掲載誌:Zenodo (CERN European Organization for Nuclear Research)
ライセンス: CC BY 対象: 公開論文 確認元: OpenAlex
研究の目的
建設現場で働く人々は、体力を大きく使う仕事をしながら、食事の時間が不規則になりやすく、栄養のバランスがとれた食事を手に入れにくい状況に置かれがちです。研究チームは、こうした事情から建設労働者を、栄養不足に陥りやすい職業集団の一つとして位置づけています。
そこで著者らは、地元で手に入りやすく、安価で栄養に富む食材を使って、栄養価の高いカクラを開発し、その品質を評価することを目指しました。カクラはインドで食べられている薄焼きの軽食です。ねらいは、建設労働者の食事の質を高めることにあります。
どのように作り、何を調べたか
開発したカクラには、小麦粉に加えて、ひよこ豆の粉(ベサン)、トウジンビエの粉(バジュラ)、ゴマ、モリンガの葉の粉末が使われました。抄録によると、これらの食材を組み合わせたのは、製品の栄養価、特にたんぱく質、鉄、カルシウム、食物繊維などの必須栄養素を高めることを意図したためです。
研究チームは複数の配合を試作し、見た目や味などを人の感覚で評価する官能評価と、栄養面の評価を行って、受け入れられやすさと栄養価を確かめました。
主な結果
論文の抄録によると、試作した配合の中から選ばれたカクラは、外観、色、味、食感、総合的な好ましさのいずれの項目でも高い評価を得ました。
さらに、このカクラは一般的なカクラと比べて栄養面の質が向上していたと報告されています。著者らはこの結果を、栄養密度の高い軽食としての可能性を示すものと述べています。
研究が示すこと
著者らは、開発したカクラが建設労働者にとって手軽で経済的、かつ栄養のある食品の選択肢になり得ると結論づけています。また、食事からの栄養摂取の改善に役立ち、健康や作業効率を支える可能性があるとも述べています。身近で安価な食材を工夫して組み合わせ、食べやすさと栄養の両立を図った試みといえます。
著者:Somya Gupta(Department of Food Science and Nutrition)、Yati Swaroop(Department of Food Science and Nutrition)、Gita Bisla(Department of Food Science and Nutrition)
※本記事は原著論文をもとに、日本語で要約・説明を加えた研究紹介です。 出典(原著論文):Somya Gupta, Yati Swaroop, Gita Bisla. Development of Nutrient-Dense Khakhra: An Innovative Approach to Enhance the Dietary Intake of Construction Workers. Zenodo (CERN European Organization for Nuclear Research) 2026-10-05. DOI: 10.5281/zenodo.23152740. 原著ライセンス:CC BY.