研究論文

食品・栄養科学の査読済み学術論文(J-STAGEEurope PMCOpenAlexDOAJ)から毎時収集した論文一覧です。ヒトの食・栄養に関わる論文のみを対象に収集しています。NutriMap紹介記事がある場合は、論文ページリンクの横に記事リンクを掲載します。

収集データソース

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Japan Science and Technology Agency

食物繊維・発酵食品・大豆・魚の脂肪酸等の日本語論文

🌐 Europe PMC

EMBL-EBI(PubMed/MEDLINEを内包+プレプリント・農学)

日本食・和食・発酵食品・EPA/DHA等の英語論文(PubMed収集を統合)

🌐 OpenAlex

OurResearch(オープン学術カタログ・CC0)

日本食・栄養・食品科学の英語論文(オープンデータ)

🌐 DOAJ

Directory of Open Access Journals

オープンアクセス誌の食品・栄養論文(英語)

※ NutriMap紹介記事はAIによる要約・解説を含みます。原著論文へのリンクを各記事末尾に掲載しています。断定的な健康効果の表現は使用していません。

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緑茶カテキン代謝物の形質細胞様樹状細胞に対する影響

ファルマシア

緑茶は,ツバキ科植物チャノキ( Camellia sinensis )の葉を非発酵のまま加熱処理して製した飲料であり,日本を中心に世界で広く消費されている.緑茶摂取とインフルエンザをはじめとするウイルス感染症との関連について,これまで多数の報告がなされてきた.この緑茶の成分としてポリフェノールの一種であるカテキンが知られているが,体内に直接吸収される量は少なく,経口摂取された大部分は腸内細菌の働きによって分解された後体内に吸収される.特に,緑茶の主要カテキンであるエピガロカテキンガレート(epigallocatechin gallate: EGCG)は,腸内細菌によって5-(3', 5'-ジヒドロキシフェニル)-γ-バレロラクトン(EGC-M5)へ代謝されることが知られている.本稿では,EGC-M5の免疫系に対する薬理活性に焦点をあてたKumazoeらの研究を紹介する. なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである. 1) Kohri T. et al ., J. Agric. Food Chem ., 49 , 4102-4112(2001). 2) Takagaki A., Nanjo F., J. Agric. Food Chem ., 58 , 1313-1321(2010). 3) Kumazoe M. et al ., J. Nat. Med ., 79 , 1057-1066(2025). 4) Kim Y. H. et al ., J. Agric. Food Chem ., 64 , 3591-3597(2016). 5) Sasaki K. et al ., Planta Med ., 37 , 370-378(1979).

掲載日: 2026年05月01日  / 収集: 2026年05月26日 13:00

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緑茶と紅茶の浸出液がレシチンの乳化作用に及ぼす影響

日本食品科学工学会誌

本研究では, 口腔内の油脂感を低減させる「お口直し」として知られる茶の乳化作用と, 油脂含量の多い食品に含まれるレシチンの乳化作用に及ぼす茶の影響を調査した. 茶試料は緑茶(Green tea: GT)および紅茶(Black tea: BT)のティーバッグからの熱湯浸出液と, それらを酵素的に脱ガロイル化処理した茶試料(GTt, BTt)を使用した. いずれの茶試料も,大豆油に対する界面張力は水に比べて低く,油と混合後の乳化油脂量は水より多かったことから乳化作用を有することが確認された. 一方で,レシチン共存下で油と混合・撹拌したところ, GTとGTtの乳化油脂量は水に比べて有意に増加し,レシチンの乳化作用を促進することが明らかとなった.顕微鏡による観察で, GT系試料は微細な油滴を多く含んでいたのに対し,BT系試料では油滴の粗大化と褐色の凝集物が確認され,乳化状態が不安定であることが示唆された.ポリフェノールを除去したGTtとGTtのペクチン画分, カテキン類, 没食子酸, カフェインの標準品水溶液は,レシチンによる乳化に対して促進作用を示さなかった. これらの結果から,茶自体の乳化作用に加えて,緑茶ではレシチンによる乳化を促進する主要成分以外のポリフェノール化合物が口腔内油脂感の低減に寄与する可能性が示唆された.

