この研究は、ラトビアの研究機関の研究論文です。

掲載誌:Zenodo (CERN European Organization for Nuclear Research)

ライセンス: CC BY 対象: 公開論文 確認元: OpenAlex

何を明らかにしようとした研究か

食品や飲料のパッケージには「低脂肪」「砂糖不使用」「オーガニック」といった健康を連想させる言葉がよく並びます。著者らは、こうした表示による販売手法が世界各地の消費者行動に大きな影響を与え続けており、バングラデシュも例外ではないと述べています。

そこでこの研究は、バングラデシュの消費者がそうした健康強調表示をどう受け止めているのか、そしてその受け止め方が購買の判断や食生活にどのような影響を及ぼしているのかを分析することを目的としています。

どのように調べたか

著者らは、数を数えて傾向をつかむ調査と、聞き取りによって理由や背景を探る調査を組み合わせる「混合研究法」と呼ばれる手法を用いました。具体的には、300人を対象とした量的な質問紙調査と、質的なインタビューを実施しています。

報告された主な結果

論文によれば、回答者の約68%が「オーガニック」表示を信頼できるものと受け止めていました。また52%は「砂糖不使用」と書かれた商品を、人工甘味料が使われている可能性があるとしても、より健康的だと考えていたと報告されています。

さらに45%の消費者は、パッケージ前面に書かれた表示以外の栄養情報を確認していませんでした。著者らは、こうした受け止め方が「ヘルスハロー(健康の後光)効果」と呼ばれる現象につながると説明しています。これは、目立つ健康表示が一つあるだけで、その商品全体が実際より健康的だと思い込まれてしまう状態を指します。

この研究が示すこと

著者らは、誤解を招く広告表示のある商品が食事制限を回避させ、肥満や糖尿病といった慢性疾患につながりうるとして、消費者を守るためにより強い規制と消費者教育が必要だと強調しています。パッケージの一言が、買い物の判断をどこまで左右しうるのか——この研究は、その具体的な姿をバングラデシュの消費者の回答から描き出したものといえます。

著者:Sultan Ahmed(Professor and Chairman, Department of Business Administration)

※本記事は原著論文をもとに、日本語で要約・説明を加えた研究紹介です。 出典(原著論文):Sultan Ahmed. The Effect of Low-Fat, Organic, and Sugar-Free Labels on Consumer Perception in Food and Beverage Marketing in Bangladesh. Zenodo (CERN European Organization for Nuclear Research) 2026-09-09. DOI: 10.5281/zenodo.22673627. 原著ライセンス:CC BY.