著者の所属・活動拠点の国は、ギリシャです。

掲載誌:Obesities

ライセンス: CC BY 対象: 公開論文 確認元: OpenAlex

研究の目的

超加工食品とは、工業的な加工を多く経て作られる食品のことで、菓子類や加工肉、清涼飲料などが例として挙げられます。超加工食品を多く食べることと体重との関連はこれまでにも議論されてきましたが、その関連が「食事全体の質」の違いを考慮した後も残るのかどうかは、はっきりしていませんでした。

そこで研究チームは、超加工食品の摂取量が、食事の質を考慮した後も体格の指標であるBMI(体重を身長の2乗で割った値)と関連するかを調べました。あわせて、超加工食品の摂取がある水準を超えると食事の質が急に悪くなるような「境目」があるかどうかも検討しました。

何を調べたか

分析の対象は、2022年12月から2024年1月にかけてギリシャで情報を集めた成人307人です。年齢や性別などの基本情報と、身長・体重などの体格データが集められました。

食事内容は、前日24時間に食べたものを思い出して答えてもらう「24時間思い出し法」で調べられました。超加工食品の摂取量は、1日に取ったエネルギー(カロリー)のうち何パーセントを超加工食品から得ているかで表されました。食事の質は、健康的な食事の推奨にどれだけ沿っているかを点数化する指標「HDI-2020(Healthy Diet Indicator 2020)」で評価されました。

研究チームは、超加工食品の割合と食事の質の点数がそれぞれBMIとどう関連するかを統計的に分析しました。その際、年齢、性別、総エネルギー摂取量、喫煙、学歴の影響を差し引いて比較できるよう調整しています。また、超加工食品と食事の質の関係については、直線的な関係、曲線的な関係、途中で傾きが変わる関係の3通りのモデルを当てはめ、境目の有無を確かめました。

主な結果

論文によると、食事の質やその他の要因を調整した後も、超加工食品の摂取割合が高い人ほどBMIが高いという関連が見られました。報告された値では、エネルギーに占める超加工食品の割合が1パーセント高いごとに、BMIが0.022 kg/m²高いという関連でした。

一方、食事の質の点数そのものとBMIとの間には、統計的に意味のある関連は認められませんでした。また、超加工食品と食事の質の組み合わせによってBMIとの関連が変わるという相互作用も見られませんでした。

超加工食品の摂取割合が高いほど、食事の質の点数は低いという関連がありました。ただし、その関係は直線的で、調査で観察された摂取量の範囲内では、ある水準を超えると食事の質が急に悪化するような境目は見つかりませんでした。

研究が示すこと

著者らは、超加工食品の摂取とBMIとの関連は、食事の質を考慮した後も見られることが示唆されたとまとめています。また、超加工食品が多いほど食事の質が低いという関係は、特定の境目を持たず直線的であるように見えるとしています。

この研究は摂取量とBMIの「関連」を報告したもので、超加工食品がBMIを上げる原因であることを示したものではありません。それでも、超加工食品と体格との関係を考えるうえで、食事全体の質だけでは説明しきれない側面がある可能性を示した報告といえます。

原著論文の著者・所属:Marios Skordis(School of Science and Technology, Hellenic Open University, 26335 Patras, Greece)、Maria Ioannidou(Department of Nutritional Science and Dietetics, Faculty of Health Sciences, University of the Peloponnese, 24100 Kalamata, Greece)、Varvara Stavroula Katsafadou(Department of Nutritional Science and Dietetics, Faculty of Health Sciences, University of the Peloponnese, 24100 Kalamata, Greece)、Konstantina Argyri(Department of Nutritional Science and Dietetics, Faculty of Health Sciences, University of the Peloponnese, 24100 Kalamata, Greece)、Georgios I. Panoutsopoulos(Department of Nutritional Science and Dietetics, Faculty of Health Sciences, University of the Peloponnese, 24100 Kalamata, Greece)、Evangelia Fappa(Department of Nutritional Science and Dietetics, Faculty of Health Sciences, University of the Peloponnese, 24100 Kalamata, Greece)

※本記事は原著論文をもとに、日本語で要約・説明を加えた研究紹介です。 出典(原著論文):Marios Skordis, Maria Ioannidou, Varvara Stavroula Katsafadou, et al. Ultra-Processed Food (UPF) Intake Is Associated with Body Mass Index (BMI) After Adjustment for Diet Quality. Obesities 2026-10-30. DOI: 10.3390/obesities6060081. 原著ライセンス:CC BY.