掲載日: 2026年04月16日  / 収集: 2026年05月26日 13:00

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カテキン摂取による2型糖尿病ラットの血中アディポネクチンと腎組織への影響

千葉県立保健医療大学紀要

(緒言) 令和元年国民健康・栄養調査によると,男性の33.0%,女性の22.3%が肥満者であり,糖尿病が強く疑われる者の割合は,男性19.7%,女性10.8%で健康問題となっており,糖尿病性腎症を起こすことに繋がる.日本透析医学会の令和2年度の統計では,透析患者数は347,671人に達し,糖尿病性腎症が最も多く40.7%を占めている.この問題を解決するために,抗酸化作用や内臓脂肪蓄積量の減少などを有するポリフェノールのフラボノイド系のカテキンに注目した.近年では,緑茶と緑茶に含まれる主要なカテキンであるエピガロカテキンガレートが,脂質の代謝調節やインスリンシグナル伝達系の改善に有用であることは示されている.今回の実験では,肥満2型糖尿病モデルラットにカテキンを摂取した際,血中アディポネクチンや腎臓の組織に与える影響などを調べることを目的とした. (研究方法) 5週齢♂SDT fatty/Jclラットを用いて,4週間実験飼料を投与した.実験飼料には,AIN-93組成に準じた基礎飼料をControl群とし,2.5%カテキン添加した群をCatechin群とした.カテキンは(株)DHCの有機粉末緑茶を用いた.各群6匹ずつとし,飼料と水は自由摂取とした.実験投与終了後,体重増加量,飼料摂取量,肝臓重量,腎臓重量,後腹壁脂肪重量,肝臓脂質濃度,血清アディポネクチン,レプチン,インスリン,グルカゴン,抗酸化力(BAP),酸化ストレス度(d-ROMs)などの測定を行った.肝臓脂質濃度は,クロロホルム:メタノール(2:1)溶液で抽出後,酵素法キットを用いて測定,サイトカインやホルモンに関しては,ELIZA法を用いて測定,BAPとd-ROMsに関しては,ウィスマー社のフリーラジカル解析装置FREEを用いて測定を行った.また,腎臓の組織に関して,摘出後10%ホルマリン固定液に浸漬し,脱水,透徹,包埋し,小型滑走式ミクロトームESM-150Sで薄切した.腎臓の切片はPAS(Periodic Acid Schiff)染色を行い,光学顕微鏡(オリンパスDP22)を用いて観察を行った. データは,平均±標準誤差(n=6)で表した.統系処理は,PASW Statistics20を用い,群間の比較をStudentのt-testにより行った.検定の結果は,危険率5%未満を有意と判定した. (結果) 終体重,総飼料摂取量,肝臓及び腎臓重量において,群間における差はなかった.後腹壁脂肪重量は,Control群よりCatechin群で有意(p<0.01)に低値を示した.酸化ストレス,肝臓のトリグリセリド濃度,インスリン濃度は,Control群よりCatechin群で有意(p<0.05)に低値を示した.抗酸化力,肝臓のコレステロール濃度,アディポネクチン濃度,レプチン濃度,グルカゴン濃度で群間における差は見られなかった.腎臓の組織観察において,Control群では,メサンギウム領域が毛細血管腔より大きくなり,糸球体が分葉化していた.ボウマン嚢の基底膜もやや肥厚しており,二重になっている箇所があった.Catechin群では,メサンギウム領域が毛細血管とほぼ同等になった.糸球体はほぼ正常の大きさで,メサンギウム細胞と基質の増加も,ほとんど見られなかった.また,一部はボウマン嚢の基底膜がやや肥厚しているようにみえた. (考察) 終体重,総飼料摂取量に差がなかったことから,成長は同様にしたと考えられる.後腹壁脂肪重量,酸化ストレスが,Control群よりCatechin群で有意に低値を示したのは,

掲載日: 2025年06月07日  / 収集: 2026年05月26日 13:00

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腸内マイクロバイオータ代謝物による消化管ホルモン分泌制御機構

