著者の所属・活動拠点の国は、スリランカです。
掲載誌:Ceylon Journal of Science
ライセンス: CC BY 対象: 公開論文 確認元: OpenAlex
研究の目的
研究チームは、ばら売りされている未精製ココナッツ油について、揚げ調理を繰り返すと酸化への耐性や品質がどう変わるかを調べました。食用油の繰り返し使用は性質を悪化させることがありますが、ココナッツ油での詳しい研究は限られていることが背景にあります。
何を、どのように調べたか
対象は、乾燥したココナッツの果肉であるコプラから作られた未精製油です。ワダイという食品を入れて揚げる条件と、食品を入れずに加熱する対照条件を設け、180±5℃で20分間の加熱を10回繰り返しました。各回の終了後に油を採取し、酸化への耐性、物理的・化学的な品質指標、構造の変化を標準的な方法で調べました。
主な報告結果
研究チームは、揚げ調理の回数が増えるにつれて、油の分解に関わる遊離脂肪酸と、酸化で生じる物質の指標であるTBARSが有意に増えたと報告しました。一方、油脂の性質を示すけん化価とヨウ素価は有意に低下しました。また、食品を入れて繰り返し加熱した油は、食品を入れずに加熱した油より、遊離脂肪酸の平均含有量が有意に高くなりました。これらの差について、論文は統計的な有意性を示しています(p<0.05)。
この報告が示すこと
著者らは、未精製ココナッツ油の繰り返し加熱が、酸化への耐性や物理的・化学的な品質に悪影響を与えると結論づけています。そのうえで、コーデックスとスリランカの食品規格が定める品質指標の範囲を保てる揚げ調理の繰り返し回数は、最大2〜4回と報告しました。これは今回の加熱条件と品質指標に基づく結論です。
※本記事は原著論文の抄録だけで作成しています。
原著論文の著者・所属:S. Santhiravel(University of Peradeniya, Peradeniya 20400)、B. E. P. Mendis(University of Peradeniya, Peradeniya 20400)、R. P. N. P. Rajapakse(University of Peradeniya, Peradeniya 20400)
※本記事は原著論文をもとに、日本語で要約・説明を加えた研究紹介です。 出典(原著論文):S. Santhiravel, B. E. P. Mendis, R. P. N. P. Rajapakse. Effect of repeated deep frying on oxidative stability and quality of unrefined bulk coconut oil. Ceylon Journal of Science 2026-11-06. DOI: 10.4038/cjs.v55i4.9019. 原著ライセンス:CC BY.