研究論文紹介記事一覧
発表された国内外の研究論文のうち「CC BY CC BY-SA CC0」ライセンスが付与され、内容が要約できる研究論文を紹介しています。その他、毎時収集した研究論文一覧を見る
腸内細菌を使った介入は高齢期の認知機能と筋力を支えるか——システマティックレビューとメタ解析の報告
世界保健機関(WHO)は「健康な加齢」を、高齢期の幸福を可能にする生活機能を発達させ維持していく過程としてとらえています。この考え方では、認知機能と身体機能を保つことが、自立や社会参加、生活の質を支えるうえで欠かせません。著者らは、この二つの機能領域に関わる生物学的な仕組みとして腸内細菌に注目しまし…
公開日: 2026年10月04日 04:39
6歳未満の子どもの口の健康とプロバイオティクス:21件の研究をまとめた系統的レビュー
幼い子どもにできる虫歯(乳幼児期う蝕)は、世界的な公衆衛生上の課題であり、社会経済的に恵まれない家庭や周縁化された地域の子どもに偏って多いことが知られています。研究チームによれば、この虫歯は一つの原因で起こるものではなく、食習慣、歯みがきなどの口腔清掃、フッ化物への接触、その子自身のなりやすさ、そし…
公開日: 2026年10月04日 04:32
四川ジャンロウ(醤肉)の熟成中に起こる風味成分と細菌叢の変化
ジャンロウ(醤肉)は、醤油や甜麺醤などの調味ソースで豚肉を漬け込み、そのまま自然乾燥・熟成させて作る中国の伝統的な食肉製品です。中国西南部の四川で作られるものは、比較的おだやかな温湿度のもとで乾燥と熟成が進む点に特徴があり、長期の塩漬けに頼る生ハムや、燻煙を用いるベーコン、スターターカルチャー(発酵…
公開日: 2026年09月30日 10:54
学校生活におけるセリアック病の子どもたち——設備・人間関係・栄養の課題を整理した総説
セリアック病は、小麦・大麦・ライ麦に含まれるグルテンを食べることをきっかけに、遺伝的な素因を持つ人に起こる全身性の自己免疫疾患です。消化されにくいグルテンの断片(グリアジン)が腸の粘膜の内側に入り込み、免疫反応の連鎖を引き起こして小腸の絨毛(栄養を吸収するひだ状の組織)を少しずつ損なうため、栄養の吸…
公開日: 2026年09月29日 13:24
腸内細菌がつくる代謝産物と心不全 ― 「腸・心臓・腎臓」のつながりをめぐる研究の現在地
心不全は世界で6400万人以上が抱える病気で、心臓が原因の死亡の主要因であり続けています。5年生存率は多くのがんと同程度だと著者らは説明しています。治療は、体内のホルモン系のはたらきを抑える薬を中心に進歩してきましたが、「どの患者さんが特に危険な状態にあるのか」を見分ける手立ては、なお課題として残っ…
公開日: 2026年09月29日 12:33
乳酸菌発酵で白いんげん豆飲料はどう変わるか——理化学的性質・栄養・風味の変化を調べた研究
植物由来の飲料への関心が高まる一方で、豆類には課題があります。研究チームは、豆類がたんぱく質や炭水化物、食物繊維、ミネラルに富む一方で、フィチン酸などの「抗栄養因子」と呼ばれる成分を含み、これがミネラルの利用効率を下げうることを背景として挙げています。フィチン酸はカルシウムやマグネシウム、亜鉛、銅、…
公開日: 2026年09月29日 11:59
腸内細菌と脳のつながりを整えられるか——プレバイオティクス・プロバイオティクスに関する81件の研究を整理した系統的レビュー
腸内細菌の集まり(腸内細菌叢)と脳のあいだには、双方向のやりとりがあることが知られています。著者らはこれを「腸内細菌叢-脳軸」と呼び、神経、内分泌(ホルモン)、免疫、代謝という4つの経路を通じて中枢神経系の状態が保たれていると説明しています。この仕組みが注目される一方で、腸内細菌叢に働きかける介入が…
公開日: 2026年09月29日 11:54
SSRI服用中の体重増加と腸内細菌 ― 仮説の枠組みを整理したレビュー
うつ病は世界で人口の約4%が影響を受けるとされる、頻度が高く生活への負担も大きい病気です。その薬物治療の中心にあるのが、SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)と呼ばれる薬です。SSRIは神経の隙間でセロトニンが回収されるのを妨げ、セロトニンによる情報伝達を強めることで、抑うつや不安の症状を和ら…
公開日: 2026年09月29日 11:33
フレッシュチーズの腐敗にかかわる細菌を整理する ― スコーピングレビューの報告
牛乳から作られるフレッシュチーズ(熟成させない「白チーズ」とも呼ばれる種類)は、水分が多くやわらかく、モッツァレラやブッラータ、ブラジルのミナス・フレスカル、中南米の伝統的なチーズなどが含まれます。水分やpH、塩分といった性質が微生物の増殖に適しているため、冷蔵していても品質が落ちやすく、賞味期間が…
公開日: 2026年09月29日 11:28
腸内細菌の代謝は神経変性疾患とどう関わるのか——総説論文が整理した研究状況
認知症とともに生きる人の数は、2019年時点で5740万人と推定され、2050年には1億5280万人に達すると予測されています。この総説の著者らは、アルツハイマー病(AD)、パーキンソン病(PD)、筋萎縮性側索硬化症(ALS)といった神経変性疾患が、それぞれ異なる神経系を侵し異なるタンパク質異常を示…
公開日: 2026年09月29日 04:31
腸内細菌の乱れに着目した大腸がん対策——植物由来成分とプロバイオティクスを組み合わせた配合の検討
大腸がんは世界で3番目に多く診断されるがんであり、がんによる死亡原因としては2番目に位置づけられています。著者らは、GLOBOCAN 2022の報告として、新規症例が1,926,425件、死亡が904,019件にのぼると紹介しています。
公開日: 2026年09月28日 22:43
プロバイオティクスの有効性と安全性をめぐる現在の科学的知見を整理したレビュー
プロバイオティクスとは、「適切な量を摂取したときに宿主の健康に有益な効果をもたらす生きた微生物」を指します。この定義は2001年に国連食糧農業機関(FAO)と世界保健機関(WHO)の専門家会合がまとめたもので、2014年に国際プロバイオティクス・プレバイオティクス学会(ISAPP)があらためて支持し…
公開日: 2026年09月28日 22:27