オレオサイエンス

グルカゴン様ペプチド-1(Glucagon-like peptide-1: GLP-1)は,腸内分泌L細胞から分泌される消化管ホルモンである。消化管内の栄養素がL細胞を刺激することでGLP-1が分泌され,血糖値の調節や食欲の抑制に寄与する。さらに,消化管内に生息する腸内マイクロバイオータは,摂取された栄養素を基質として多様な代謝物を産生し,消化管の管腔内に放出する。これら腸内マイクロバイオータ由来の代謝物もまたL細胞を活性化し,GLP-1分泌に影響を及ぼすことが明らかになってきた。 本稿では,腸内マイクロバイオータ代謝物のうち,大豆イソフラボン由来のS-エクオール,二次胆汁酸であるデオキシコール酸,および胆汁酸の脱抱合により生じるタウリンがL細胞に及ぼす作用とGLP-1分泌への影響について解説する。これらの代謝物は,L細胞に発現するGタンパク質共役型受容体やトランスポーターを介してL細胞を活性化し,GLP-1分泌を促進することが示されている。さらに,GLP-1分泌を促進する腸内マイクロバイオータ代謝物として最もよく知られる短鎖脂肪酸についても概説する。短鎖脂肪酸はL細胞のGタンパク質共役型受容体を活性化しGLP-1分泌を促進すると報告されてきたが,我々はL細胞周辺の微小環境によっては短鎖脂肪酸がむしろGLP-1分泌を減弱させることを明らかにした。これらの知見は,食事由来成分と腸内マイクロバイオータ代謝物がL細胞を介して宿主代謝に影響を及ぼすという,食事-腸内マイクロバイオータ-内分泌応答の密接な連関を理解するうえで重要な示唆を与える。

掲載日: 2026年05月02日  / 収集: 2026年05月26日 12:00

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エクオールは侵害受容性の小型神経細胞の興奮性を抑制する

日本手外科学会雑誌

大豆イソフラボンの代謝産物であるエクオールが,メノポハンドの疼痛を緩和させるという報告が散見されるが,未だその除痛機序は不明である.本研究では,ラット後根神経節の小型神経細胞にホールセル・パッチクランプを行ない,エクオールの疼痛抑制機序を調査した.Voltage clamp 法では,エクオール投与により,痛みを伝達する無髄C 線維を持つ小型神経細胞の内向きナトリウム電流が有意に抑制された.また,current clamp 法では,エクオール投与により,小型神経細胞の静止膜電位が有意に低下し,活動電位の発火閾値が有意に上昇した.また,外向きカリウム電流の部分的な抑制が見られたが,input resistance やrheobase には有意差がなかった.本研究から,エクオールは小型の感覚神経細胞に対して抑制性の作用を有することが示された.電位依存性ナトリウムチャネルへの直接的な作用に加え,GPR30 等のG タンパク共役型受容体等も関与して抑制作用を示している可能性がある.

掲載日: 2025年12月08日  / 収集: 2026年05月26日 12:00

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疫学研究から考える食と女性の健康

四国医学雑誌

疫学研究とは地域社会や特定の人間集団を対象として,病気の発症状況などの健康に関する事柄の頻度や分布を調査し,その要因を明らかにする医学研究である 1,2) 。 疫学研究から得られた情報は疾病予防のための戦略を計画・評価することや,疾病発症後の患者の治療計画などに利活用される。これまでにも,疫学研究に基づき食事と健康との関連について多数の報告がなされてきた。そのひとつに,食事が女性の健康に及ぼす影響に関するものがある。特に女性は,一生を通じて女性ホルモンの影響をうけ,ライフステージに応じて罹患しやすい疾病や症状が異なっている。そこで本稿ではこれまでに報告されている疫学研究の知見をもとに,食事の中でも植物エストロゲンとして知られるイソフラボンやそれらを多く含む大豆製品の摂取と健康についての知見を紹介する。

掲載日: 2025年02月18日  / 収集: 2026年05月26日 12:00

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飼料中の植物由来酵素がラット腸内環境に及ぼす影響

Functional Food Research

腸内細菌叢と健康との関係に注目が高まるなか,様々な発酵食品の機能性として腸内環境改善効果などが報告されている.本研究では,ケールや大麦若葉等の植物性食品を主原料とする発酵食品に着目し,腸内細菌叢と腸管での発酵性およびその影響についてラットを用いて検討した.ラットの群構成は,4%伊豆酵素を配合した配合群,伊豆酵素と乳酸菌を2%ずつ等量配合した混合群そして,未配合のコントロール群の3群に分け給餌し3週間飼育した.その結果,伊豆酵素を摂取することにより,盲腸内容物中のpHの低下や便の臭気成分であるインドール,スカトールの産生量が低下し,短鎖脂肪酸であるプロピオン酸の産生量が有意に増加した.また,腸内細菌叢の解析結果から,有用菌であるAkkermansia属,Lactobacillus属,Roseburia属,Blautia属で増加傾向を示した.以上のことから,伊豆酵素の摂取により,腸内環境を改善させる効果が期待されることが示唆された.

