著者の所属・活動拠点の国は、インドネシアです。

掲載誌:Jurnal Ekonomi Bisnis dan Manajemen

ライセンス: CC BY-SA 対象: 公開論文 確認元: OpenAlex

研究の目的

従業員が職場を辞めたいと考える気持ちは「離職意向」と呼ばれます。小規模な事業者では、働き手が抜けると日々の営業や事業の成果に影響が出やすいため、離職意向は重要な課題とされています。

研究チームが注目したのは、インドネシア・パレンバン市の名物料理「ペンペック」(魚のすり身を使った郷土料理)を扱う中小・零細事業者です。著者らは、同市のペンペック店が集まる「セントラル・カンポン・ペンペック」で働く従業員を対象に、仕事上のストレスと、周囲から受ける支え(社会的支援)が離職意向とどう関係するかを調べました。

調べ方

研究チームは、数量データを用いる量的な方法で調査しました。対象となる従業員63人全員に質問票を配布しています。一部を抽出するのではなく全員を回答者とする方法で、著者らはこれにより対象集団を幅広く代表させ、標本の偏りを避けることを意図したと説明しています。

集めたデータは重回帰分析で分析されました。これは、複数の要因(ここでは仕事のストレスと社会的支援)が、一つの結果(離職意向)とそれぞれどのように関係しているかを同時に調べる統計手法です。

主な結果

論文の報告によると、仕事のストレスは離職意向に対して統計的に有意なプラスの影響を示しました。つまり、ストレスが高いほど、職場を離れたいという気持ちが強くなる傾向が見られたということです。

一方、社会的支援は離職意向に対して統計的に有意なマイナスの影響を示しました。周囲からの支えが強いほど、辞めたいという気持ちは弱くなる傾向が報告されています。

研究が示すこと

著者らは、この結果から、従業員に長く働いてもらうためには、仕事によるストレスを減らすことと、職場での支え合いを強めることが重要だと述べています。そして、ペンペックを扱う事業者が支えのある職場環境を整え、働き手の安定を図ることが、伝統的な食文化を担う事業の継続にもつながるという見方を示しています。地域の小さな食の事業でも、働く人の心理的な負担と人間関係が、人材の定着を考える手がかりになることを伝える研究です。

原著論文の著者・所属:Cindy Choirunnisa(Universitas Sriwijaya)、Zunaidah Zunaidah(Universitas Sriwijaya)、Yomeini Margareth(Universitas Sriwijaya)、Yos Karimudin(Universitas Sriwijaya)、Reska Rahmatullah(Universitas Sriwijaya)

※本記事は原著論文をもとに、日本語で要約・説明を加えた研究紹介です。 出典(原著論文):Cindy Choirunnisa, Zunaidah Zunaidah, Yomeini Margareth, Yos Karimudin, Reska Rahmatullah Turnover Intention Karyawan UMKM Pempek di Sentral Kampung Pempek Kota Palembang: Peran Stres Kerja dan Dukungan Sosial. Jurnal Ekonomi Bisnis dan Manajemen 2026-10-24. DOI: 10.58192/ebismen.v5i4.4987. 原著ライセンス:CC BY-SA 4.0.

本紹介記事の文章(題名・見出しを含む)は、CC BY-SA 4.0で提供します。原著論文をもとにNutriMap Japanが日本語で要約・説明を加えています。対象は本紹介記事の文章に限り、ヒーロー画像・サイトのロゴ・画面デザイン・他の記事・データベース全体は含みません。