著者の所属・活動拠点の国は、インドネシアです。

掲載誌:Jurnal Medical Laboratory

ライセンス: CC BY-SA 対象: 公開論文 確認元: OpenAlex

研究の目的

妊娠中の女性に見られる「慢性エネルギー不足(KEK、英語ではChronic Energy Deficiency)」は、長期間にわたって栄養が足りない状態を指し、母親と胎児の健康に悪い影響を及ぼす栄養問題として、今も大きな課題とされています。著者らは抄録で、その要因の一つとして動物性たんぱく質を食べる頻度の低さを挙げています。食べる回数が少ないと、妊娠中に必要なたんぱく質が不足しやすくなると考えられるためです。

この研究は、すでに発表された研究の結果をもとに、妊婦が動物性たんぱく質をどのくらいの頻度で食べているかと、慢性エネルギー不足の状態との関係を調べることを目的としています。

どのように調べたか

研究チームは新たに妊婦を調査したのではなく、既存の研究を集めて整理する「記述的文献レビュー」という方法を用いました。論文検索サービスのGoogle Scholarで、動物性たんぱく質、たんぱく質摂取、慢性エネルギー不足、妊婦に関連する言葉を使って論文を探しています。

対象としたのは、2020年から2025年に発表され、インドネシア語で書かれ、研究方法が明確に示されている論文です。抄録には、最終的に何本の論文を検討したかは記されていません。

主な結果

検討した研究の多くは、動物性たんぱく質を含むたんぱく質の摂取が不十分であることと、妊婦の慢性エネルギー不足のリスクが高いこととの間に、統計的に意味のある関連があると報告していました。

また、たんぱく質の摂取以外にも、エネルギーの摂取量、食事のパターン、栄養に関する知識、母親の年齢、社会経済的な状況が、慢性エネルギー不足に関わる要因として挙げられていました。

この研究が示すこと

著者らは、妊娠中の栄養必要量に合わせて動物性たんぱく質を食べる頻度を増やすことが、慢性エネルギー不足の予防や母親の栄養状態の改善に役立つ可能性があると結論づけています。ただし、このレビューが整理したのは既存研究で報告された「関連」であり、たんぱく質摂取だけでなく複数の要因が関わることも示されています。妊婦の栄養問題を考えるうえで、動物性たんぱく質の摂取頻度が注目すべき要素の一つであることを、インドネシア語の研究をまとめて示した点に、この研究の意味があります。

原著論文の著者・所属:Anita Mulyani(Universitas Islam Al-Ihya Kuningan)、Cahyani Wira Prayudha(Universitas Islam Al-Ihya Kuningan)、Rofiqoh Rahmaniar(Universitas Islam Al-Ihya Kuningan)

※本記事は原著論文をもとに、日本語で要約・説明を加えた研究紹介です。 出典(原著論文):Anita Mulyani, Cahyani Wira Prayudha, Rofiqoh Rahmaniar Hubungan Frekuensi Konsumsi Protein Hewani terhadap Status KEK (Kurang Energi Kronis). Jurnal Medical Laboratory 2026-07-31. DOI: 10.57213/medlab.v5i2.606. 原著ライセンス:CC BY-SA 4.0.

本紹介記事の文章(題名・見出しを含む)は、CC BY-SA 4.0で提供します。原著論文をもとにNutriMap Japanが日本語で要約・説明を加えています。対象は本紹介記事の文章に限り、ヒーロー画像・サイトのロゴ・画面デザイン・他の記事・データベース全体は含みません。