著者の所属・活動拠点の国は、ブラジルです。

掲載誌:ACS Food Science & Technology

ライセンス: CC BY 対象: 公開論文 確認元: OpenAlex

研究の目的

ビートルートの加工で大量に生じる葉や茎には、生理活性を持つ成分が含まれていますが、十分に利用されていません。研究チームは、熱を使わずに濃縮する「凍結濃縮」に遠心分離を組み合わせ、成分の性質を保ちながら、フェノール性化合物や色素成分のベタレインを豊富に含む抽出液を得られるか調べました。

何を、どのように調べたか

研究チームは、ビートルートの葉と茎から得た濃縮前の抽出液と、遠心分離を併用して凍結濃縮した抽出液を比較しました。溶けている固形分や総固形分、色に加え、総フェノール含量、ベタレイン含量、抗酸化能を評価しました。また、胃や腸での消化を試験管内で再現し、成分や抗酸化能がどの程度保たれるかを調べました。

主な報告結果

凍結濃縮を4回繰り返すと、総固形分の含量は濃縮前の10倍になりました。総フェノール含量は、没食子酸という標準物質に換算した値で1 mL当たり1.27 mgから8.73 mgへ、ベタレイン含量は1 L当たり218 mgから1246.5 mgへ増加し、抗酸化能も高まりました。消化を再現した試験では、フェノール性化合物とベタレインの含量の減少はわずかで、抗酸化能もおおむね維持されたと報告しています。

この報告が示すこと

著者らは、この方法が、十分に活用されていない農産加工の残さから、食品の成分強化やサプリメント向けの天然抽出物を得る手段になると結論づけています。また、消化試験の結果は、含まれる成分が消化中に保たれ、吸収に利用されうる可能性を示すとしています。ただし、この評価は試験管内で消化を再現したもので、人での吸収を確かめた結果ではありません。

※出版社の利用条件により本文を利用できないため、本記事は原著論文の抄録だけで作成しています。

原著論文の著者・所属:Giordana Demaman Arend(Federal University of Santa Catarina , , CEP: , ,)、Maria Emilia Gaikoski(Federal University of Santa Catarina , , CEP: , ,)、Guilherme Dallarmi Sorita(Federal University of Santa Catarina , , CEP: , ,)、Silvani Verruck(Federal University of Santa Catarina , , CEP: , ,)、Marco Di Luccio(Federal University of Santa Catarina , , CEP: , ,)、Katia Rezzadori(Federal University of Santa Catarina , , CEP: , ,)

※本記事は原著論文をもとに、日本語で要約・説明を加えた研究紹介です。 出典(原著論文):Giordana Demaman Arend, Maria Emilia Gaikoski, Guilherme Dallarmi Sorita, et al. Improving Functional Properties of Beetroot Byproducts: The Role of Cryoconcentration Assisted by Centrifugation Technology. ACS Food Science & Technology(出版社:American Chemical Society) 2026-08-31. DOI: 10.1021/acsfoodscitech.6c00386. 原著ライセンス:CC BY.