この研究は、インドネシアの研究機関の研究論文です。

掲載誌:Al-Qalbu Jurnal Pendidikan Sosial dan Sains

ライセンス: CC BY-SA 対象: 公開論文 確認元: OpenAlex

研究の目的

この研究は、インドネシアのブングス遠洋漁港(PPSブングス)で水揚げされたマグロが、輸出できる状態になるまでにどのように取り扱われているかを分析したものです。研究チームは、水揚げから輸出準備までの工程を整理し、2隻の漁船(船Aと船B)の取り扱い手順を比べて、マグロを扱う企業PT Lintas Laut Samuderaにおける輸出用マグロの品質を高める方策を明らかにすることを目指しました。

調べ方

研究チームは、数値を統計的に処理する方法ではなく、現場の実態を言葉で詳しく描き出す質的な記述研究の手法をとりました。現場の観察、関係者への詳しい聞き取り、書類の分析を通じてデータを集めています。聞き取りの対象は、船長や乗組員、漁港の職員、企業の品質管理部門と生産部門の担当者です。

集めた情報の信頼性を確かめるため、複数の情報源や複数の調査方法から得た結果を突き合わせる「トライアンギュレーション」という手法を用いました。さらに、あるべき状態と現状、あるいは二つの対象の間にある差を洗い出す「ギャップ分析」によって、船Aと船Bの取り扱いの違いを比較しています。

主な結果

著者らの報告によると、マグロの取り扱いは、漁船到着時の事務手続きに始まり、荷揚げ、運搬、計量、品質の等級分け、フィレへの加工、冷蔵保管、梱包を経て、日本への輸出準備に至る一連の工程で構成されていました。

品質の等級分けの結果には、2隻の間で差が見られました。船Aのマグロは、グレードBが61.12%、グレードCが38.88%でした。一方、船BではグレードBが24.33%、グレードCが60.03%、グレードDが15.64%でした。研究チームは、この違いの要因として、船倉での魚の積み方、氷の使い方、荷揚げの方法の違いを挙げています。

品質向上の方策としては、取り扱い方法の改善、適切な氷の使用、より効率的な荷揚げ、正確な事務処理、そして全工程を通じて一貫した取り扱いを行うことが示されました。

研究が伝えること

この研究は、輸出用マグロの品質が、水揚げ後の加工場だけでなく、船上での積み方や氷の扱い、荷揚げの仕方といった工程ごとの取り扱いと結びついていることを、現場の比較を通じて示しています。漁から輸出までの各段階を通して丁寧で一貫した扱いを続けることが品質を保つ鍵になる、というのが著者らの示した見方です。

著者:Annisa Hasanah(Universitas Pendidikan Indonesia)、Muchamad Hartanto(Universitas Pendidikan Indonesia)、Syifa Fajar Maulani(Universitas Pendidikan Indonesia)

※本記事は原著論文をもとに、日本語で要約・説明を加えた研究紹介です。 出典(原著論文):Annisa Hasanah, Muchamad Hartanto, Syifa Fajar Maulani Analisis Handling Ikan Tuna dari Pendaratan Hingga Siap Ekspor untuk Meningkatan Kualitas Tuna Ekspor. Al-Qalbu Jurnal Pendidikan Sosial dan Sains 2026-10-06. DOI: 10.59896/qalbu.v4i2.838. 原著ライセンス:CC BY-SA 4.0.

本紹介記事の文章(題名・見出しを含む)は、CC BY-SA 4.0で提供します。原著論文をもとにNutriMap Japanが日本語で要約・説明を加えています。対象は本紹介記事の文章に限り、ヒーロー画像・サイトのロゴ・画面デザイン・他の記事・データベース全体は含みません。