著者の所属・活動拠点の国は、インドネシアです。

掲載誌:JURNAL MEKAR

ライセンス: CC BY 対象: 公開論文 確認元: OpenAlex

味・盛り付け・量をそろえる取り組みを調査

研究チームは、インドネシアのスマランにあるホテル・アルスのレストラン「Vue Resto」で、アラカルト料理の品質を保つためにどのような管理が行われているかを調べました。アラカルトとは、客が料理を一品ずつ選んで注文する形式です。研究は、注文ごとに作る料理の味や盛り付け、量を一定に保つ取り組みに焦点を当てています。

著者らは、研修期間中の6か月間にわたる厨房での観察と、調理担当者への聞き取りを行いました。さらに、作業手順書やレシピカード、業務記録などを確認し、現場の取り組みを記述する質的研究としてまとめました。

レシピから在庫まで、調理の各段階を管理

研究チームが報告した管理の柱は、共通のレシピと一皿ごとの分量の基準でした。材料、分量、調理方法をそろえ、調理する人が変わっても同じ品質を目指す仕組みです。例えば、サーモンステーキでは、サーモンを1人前180グラム、付け合わせの小粒のジャガイモを110グラムに分けていました。納入される鶏胸肉の大きさにばらつきがある場合も、規定の重量に合わせて調整していたといいます。

材料の管理では、受け入れ時の品質確認に加え、先に入荷した材料から使う方法と、期限が近い材料から使う方法を併用していました。入荷日や期限を表示して保管し、営業終了時には販売した料理に対応する材料の使用量を記録して、在庫を管理していました。

提供直前には、調理担当者が味や盛り付け、食器の清潔さを確認していました。また、常勤スタッフだけでなく臨時の働き手や研修生も対象に、下処理、保存、調理などの研修が行われていました。一方、観察では、作業中に帽子を着用しないなど、身だしなみの規定が十分に守られていない場面も報告されています。

日々の管理を組み合わせて品質を支える

著者らは、提供される料理の味、盛り付け、量はおおむねそろっており、調査期間中にはこれらに関する客からの苦情は確認されなかったと報告しました。そのうえで、一連の管理は料理の品質の安定を支え、材料の無駄を減らすことにも役立っていると結論づけています。

この研究が伝えるのは、料理の品質を保つ取り組みが、調理そのものだけでは完結しないという点です。材料の受け入れと保存、分量の統一、スタッフの研修、提供前の確認、在庫の記録がつながることで、一皿ごとの品質を支えていると著者らは捉えています。

原著論文の著者・所属:Anggraeni, Dinar Visita Dewi(Universitas Dian Nuswantoro)、Pranatha, Prima(Universitas Dian Nuswantoro)

※本記事は原著論文をもとに、日本語で要約・説明を加えた研究紹介です。 出典(原著論文):Anggraeni, Dinar Visita Dewi, Pranatha, Prima. Strategi Menjaga Kualitas Makanan Pada Menu Ala Carte di Vue Resto Hotel Aruss Semarang. JURNAL MEKAR 2026-10-31. DOI: 10.59193/jmr.v5i2.590. 原著ライセンス:CC BY.