ぬかみそ漬けとひとくくりにされる漬物が、実は中身も食物繊維量もまるで違うとしたら、選び方は変わってくる。漬物 ぬかみそ漬は食物繊維総量1.8gなのに対し、かぶ 漬物 ぬかみそ漬 葉は4.0gと、同じ「ぬかみそ漬け」という製法名を冠しながら倍以上の開きがある。ぬか床という漬け方だけで栄養を語るのは、実は早計だったということになる。
漬物は、同じ野菜でも生の状態とは成分値が変わる。ぬか床につけたものは、ぬかを洗い流したうえで可食部100gあたりの値が示される。たとえばきゅうり 漬物 しょうゆ漬は可食部100gあたりエネルギー51kcal・食物繊維3.4g・食塩相当量4.1gで、生のきゅうり(可食部100gあたりエネルギー13kcal)とは数値が大きく異なる。漬け込みの過程で水分が抜け、しょうゆなどの調味も加わるため、同じ100gでも生のときとは中身が別物になっているというわけだ。
実は野菜そのものが違う、ぬかみそ漬け
ここで冒頭の「ぬかみそ漬」同士の差に戻りたい。漬物 ぬかみそ漬(可食部100gあたり食物繊維1.8g・食塩相当量3.8g)はだいこん類を漬けたものだ。一方、かぶ 漬物 ぬかみそ漬 葉(可食部100gあたり食物繊維4.0g・食塩相当量3.8g)はかぶの葉を漬けたもので、そもそも原材料の野菜が異なる。塩分こそ同じ3.8gなのに食物繊維は2倍以上違うのは、同じ野菜の部位違いではなく、だいこんとかぶという別の野菜同士の差であり、そこに根と葉という組織の違いも重なっているためだ。「ぬかみそ漬け」という製法名だけを見ていると、こうした原材料の違いは見えてこない。
さらにかぶの葉のぬかみそ漬けには、可食部100gあたりビタミンKが260µg含まれている。ビタミンKは正常な血液凝固を維持し、骨の形成にも関わるとされる脂溶性ビタミンだ。ビタミンKの目安量は成人で1日150µgとされており、かぶの葉のぬかみそ漬けは可食部100gあたりでこの目安量を上回る量を含む計算になる。だいこんを漬けた漬物にはこうした数値は見当たらず、ここでも原材料となる野菜の違いが栄養の中身を分けている。※特定の食品の効果を示すものではありません。
製法名より原材料の野菜で選ぶという視点
キムチや柴漬けも同じ発酵・漬け込みという枠でくくられがちだが、中身はそれぞれ異なる。はくさい 漬物 キムチは可食部100gあたり食物繊維2.2g・食塩相当量2.9gで、ご飯のお供として少量添える薬味的な存在として捉えるとちょうどいい。漬物 しば漬は可食部100gあたり食物繊維4.4gと、今回登場した漬物の中でも高めの数値を示している。しば漬けはなすやきゅうりだけでなく赤しそなど複数の材料を刻んで漬け込む漬物で、具材の組み合わせそのものが数値に表れていると考えられる。
毎日の食卓に漬物を取り入れるなら、「何を漬けたか」まで一歩踏み込んで選んでみるといい。ご飯のお供に添えるなら、だいこんの漬物とあわせてかぶの葉の漬物も一品加えると、同じぬか漬けでも摂れるものの幅が広がる。ただし漬物はどれも可食部100gあたり食塩相当量が2.9〜4.1gとまとまった量を含む。食塩相当量の目標量は1日あたり成人男性で7.5g未満・女性で6.5g未満とされており、漬物は一度にたくさん食べるものではなく、少量を副菜として楽しむのが基本になる。
まとめ
「ぬかみそ漬け」という製法名だけでは、その漬物が何でできているかはわからない。漬物 ぬかみそ漬とかぶ 漬物 ぬかみそ漬 葉の食物繊維1.8gと4.0gという差が教えてくれるのは、同じ製法名でも原材料の野菜が違えば栄養の中身はまったく別物になるということだ。次に手に取る漬物の原材料表示を見るとき、どの野菜を漬けたものかを確かめてみると、いつもの一皿が少し違って見えてくるはずだ。
※本記事は日本食品標準成分表(八訂)のデータ等をもとに作成しました。