著者の所属・活動拠点の国は、インドネシアです。

掲載誌:Antigen Jurnal Kesehatan Masyarakat dan Ilmu Gizi

ライセンス: CC BY-SA 対象: 公開論文 確認元: OpenAlex

研究の目的

月経前症候群(PMS)は、月経前の時期に体や気分、行動にさまざまな症状が現れ、月経が始まると多くの場合おさまる状態です。生殖年齢の女性によくみられ、日常生活に影響することもあります。

研究チームは、PMSに関わる要因として生活習慣、特に食生活に注目しました。論文によると、エネルギー、糖分、塩分、脂肪が多く、食物繊維や微量栄養素が比較的少ない食事は、代謝や炎症、栄養の充足といった仕組みを通じてPMSの症状と関係する可能性が理論的に考えられています。また先行研究では、月経の不調全般とファストフードとの関係は報告されていましたが、月経の不調はPMSより広い概念です。そこで著者らは、PMSの重さそのものを測り、ジャンクフードの摂取状況との関連を調べることを目的としました。

調査の方法

対象は、インドネシアのジャンビ大学医学・健康科学部に在籍する2023〜2025年入学の女子学生です。ホルモン療法を受けている人や内分泌の病気がある人は除外しました。調査は2026年8〜9月に行われ、来た順に条件を満たす人を受け入れていく方法で参加者を集め、最終的に363人のデータが分析されました。回答者の97.25%は18〜21歳でした。

参加者は自分で質問票に回答しました。ジャンクフードの摂取状況は、15種類の食べ物・飲み物について過去1か月に食べた頻度を尋ねる質問票(食物摂取頻度調査票を改変したもの)で評価しました。PMSの重さは、10項目からなる短縮版の評価票で測り、合計点は10〜60点で、点数が高いほど症状が重いことを示します。このほかストレスの程度、年齢、家族のPMS歴も尋ねました。

分析には、2つの項目の順位がどの程度そろって変化するかを調べるスピアマンの順位相関という手法が使われました。相関係数は0に近いほど関連が弱く、1に近いほど強い正の関連を表します。

主な結果

研究チームは、ジャンクフードの摂取が多いほどPMSの重さも高い傾向があり、統計的に意味のある強い正の関連がみられたと報告しています。相関係数は0.735で、偶然とは考えにくい水準(p<0.001)でした。

なお、回答者の84.02%に家族のPMS歴があったことも、参加者の特徴として示されています。

結果の受け止め方

著者らは、この結果は「関連」を示すものであり、ジャンクフードがPMSを重くするという因果関係を証明するものではないと強調しています。調査はある一時点で両方を測る横断研究であり、どちらが先に起きたかは分からないためです。また、ストレスは主な分析で調整されておらず、その影響の可能性は評価できていないこと、参加を断った人の数が記録されておらず、参加者の偏りがありうることも論文で述べられています。

こうした点を踏まえたうえで、この研究は、この大学の女子学生において食生活とPMSの重さが結びついている様子を示し、食生活が月経に関わる健康を考えるうえで関係しうる要素であることを伝えています。

原著論文の著者・所属:Indi Nabila Ramadhani(Universitas Jambi)、Zul Andriahta(Universitas Jambi)、Erny Kusdiyah(Universitas Jambi)、Herlambang Herlambang(Universitas Jambi)

※本記事は原著論文をもとに、日本語で要約・説明を加えた研究紹介です。 出典(原著論文):Indi Nabila Ramadhani, Zul Andriahta, Erny Kusdiyah, Herlambang Herlambang Hubungan Konsumsi Junk Food dengan Derajat Premenstrual Syndrome pada Mahasiswi Fakultas Kedokteran dan Ilmu Kesehatan Universitas Jambi. Antigen Jurnal Kesehatan Masyarakat dan Ilmu Gizi 2026-11-02. DOI: 10.57213/antigen.v4i4.1262. 原著ライセンス:CC BY-SA 4.0.

本紹介記事の文章(題名・見出しを含む)は、CC BY-SA 4.0で提供します。原著論文をもとにNutriMap Japanが日本語で要約・説明を加えています。対象は本紹介記事の文章に限り、ヒーロー画像・サイトのロゴ・画面デザイン・他の記事・データベース全体は含みません。