ポテトチップスやインスタント麺、菓子パンなど、手軽に食べられる「超加工食品」は、忙しい現代の食生活に欠かせない存在になっています。こうした加工度の高い食品の広がりは、肥満が増える一因ではないかと指摘されることがあります。では、すでに肥満とされる人たちの中で、超加工食品をより多く食べている人ほど体格指数(BMI)も高いのでしょうか。インドネシア・バニュマス地域で行われたこの研究は、その関係を確かめようとしたものです。

研究でわかったこと

この研究では、バニュマスに住む19〜40歳でBMIが25kg/m²を超える肥満の成人67人を対象に、横断研究(ある時点での状態を調べる調査)が行われました。参加者は、より大規模な研究のベースラインデータをもとに、目的に応じて選ばれた人たち(購入的サンプリング)です。

食事の内容は「24時間思い出し法」という方法で2日間分聞き取り、そこから食品を「NOVA分類」という基準に沿って、超加工食品にあたるものを特定しました。体格については、Inbody 270という体組成計とスタジオメーター(身長計)を使って測定し、BMIを算出しています。そのうえで、超加工食品由来のエネルギー摂取量および総エネルギーに占める超加工食品の割合と、BMIとの関係を、スピアマンの順位相関という統計手法で調べました。

その結果、超加工食品由来のエネルギー摂取量とBMIの相関係数はr=0.174(p=0.158)、超加工食品由来エネルギーの割合とBMIの相関係数はr=0.148(p=0.231)で、いずれも統計的に有意な相関とは認められませんでした。ただし、相関の向きとしては、超加工食品からのエネルギー摂取量や割合が高い人ほどBMIも高くなる、という正の傾向が見られたと報告されています。

この研究の位置づけ・読むうえでの注意

この研究は、統計的に「有意な関連がある」とは言えなかった、という結果である点に注意が必要です。正の傾向自体は見られたものの、それが偶然による誤差の範囲を超えているとまでは言えなかった、ということになります。対象者は67人の肥満成人に限られており、この結果だけで超加工食品とBMIの関係について結論を出せるものではありません。あくまで一つの研究であり、今後さらに研究が積み重ねられることで、関係の有無がより明確になっていくものと考えられます。

まとめ

バニュマスの肥満成人67人を対象にしたこの研究では、超加工食品由来のエネルギー摂取量・摂取割合とBMIとの間に統計的に有意な相関は見られませんでしたが、摂取が多いほどBMIも高くなるという正の方向の傾向は示されました。超加工食品と体格の関係は、今後の研究の蓄積が待たれるテーマだと言えそうです。

※本記事は下記の原著論文を紹介するものです。参考文献:バニュマスの肥満成人における超加工食品消費と体格指数の相関(メディア・ギジ・イルミア・インドネシア・2026年08月)