著者の所属・活動拠点の国は、中国です。
掲載誌:Food Frontiers
ライセンス: CC BY 対象: 公開論文 確認元: OpenAlex
研究の目的
研究チームは、アブラナ属植物Brassica rapa L.(チャマグ)に含まれる成分のうち、尿酸の生成に関わる酵素キサンチンオキシダーゼ(XOD)の働きを抑えるものと、その作用の仕組みを調べました。チャマグには高尿酸血症を抑える作用が報告されていましたが、XODを阻害する具体的な成分や仕組みは明らかになっていませんでした。
何を、どのように調べたか
研究チームは、酵素に結び付く成分を選別し、液体クロマトグラフィーと質量分析で調べる方法を用いて、チャマグの水抽出物からXOD阻害候補183成分を探索しました。分子の結び付き方を予測する計算と試験管内での活性測定を組み合わせ、ソラレンを詳しく調べる対象に選びました。さらに、XODとの結合の性質を調べ、キサンチンで刺激したBRL-3A肝細胞と、尿酸で処理したHK-2腎尿細管細胞で、酵素活性や尿酸量、酸化ストレス、炎症に関する指標を測定しました。
主な報告結果
ソラレンがXODの活性を半分に抑える濃度(IC50)は、0.237±0.003 mg/mLでした。著者らは、ソラレンがXODと1対1の割合で自発的に結合し、主に分子間の弱い引力と水素結合によって酵素の局所的な構造を変化させ、活性を抑えると報告しています。キサンチンで刺激した肝細胞では、ソラレンによってXOD活性と尿酸量が有意に低下し、活性酸素の一種であるスーパーオキシドの減少と、総抗酸化能の回復も見られました。尿酸で処理した腎尿細管細胞でも、酸化ストレスや炎症に関する指標の改善が報告されました。
この報告が示すこと
著者らは、この結果がチャマグの尿酸を下げる作用をXODへの働きかけという分子レベルで説明し、機能性食品としての利用を検討する実験的根拠になると結論付けています。ただし、この研究で示されたのは試験管内の酵素と培養細胞での作用であり、人がチャマグを摂取した際の効果を確かめた結果ではありません。
※出版社の利用条件により本文を利用できないため、本記事は原著論文の抄録だけで作成しています。
原著論文の著者・所属:Xuanbo Chen(College of Animal Science and Technology Northwest A&F University Xianyang People's Republic of China)、Haiyu Wu(College of Food Science and Engineering Northwest A&F University Xianyang People's Republic of China)、Ziwei Guo(College of Food Science and Engineering Northwest A&F University Xianyang People's Republic of China)、Zhuoyuan He(College of Animal Science and Technology Northwest A&F University Xianyang People's Republic of China)、Chuanying Pan(College of Animal Science and Technology Northwest A&F University Xianyang People's Republic of China)、Xianyong Lan(College of Animal Science and Technology Northwest A&F University Xianyang People's Republic of China)、Lin Han(College of Food Science and Engineering Northwest A&F University Xianyang People's Republic of China)
※本記事は原著論文をもとに、日本語で要約・説明を加えた研究紹介です。 出典(原著論文):Xuanbo Chen, Haiyu Wu, Ziwei Guo, et al. Ligand Fishing for Xanthine Oxidase Inhibitors From Brassica rapa L. via Bioaffinity Ultrafiltration‐HPLC‐MS/MS: Mechanistic Insights and In Vitro Anti‐Hyperuricemic Activity. Food Frontiers(出版社:Wiley) 2026-09-01. DOI: 10.1002/fft2.70362. 原著ライセンス:CC BY.