著者の所属・活動拠点の国は、イランです。
掲載誌:LWT
ライセンス: CC BY 対象: 公開論文 確認元: OpenAlex
研究の目的
研究チームは、超音波を利用して抽出した黒ヒヨコマメのアクアファバを、スポンジケーキの卵白の代わりに使えるか調べました。アクアファバは豆を煮たときに生じる液体です。動物性タンパク質への依存に伴う環境面・倫理面の懸念や、植物性食品への需要を背景に、卵白に代わる素材としての性質を検討しました。
何を、どのように調べたか
著者らは、卵白をアクアファバで置き換える割合を0%、25%、50%、75%、100%としたスポンジケーキを作り、物理的・化学的な性質、食感、食べたときの評価を比較しました。置き換えない0%のケーキを対照とし、水分量、単位質量あたりの体積を表す比容積、硬さなどに加え、風味、口当たり、全体的な好ましさを調べました。
主な報告結果
研究チームによると、超音波を利用した抽出によって、アクアファバは化学的な変化を伴わずに熱に対する安定性が向上しました。ケーキでは、置き換える割合が高いほど水分量と比容積が有意に増え、100%置き換えた条件では比容積が対照より69%増加しました。一方、硬さなどの食感の指標は低下し、75%置き換えた条件では硬さが41%低くなりました。食べたときの評価では、50%までの置き換えなら風味、口当たり、全体的な好ましさが対照と同程度の許容できる水準に保たれましたが、50%を超えると、特に色と食感の評価が低下しました。
この報告が示すこと
著者らは、今回調べた条件では卵白の50%を置き換えるのが最適と結論づけています。この報告は、黒ヒヨコマメのアクアファバを卵白の一部の代わりに利用できる可能性を示す一方、置き換える量を増やすことが、そのまま食べたときの品質の向上につながるわけではないことも示しています。
原著論文の著者・所属:Fatemeh Roosta(Department of Food Science and Technology, Faculty of Agriculture, Jahrom University, PO Box: 74135-111, Jahrom, Iran)、Abdollah Hematian Sourki(Department of Food Science and Technology, Faculty of Agriculture, Jahrom University, PO Box: 74135-111, Jahrom, Iran)
※本記事は原著論文をもとに、日本語で要約・説明を加えた研究紹介です。 出典(原著論文):Fatemeh Roosta, Abdollah Hematian Sourki. Sonicated Black Chickpea Aquafaba as a Sustainable Egg-White Substitute in Sponge Cakes. LWT 2026-11-01. DOI: 10.1016/j.lwt.2026.120195. 原著ライセンス:CC BY.