掲載日: 2026年02月06日  / 収集: 2026年05月26日 10:00

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野菜を加えたおかゆから海洋由来乳酸菌を用いて製造する乳酸発酵食品について

日本調理科学会誌

コメの消費拡大と野菜類の有効活用を促す目的で,海洋由来乳酸菌を活用し,コメと様々な野菜類の混合物の発酵について検討した。本研究では,サトイモ,サツマイモ,ナガイモ,ジネンジョ,メキャベツ,ニンジン,イチゴ,メロンとコメ混合物の乳酸発酵食品を製造した。製造した発酵食品に含まれる乳酸菌数はいずれも10 11 ~10 14 (CFU/mL)含まれていた。発酵食品は,混合する野菜類により,硬さに違いがみられた。発酵食品の抗酸化能(DPPHラジカル消去活性)は,乳酸発酵に伴い減少もしくは変化は明らかではなかった。総ポリフェノール含量についても,乳酸発酵に伴う変化は,明らかではなかった。以上から,本研究で製造した発酵食品は,乳酸菌数を豊富に含む植物性の発酵食品として期待できる。

掲載日: 2025年12月10日  / 収集: 2026年05月26日 10:00

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新たな発酵食品におけるメタボリックシンドロームの予防および改善効果

ファルマシア

メタボリックシンドローム(metabolic syndrome: MetS)は世界中で有病率が増加している.この対策の1つとして,機能性食品としての発酵食品が注目されている.発酵とは,微生物を利用して食品をヒトにとって有益な状態に変化させることである.古来より保存性を高めるために利用されてきたが,近年は脂質や糖代謝異常の改善効果をはじめ,健康への影響も明らかになり始めている.また,有益な乳酸菌等を用いて新たな発酵食品を開発する試みもある.本稿では,新たな機能性食品としてカロテノイド(carotenoid: CAR)と植物ステロール(phytosterols: PS)を強化した発酵食品がMetSに及ぼす影響について示した論文を紹介する. なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである. 1) Dhuique-Mayer C. et al ., Food Funct ., 16 , 2881-2892(2025). 2) Beydoun M. A. et al ., Nutr. Rev ., 77 , 32-45(2018). 3) Nattagh-Eshtivani E. et al ., Phytother. Res ., 36 , 299-322(2022).

掲載日: 2025年12月01日  / 収集: 2026年05月26日 10:00

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発酵乳と健康

日本栄養・食糧学会誌

発酵乳は古代より利用されてきた食品であり, 保存性や嗜好性に加え, 近年では健康機能性に注目が集まっている。発酵乳とは, 乳を乳酸菌あるいは酵母で発酵させたものであり, 特にヨーグルトは代表例である。発酵に関与する乳酸菌には多様な種類が存在し, その中には整腸作用, 免疫調節作用, 血圧降下作用, 睡眠の質の改善など, 多様な機能性を持つものがある。乳酸菌の機能性は菌株ごとに異なるため, 個別の評価が必要である。近年では, 植物由来の代替ミルクを用いた発酵食品も開発されており, ヴィーガンやアレルギー対応, 環境配慮の観点からも注目されている。本総説では, 発酵乳および乳酸菌の基本とその機能性を概説し, 植物性ミルクの発酵についても紹介する。

掲載日: 2025年10月20日  / 収集: 2026年05月26日 10:00

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ジャポニカ種とインディカ種米粉を用いた乳酸発酵米粉麺の調製

