この研究は、メキシコ、スペインの研究機関の研究論文です。
掲載誌:Brazilian Journal of Food Technology
ライセンス: CC BY 4.0 対象: 公開論文 確認元: Crossref
研究の目的
マンゴーを加工すると、果肉以外の皮が副産物として残ります。この研究で著者らは、アタウルフォという品種のマンゴーの皮を粉にした「マンゴー皮粉」を、クッキーに使う小麦粉の一部の代わりにできるかを調べました。
クッキーの味や食感への受け入れられやすさを保ちながら、どの程度まで小麦粉を置き換えられるか、また置き換えるとクッキーの成分がどう変わるかが検討の中心です。
調べた方法
研究チームは、小麦粉にマンゴー皮粉を3%から25%までのさまざまな割合で混ぜた粉を用意し、それぞれでクッキーを作りました。
次に、人が実際に食べて見た目や味などを評価する官能評価を行い、最も適した置き換えの割合を決めました。その結果、マンゴー皮粉を23%含む粉で作ったクッキーが、小麦粉だけで作った比較用のクッキーと同程度に受け入れられたため、このクッキーを詳しい分析の対象としました。
主な結果
論文によると、マンゴー皮粉を加えたことで、クッキーに含まれる食物繊維が大きく増え、比較用のクッキーの2倍を超える量になりました。
また、マンゴー皮粉を23%含むクッキーでは、ビタミンEの仲間であるトコフェロール、植物に含まれるポリフェノールなどのフェノール化合物、黄色や橙色の色素であるカロテノイドの濃度がいずれも大きく上がりました。これに伴い、物質の酸化を抑える働きの指標である抗酸化活性も高まったと報告されています。
研究が示すこと
著者らはこれらの結果から、小麦粉の23%をマンゴー皮粉に置き換えることは、食べる人の受け入れやすさを損なわずに、栄養面や機能面の特徴を高めたクッキーを作る有望な方法だとしています。
さらに、廃棄されがちなマンゴー加工の副産物を食品素材として活用する道にもなり得ると、研究チームは述べています。
著者:Luis Omar Zepeda-Coutiño、José Juan Virgen-Ortiz(Centro de Investigación en Alimentación y Desarrollo)、Roberto Fernández-Lafuente(Instituto de Catálisis y Petroquímica-Consejo Superior de Investigaciones Científicas)、Gilber Vela-Gutiérrez、Elena Flores-Guillén、Daniel Castañeda-Valbuena、Veymar Guadalupe Tacias-Pascacio
※本記事は原著論文をもとに、日本語で要約・説明を加えた研究紹介です。 出典(原著論文):Luis Omar Zepeda-Coutiño, José Juan Virgen-Ortiz, Roberto Fernández-Lafuente, et al. Functional properties of cookies made from wheat/mango peel composite flour. Brazilian Journal of Food Technology 2026-10-01. DOI: 10.1590/1981-6723.1382025. 原著ライセンス:CC BY.