはこの結果をもとに、高齢者の高血圧の予防と管理に向けて、健康的でバランスのとれた食事の大切さを伝える健康教育や啓発が必要だと結論づけています。

原著論文の著者・所属:Hamalatul Qur’ani(Keperawatan, Fakultas Ilmu Kesehatan dan Teknologi Informasi, Universitas Alifah Padang)、Sari Indah Kesuma(Keperawatan, Fakultas Ilmu Kesehatan dan Teknologi Informasi, Universitas Alifah Padang)、Alkafi .(Keperawatan, Fakultas Ilmu Kesehatan dan Teknologi Informasi, Universitas Alifah Padang)

※本記事は原著論文をもとに、日本語で要約・説明を加えた研究紹介です。 出典(原著論文):Hamalatul Qur’ani, Sari Indah Kesuma, Alkafi .. Hubungan Pola Makan Dengan Kejadian Hipertensi Pada Lansia Di Puskesmas Lubuk Buaya Padang Tahun 2025. Jurnal Sains Farmasi Dan Kesehatan 2026-07-31. DOI: 10.62379/jfkes.v4i1.5002. 原著ライセンス:CC BY.