日本調理科学会大会研究発表要旨集

【目的】日本では地産地消の推奨やSDGsの観点から米の消費拡大促進の1つとして米粉や米加工品の開発が進んでいる。同時に,国民の健康志向の高まりにより乳酸菌の機能性を付与した発酵食品が注目されている。前報で,徳島県の伝統的後発酵茶である阿波晩茶乳酸菌を用いて発酵米粉麺の調製を検討した。そこで,本研究では,発酵米粉麺の調製に適した米粉を選択するために,ジャポニカ種とインディカ種の米粉を用いた発酵米粉麺(ジャポニカ麺とインディカ麺)を調製し,比較を行った。 【方法】阿波晩茶乳酸菌Lactiplantibacillus pentosusをMRS寒天培地で30℃,72h前培養し,得られたコロニーを滅菌水に懸濁した。ジャポニカ種米粉には徳島県産コシヒカリ,インディカ種米粉には台湾産とタイ国産を用いた。米粉40gと水60mL(乳酸菌懸濁液0.60mL(OD 660 =1.0)を含む)を混合した米粉生地を30℃で培養した。米粉麺調製は,角型セルクルに発酵生地を流し入れ,6分間蒸す「蒸し麺式製造法」で行った。米粉麺の物性はクリープメーター((株)山電)で測定した。 【結果・考察】ジャポニカ種とインディカ種の米粉生地は24h培養後,㏗4に近づき,乳酸発酵が確認された。ジャポニカ麺の水分と水分活性はインディカ麺よりも低いことがわかった。また,ジャポニカ麺のかたさ荷重は2種類のインディカ麺より有意に低い値を示し,一方,付着性は有意に高い値を示した。これらの物性の違いは米粉のアミロース含量によると考えられた。また,米粉麺は乳酸発酵によって通常の麺より柔らかくなることから,発酵米粉麵にはインディカ米のような高アミロース米が適していると考えられた。

掲載日: 2025年08月30日  / 収集: 2026年05月26日 10:00

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阿波晩茶分離乳酸菌を用いた発酵米の調製の検討

日本調理科学会大会研究発表要旨集

【目的】日本では米粉及び米加工品の開発等に取り組み,これらの調理・加工特性や機能性の付与などにも注力している。機能性付与では,プロバイオティクス効果をもつ乳酸菌を利用した発酵食品の製品化が進んでいる。本研究では,人々の健康に寄与する食品として,徳島県の伝統的後発酵茶である阿波晩茶から分離した乳酸菌を用いた発酵米の調製を試み,食品特性の検討を行った。 【方法】阿波晩茶分離乳酸菌 Lactiplantibacillus pentosus を供試菌とし,MRS寒天培地で30℃,72h前培養し,得られたコロニーを滅菌水に懸濁した。米(徳島県産コシヒカリ)50gを水洗いした試料と0.2%酢酸を用いて洗った試料を準備し,それぞれの試料に水75mL(乳酸菌懸濁液0.75mL(OD 660 =1.0)を含む)を加えて浸漬し,30℃で培養した。24h培養後,pHの測定を行い乳酸菌の発酵性を確認した。さらに,培養浸漬液の細菌検査(一般生菌と乳酸菌)を実施し,衛生状態の評価を行った。食品特性は未発酵米及び発酵米を炊飯した後,色調,水分活性及び水分量,テクスチャー(かたさ,凝集性,付着性)の測定を行い,比較した。 【結果・考察】発酵米の浸漬液は30℃,24h培養することでpHの低下を示した。培養後,水洗いした試料からは米由来と考えられる一般生菌が多数検出された。0.2%酢酸で洗った試料では雑菌の増殖は抑制され,衛生的に安全な発酵米を製造できることが伺えた。発酵米を炊飯した発酵ごはんは未発酵ごはんと比較して,色調では明度が低く,テクスチャー特性ではやわらかく,付着性は高くなる傾向がみられた。発酵ごはんは炊飯することで培養浸漬液中に含まれる機能性成分を吸収することから,健康に寄与する有益な発酵食品になると考えられた。

掲載日: 2025年08月30日  / 収集: 2026年05月26日 10:00

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木曽郡王滝村における伝統野菜王滝カブの栽培と郷土食すんき作りに関する研究

