ツボクサ(Centella asiatica)やオカワカメ(Basella alba L.)は、栄養価が期待される緑葉野菜として知られていますが、下処理や調理に手間がかかるため、日常的に取り入れにくい面があります。こうした野菜をもっと手軽に食生活に取り入れられないかという発想から、これらの葉を原料にした「ハーブグリーンソース」を開発し、その品質を評価した研究が食品農業誌に2026年8月に掲載予定です。

どのように理想の配合を探ったのか

研究チームはまず、314名を対象にした消費者調査を通じてソースの処方を検討しました。そのうえで、葉の抽出物の濃度を50〜70%(重量比)の範囲で変えたサンプルをつくり、官能評価(味や香り、見た目などを人が評価する試験)を実施しています。その結果、ツボクサとオカワカメの比率が55対45で、葉抽出物の配合量が55%のものが最も好まれ、最適な処方として選ばれました。

できあがったソースの中身と安全性

選ばれた処方のソースを分析したところ、水分は46.29±1.07%、灰分は34.22±0.12%、粗脂肪1.30±0.25%、粗タンパク質10.35±0.76%、粗繊維33.57±0.15%、炭水化物20.55±0.27%という組成が確認されました。物理化学的な性質としては、pHが4.6、25℃での粘度が1381.0±1.2mPa・s、可溶性固形分が12.08±1.08で、色は強い緑色を呈していたとのことです。微生物検査では、好気性菌、酵母、カビ、大腸菌群、大腸菌、サルモネラ属菌のいずれも検出されず、安全性が確認されました。保存性については、25±2℃の条件下で6週間の賞味期間が示されています。

また機能性成分としては、総ポリフェノール量が0.52 mg GAE/g、フラボノイド量が0.29 mg QE/g含まれており、市販のトマトソースと比較して高い抗酸化活性を示したことも報告されています。

この研究をどう受け止めるか

ここで示された組成や抗酸化活性の値は、あくまで今回開発された特定の処方について測定されたものであり、健康への効果を直接証明するものではありません。著者ら自身も、実際の治療効果を評価するにはさらなる研究が必要だと述べています。緑葉野菜を手軽な形に加工するという着想と、その品質・安全性を丁寧に評価した点がこの研究の特徴といえますが、一つの研究であり、結論が確定したものではない点には留意が必要です。

ツボクサやオカワカメといった扱いにくい野菜を、日常の食卓に取り入れやすい形に変える工夫として、こうしたソース開発の試みは今後も注目されていくかもしれません。

※本記事は原著論文の翻訳ではなく、研究内容を独自に解説したものです。出典(原著論文):J. M. I. N. K. Bandara, P. C. Arampath, H. M. A. H. Thilakarathne. Development and Quality Evaluation of an Herbal Green Sauce from Centella asiatica and Basella alba L.. 食品農業誌 (2026). DOI: 10.4038/jfa.v19i1.5367. 原著ライセンス: cc-by.