著者の所属・活動拠点の国は、インドネシアです。

掲載誌:Journal of Applied Agricultural Science and Technology

ライセンス: CC BY-SA 4.0 対象: 公開論文 確認元: 論文PDF

ナツメグ研究の動向を調べる

研究チームは、インドネシアに関わるナツメグ研究がどのように発展し、どんなテーマが扱われてきたのかを調べました。ナツメグは同国の重要な産品ですが、この研究の対象は植物そのものの性質や効能ではなく、これまでに発表された研究文献です。

著者らは学術文献データベースのScopusを使い、題名に「nutmeg」または学名の「Myristica fragrans」を含む文献を検索しました。国・地域をインドネシア、言語を英語、出版段階を最終版に絞り、2024年8月16日時点のデータを収集。重複を除いた170件について、発表年、著者、所属機関、国際共同研究、キーワードなどを集計しました。こうした手法は、文献の情報から研究分野の全体像を捉える「計量書誌分析」と呼ばれます。

近年増えた発表と研究の担い手

対象文献の発表時期は1985年から2024年8月までにわたり、著者らは直近の約10年間に増加傾向が見られたと報告しています。2018年より後は年間の文献数が10件を超え、年間の出版増加率は8.6%と算出されました。

対象文献数が最も多い著者はLesmana Rで、9件でした。所属機関ではパジャジャラン大学が最多でした。また、海外の共著者との共同研究ではマレーシアが6件で最も多く、日本と韓国がそれぞれ5件で続きました。これらの集計は、この分野で継続的に発表している研究者や、研究を結ぶ機関・国のつながりを示しています。

キーワードに表れるテーマの広がり

研究チームは、文献のキーワードがどの程度使われ、同じ文献にどの組み合わせで現れるかも分析しました。ナツメグ油、精油、抗酸化、肉用鶏などが主要なテーマとして浮かび上がりました。比較的新しい文献では、毒性、形態、体重増加、遺伝子発現、農業ロボット、林業などの語も見られたと報告しています。

この分析はScopusに収録された文献に限られ、ほかのデータベースだけに収録された研究は含まれません。その範囲で、著者らの結果は、インドネシアに関わるナツメグ研究が近年増え、成分や生物への作用だけでなく、畜産や農業技術などにもテーマを広げている様子を伝えています。

原著論文の著者・所属:Hasbullah Hasbullah(Khairun University)、Sri Soenarsih(Khairun University)

※本記事は原著論文をもとに、日本語で要約・説明を加えた研究紹介です。 出典(原著論文):Hasbullah Hasbullah, Sri Soenarsih A Bibliometric Analysis of Indonesian Scientific Literature on Nutmeg (Myristica fragrans Houtt). Journal of Applied Agricultural Science and Technology 2026-08-31. DOI: 10.55043/jaast.v10i3.510. 原著ライセンス:CC BY-SA 4.0.

本紹介記事の文章(題名・見出しを含む)は、CC BY-SA 4.0で提供します。原著論文をもとにNutriMap Japanが日本語で要約・説明を加えています。対象は本紹介記事の文章に限り、ヒーロー画像・サイトのロゴ・画面デザイン・他の記事・データベース全体は含みません。