日本地理学会発表要旨集

1.研究の背景と目的 2013年12月に「和食」がユネスコ無形文化遺産に登録され,2015年9月の国連サミットで採択されたSDGsの17の目標でも食に関わる国際的な目標が掲げられた。これを受けて,農林水産省の第4次食育推進基本計画では,「日本の伝統的な和食文化の保護・継承」について,郷土料理や伝統野菜・発酵食品を始めとする伝統食材等の魅力の再発見や,伝統的な食文化や地域の郷土料理等の歴史や文化的背景等を学ぶ機会の提供といった食育の推進を行うとしている(農林水産省2021)。 長野県木曽地域には,塩を使わずに伝統野菜の赤カブの茎菜を乳酸菌で発酵して作る郷土食すんきがある(伊藤・三田・広田1979)。歴史,地域性に加え,無塩の漬物の希少性が評価され,2007年に「木曽の赤カブとすんき」が希少食材認定制度「味の箱舟」に認定された。高齢化・過疎化が進む木曽地域の食文化の継承は,今後ますます課題となっていくことが指摘できる。 以上を踏まえ,本研究は,長野県木曽郡王滝村においてすんきという食文化が集落内でどのように継承され,持続されているのかを明らかにすることを目的とする。なお,本発表では,2023年度および2024年度の①集落内の赤カブ栽培状況に関する土地利用調査,②すんきの作り方や王滝村の生活に関する聞き取り調査の結果について報告する。 2.研究方法 2023年10月6~7日,2024年10月19~20日に王滝村上島集落,中越集落,野口集落,小川集落,九蔵集落で岐阜大学教育学部地理学教室の3~4年生と土地利用調査を実施した。また,2023年11月18~19日,2024年11月5日に集落の女性5名(80歳代~50歳代)へすんきの漬け方や王滝村の生活に関する聞き取り調査を行った。 3.結果・考察 土地利用調査を実施した各集落では,多くが家庭菜園で赤カブを栽培していた。大滝村ではサル,イノシシによる獣害がみられることから,畑の周囲には防護柵等の獣害対策がみられた。 聞き取り調査から王滝村では,伝統野菜の王滝カブとJAで品種改良したアマカブラという赤カブが栽培されていることがわかった。王滝カブの種は集落内の各家庭で栽培し,5~6月に種採りすることで保護,継承している。一方,アマカブラは特許を取得していることから,JAを通じてのみ種が入手でき,集落内でのみ栽培,収穫できる。赤カブは,各家庭で9月に種まきし,10月下旬~11月に収穫され,主に茎菜はすんきに,カブは酢漬けにして食されている。茎菜は本来廃棄する部分であるため,すんきを漬けたい場合には,各家庭で赤カブを栽培するか,集落内で葉茎を分けてもらう。すんきは主に集落内の女性が漬けているが,男性のもつ常在菌が良いとされ,稀に男性が漬ける家庭もある。王滝村に嫁いできた女性は,すんきの漬け方を嫁ぎ先の義祖母や義父母から教わり,継承している。しかし,すんきは気象条件や各自の常在菌によって,毎年味や発酵具合が異なり,上手く発酵できないことがある。そのため,家庭内だけでなく集落内の女性同士で情報交換を行い,他の家庭からすんきを分けてもらい,自宅のすんきと混ぜることで,より良く発酵させる工夫をしている。また,伝統的な食べ方だけでなく,新しい料理についても情報交換をしている。これらのことから,すんきは集落内の女性が世代を超えてコミュニケーションを取るための媒体になっており,集落の維持にも関わっていることが考えられた。 文献 伊藤徳・三田コト・広田直子1979.長野県木曽地方における食 事調査.長野県短期大学紀要(34):21‐3

掲載日: 2025年03月31日  / 収集: 2026年05月26日 10:00

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新奇な技法による食品有用資源の解析とその応用

日本食品工学会誌

本研究は,亜臨界流体を用いる新奇抽出法の開発,ならびに,技術革新による発酵食品の菌叢解析の実践,および未知微生物の新奇な単離方法に関する.食品由来成分の効率的抽出法の確立を目標に,含水有機溶媒を用いる亜臨界流体抽出法を考案した結果,従来の亜臨界水抽出法に比べて抽出効率が向上することを見出した.さらに,小スケールの亜臨界抽出反応システムを開発し,和種薄荷精油の主要成分に対する熱分解特性の解明に応用した.また,伝統自然発酵食品である野菜発酵液(コウソ液)の菌叢解析を行い,未知の乳酸菌が優勢的に存在することを見出した.本菌は難培養菌の特性を有し,当初は純粋培養ができなかったが,筆者が考案した特殊な分離方法により純粋培養に成功し,単離した新菌を Apilactobacillus kosoi と命名した.さらに,共同研究により,本菌の腸管免疫賦活活性が非常に高く,その細胞壁成分に含まれる新奇リポテイコ酸が免疫賦活に寄与していることを明らかにした.

