この研究は、スペインの研究機関の研究論文です。
掲載誌:Journal of the International Society of Sports Nutrition
ライセンス: CC BY 対象: 公開論文 確認元: OpenAlex
運動に伴う体内の変化を調べる
研究チームは、ヒヨコマメのたんぱく質を分解した素材が、運動に伴う筋肉の損傷や炎症に関連する指標にどう影響するかを調べました。対象は、競技団体に登録された男性ロードサイクリストです。
研究を完了した24人は、ヒヨコマメたんぱく質の分解物を1日12グラム摂取する群と、比較用のプラセボを摂取する群に無作為に分けられ、14日間、トレーニング後に摂取しました。参加者と研究者の双方が割り当てを知らない二重盲検の方法で行われました。研究チームは食事とトレーニングを記録し、介入の前後で体組成と、筋損傷・炎症に関連する生化学的指標を測定しました。
一部の指標で、プラセボとは異なる変化
研究チームの報告では、体組成、トレーニング負荷、食事摂取量に群間の有意な差は認められませんでした。一方、介入前後の変化量を比べると、筋肉などの細胞の損傷に関連する酵素である乳酸脱水素酵素(LDH)と、炎症の指標となるC反応性たんぱく質(CRP)には、摂取群に有利な統計的に有意な差がありました。
LDHは摂取群で低下し、プラセボ群ではわずかに上昇しました。CRPも摂取群で低下し、プラセボ群では上昇しました。筋損傷に関連する別の酵素、クレアチンキナーゼ(CK)にも摂取群に有利な変化がみられましたが、群間の差は統計的に有意ではありませんでした。
示されたのは短期間の生化学的な反応
著者らは、普段からたんぱく質を多く摂取している訓練された自転車選手において、14日間の摂取は体組成を変えなかったものの、運動に伴う炎症や細胞へのストレスに関連する一部の指標で、プラセボより好ましい変化と関連したとまとめています。
ただし、この研究では回復や競技能力を直接評価していません。今回の結果が示すのは短期間の生化学的な反応であり、回復が速くなったことや、競技成績が向上したことを示すものではありません。
著者:Jesús García-Durán(Faculty of Sports Science, Pablo de Olavide University)、Antonio Jesús Sánchez-Oliver(Departamento de Motricidad Humana y Rendimiento Deportivo, Universidad de Sevilla)、Noelia María Rodríguez-Martín(Group of Plant Proteins, Instituto de la Grasa-CSIC)、María‐Soledad Fernández‐Pachón(Area of Nutrition and Food Sciences, Department of Molecular Biology and Biochemistry Engineering, Universidad Pablo de Olavide)、Justo Pedroche(Group of Plant Proteins, Instituto de la Grasa-CSIC)、Francisco Millán(Group of Plant Proteins, Instituto de la Grasa-CSIC)、José Antonio González-Jurado(Faculty of Sports Science, Pablo de Olavide University)
※本記事は原著論文をもとに、日本語で要約・説明を加えた研究紹介です。 出典(原著論文):Jesús García-Durán, Antonio Jesús Sánchez-Oliver, Noelia María Rodríguez-Martín, et al. Effects of a chickpea protein hydrolysate on exercise-induced biomarkers of muscle damage and inflammation in federated road cyclists. Journal of the International Society of Sports Nutrition 2026-10-03. DOI: 10.1080/15502783.2026.2723237. 原著ライセンス:CC BY.