著者の所属・活動拠点の国は、ブラジルです。

掲載誌:Team Sports Studies

ライセンス: CC BY 対象: 公開論文 確認元: OpenAlex

研究の目的

十分な栄養摂取と適切な体組成は、バレーボール選手の健康、競技に向けた体の準備、疲労からの回復、競技への参加を支える基盤とされています。一方で、アマチュア選手はエリート選手に比べて専門的な栄養サポートを受ける機会が少ないにもかかわらず、その栄養状態が足りているかどうかについての知見は限られていると著者らは指摘しています。

そこで研究チームは、アマチュア男子バレーボール選手の体組成、食事からの摂取量、栄養の充足度を評価し、食事に関する項目と体格・体組成に関する項目の間に関連があるかを調べました。

何をどのように調べたか

研究は、ある時点での状態を調べる横断研究として行われました。対象は1つのアマチュア男子バレーボールチームで、条件を満たした選手全員にあたる13人が参加しました。

体格・体組成の評価には、体重と身長から求める体格指数(BMI)、皮膚をつまんで皮下脂肪の厚さを測る皮下脂肪厚の測定、そして体脂肪率の推定が含まれていました。

食事については、ある1日に食べたものを思い出して答えてもらう「24時間思い出し法」を、連続しない3日分、練習日と休養日にわたって実施しました。必要なエネルギー量は食事摂取基準の計算式で推定し、炭水化物・たんぱく質・脂質の三大栄養素が足りているかは、現在のスポーツ栄養の推奨にもとづいて判定しています。

主な結果

論文によると、半数を超える53.8%の選手で、体脂肪率がこの競技で推奨される範囲を上回っていました。また、76.9%の選手は、推定された必要エネルギー量を食事から満たしていませんでした。

栄養素別にみると、かなりの割合の選手で炭水化物の摂取が不足し、脂質の摂取は過剰でした。これに対し、たんぱく質の摂取はおおむね適切だったと報告されています。

さらに、練習日のエネルギー摂取量と、推定された総エネルギー消費量との間には、統計的に意味のある正の相関(r = 0.691、p = 0.010)がみられました。これは一方が多い選手ほどもう一方も多い傾向があるという関連を示すもので、因果関係を示したものではありません。

研究が示すこと

著者らは、調べたアマチュア男子バレーボールチームの選手に、栄養面での重要な不足や偏りと、望ましくない体組成がみられたと結論づけています。そのうえで、同様のアマチュアスポーツの現場では、栄養状態の確認と、一人ひとりに合わせた食事の工夫が必要であると述べています。

ただし、対象は1チーム13人と少数であり、著者ら自身もこれは予備的な結果として慎重に解釈すべきで、より大規模で多様な集団での確認が必要だとしています。

原著論文の著者・所属:Camille Bueno(Universidade Federal da Fronteira Sul (UFSS), Departamento de Nutrição, CEP (85770-000), Realeza, Paraná, Brasil)、Débora Fernandes Pinheiro(Universidade Alto Vale do Rio do Peixe (UNIARP), Departamento de Nutrição, CEP (89500-199), Caçador, Santa Catarina, Brasil)、Stephane Janaina de Moura Escobar(Universidade Estadual do Centro-Oeste (UNICENTRO), Departamento de Nutrição, CEP (85040-167), Guarapuava, Paraná, Brasil)、Daniele Gonçalves Vieira(Universidade Federal da Fronteira Sul (UFSS), Departamento de Nutrição, CEP (85770-000), Realeza, Paraná, Brasil)

※本記事は原著論文をもとに、日本語で要約・説明を加えた研究紹介です。 出典(原著論文):Camille Bueno, Débora Fernandes Pinheiro, Stephane Janaina de Moura Escobar, et al. Body Composition and Nutritional Adequacy in Amateur Male Volleyball Athletes: A Cross-Sectional Study. Team Sports Studies 2026-10-01. DOI: 10.1016/j.tss.2026.100030. 原著ライセンス:CC BY.