掲載日: 2025年03月15日  / 収集: 2026年05月26日 10:00

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樹液食性のマーモセットにおける腸の栄養吸収機構の適応メカニズム解明を目指した腸管オルガノイド由来腸管上皮シートの作成

霊長類研究 Supplement

霊長類では昆虫食、葉食、樹液食、果実食など実に多様な食性が揃っており、食性に合わせた形質の進化を調べる上で魅力的な研究対象である。多様な食物は多様な消化・吸収機構を要求し,霊長類を含む動物は腸の形態や腸内細菌組成を食性に合わせて多様化させていることが知られている。食物が消化されて生じた糖やアミノ酸、短鎖脂肪酸などの栄養素は,腸管内腔を覆う腸管上皮に含まれる吸収上皮細胞に発現する輸送体によって吸収される。食性によって各栄養素への依存度が異なるため、吸収上皮細胞による栄養吸収機能にも種差があることが考えられる。しかし、種々の霊長類から機能解析が可能な新鮮な腸管組織をサンプリングすることが難しいため、この機能が霊長類の中でどのような多様性を示すのかは未解明である。本研究は、様々な霊長類に対して適用可能な、in vitro培養系を用いた栄養素吸収効率の評価系を構築し、霊長類の栄養吸収機構が食性に合わせてどのように多様化しているかを解明することを目的とする。腸管オルガノイド培養系は腸管組織に由来する腸管上皮幹細胞を生体外培養する技術で、生体内に近い状態の吸収上皮細胞を供給できるため、本研究に用いる培養系として最適である。発表者らは難消化性食物繊維である樹液を主食とするコモンマーモセットと、それに近縁で果実食性のワタボウシタマリンの腸管をサンプリングする機会に恵まれ、それぞれから腸管オルガノイドを樹立した(1,2)。現在、樹立したオルガノイドのうち、難消化性食物繊維が腸内細菌に分解されて発生する短鎖脂肪酸の吸収が主に起きる盲腸と、果実に含まれる糖の吸収が主に起きる十二指腸のオルガノイドを用い、それぞれの栄養素の輸送効率評価に利用可能な腸管上皮細胞シートの作成に取り組んでいる。本発表では、系構築の進展状況を報告する。

掲載日: 2025年10月18日  / 収集: 2026年05月26日 09:32

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ガム食と腸内細菌を介したコモンマーモセットとシロミミオポッサムの種間相互作用

霊長類研究 Supplement

樹上性である霊長類は様々な他の樹上性動物と,採食やねぐらなど,様々な状況で,競合的に相互作用をしている。中南米では,ヨザルを除くすべての霊長類が昼行性なので,種間相互作用は基本的に日中に見られる。ところが興味深いことに,ブラジル北東部に生息するコモンマーモセットが,夜行性有袋類であるシロミミオポッサムと相互作用する例が見つかっている。コモンマーモセットは発達した下顎の切歯により樹皮をガウジングし,時間をおいて再び空けた穴を訪れて,滲出したガムを摂食する。このとき,コモンマーモセットが寝ている夜間に,シロミミオポッサムがこのガム穴を訪れ,摂食することがある。シロミミオポッサムはガウジングすることができないので,コモンマーモセットにとっては時間を超えてシロミミオポッサムにガムという資源を一方的に奪われたことになる。私たちは,行動面だけでなく,消化生理の観点からもこのガム食を介した種間相互作用に注目した。ガムの栄養は高度に濃縮されたプロテオグリカンであり,難消化性の食物繊維である。コモンマーモセットは発達した盲腸に複数種の特異なビフィズス菌を共生させており,ビフィズス菌のはたらきでプロテオグリカンを消化できるとされている。本研究では,ペルナンブコ連邦農村大学のタパクラ研究林(大西洋岸森林)で,コモンマーモセットとシロミミオポッサムの腸内細菌の組成を,16S rRNA解析によって調べた。その結果,シロミミオポッサムの盲腸からも,コモンマーモセットと同系統のビフィズス菌を検出した。つまり同所的に生息するコモンマーモセットとシロミミオポッサムは,時間を超えて腸内細菌を介した相互作用もしている可能性がある。今後,異なる森林圏や,異なる季節での収集や,カメラトラップによる行動観察を通じて,この種間相互作用について詳細な分析を進めていく。

掲載日: 2025年10月18日  / 収集: 2026年05月26日 09:32

🇯🇵 J-STAGE

おからパウダーの摂取が日本人成人女性の腸内細菌叢および短鎖脂肪酸産生に及ぼす影響:無作為化プラセボ対照二重盲検試験

日本栄養・食糧学会誌

本研究では, 食物繊維が豊富なおからパウダーの摂取がヒトの腸内細菌叢および短鎖脂肪酸産生に及ぼす影響を調べることを目的にした。実験1のヒト介入試験では, 無作為化プラセボ対照二重盲検試験によりおからパウダーを健康な日本人女性24名に4週間摂取させ, 腸内細菌叢の変化と短鎖脂肪酸産生に及ぼす影響を調べた。実験2では, 4名のヒト新鮮糞便を用いて48時間の糞便培養試験を行い, 短鎖脂肪酸産生量を調べた。実験1の結果, おからパウダー摂取により Firmicutes 門/ Bacteroidetes 門比 (F/B比) の低下, および Bacteroides 属と Barnesiella 属の占有率の有意な増加が見られ, α 多様性の指標の有意な増加が見られた。また, 実験2の結果, おからパウダーにより酪酸産生菌の占有率が増加する傾向が見られ, 短鎖脂肪酸の中でも n -酪酸を多く産生する可能性が示された。以上のことから, おからパウダーは日本人女性の腸内細菌叢を変化させ, 多様性を増加させること, および腸内発酵性の食物繊維を含むことが示された。

掲載日: 2025年08月22日  / 収集: 2026年05月26日 09:32

🇯🇵 J-STAGE

地域高齢住民におけるフレイルと栄養・腸内細菌に関する横断研究:京丹後長寿コホート研究から

腸内細菌学雑誌

京丹後長寿コホートに参加した地域在住高齢者を対象に,フレイルの現状ならびにリスク因子を解析した.非フレイル群に比較してフレイル群で摂取が有意に少ない栄養素として,植物性たんぱく質,K,Mgなどのミネラル,ビタミンB群,食物繊維が,食品群としては大豆・大豆製品が抽出された.食・栄養素と腸内細菌叢との相関に関するクラスター解析から, Eubacterium_eligens , Christensenellaceae_R-7 , UCG-002 などが抽出された.食・栄養素と腸内細菌叢との関わりの詳細を解析することが,フレイル予防につながる可能性があることを,最新情報も含めて紹介する.

掲載日: 2025年08月01日  / 収集: 2026年05月26日 09:32

🌐 PubMed

妊娠中の母親の食物繊維摂取量と5歳児の行動問題:九州沖縄母と子の健康研究

BMJペディアトリクス・オープン

母子1199組を対象とした出生前コホート研究で、妊娠中の母親の食物繊維摂取量と5歳時点の子どもの行動問題との関連を検討した。母親の総食物繊維摂取量が多いほど、子どもの多動性問題および社会性低下リスクが有意に低下した(最高四分位対最低四分位の調整OR各0.55・0.64)。水溶性・不溶性食物繊維ともに多動性問題との独立した逆相関が示された。

掲載日: 2026年05月21日  / 収集: 2026年05月26日 09:29

🌐 PubMed ニュージーランド

経験的食事パターンおよび2018年世界がん研究基金/米国がん研究財団スコアはいずれもニュージーランドの高齢者の肥満度と関連する

栄養・食事学会誌

ニュージーランドの地域在住高齢者367名(65〜74歳)を対象とした横断研究で、2018年WCRF/AICRスコアと経験的食事パターンが肥満指標と関連するかを検討した。WCRF/AICRスコア(健康体重コンポーネントを除く)はBMI・腹囲・ウエスト/ヒップ比・体脂肪率・内臓脂肪率・アンドロイド/ジノイド比の全6指標と逆相関を示した。食事の質と肥満の関連を高齢者集団で検証した点で、食事ガイドラインの有用性を支持する知見である。

掲載日: 2026年05月21日  / 収集: 2026年05月26日 09:29