著者の所属・活動拠点の国は、ナイジェリアです。
掲載誌:Journal of Advances in Food Science & Technology
ライセンス: CC BY 対象: 公開論文 確認元: OpenAlex
研究の目的
ジャトロファ・タンジョレンシス(Jatropha tanjorensis)は、野菜や薬用植物として伝統的に利用されてきた植物です。一方、その葉をハーブティーとして使う可能性は、これまで十分に調べられていませんでした。
研究チームは、この葉を緑茶タイプと紅茶タイプの2種類のハーブティーに加工しました。そして、加工方法の違いによって成分と風味がどう変わるかを比較しました。
何を調べたか
著者らは、葉を標準的な方法で緑茶と紅茶に加工しました。そのうえで、植物に含まれる化合物(フィトケミカル)として、サポニン、アルカロイド、フラボノイド、タンニン、シュウ酸塩の含有量を測定しました。あわせて、微量栄養素であるビタミンC、鉄、亜鉛の量も調べています。
風味の評価には20人のパネリストが参加しました。評価には9段階の嗜好尺度を使っています。これは「非常に嫌い」から「非常に好き」までの9段階で好ましさを点数化する方法です。比較の基準として、市販の緑茶と紅茶も評価対象に加えられました。
主な結果
論文によると、測定したフィトケミカルと微量栄養素のいずれの項目でも、2種類のお茶の間に統計的に有意な差が見られました。紅茶タイプは、サポニン(1.85%)、フラボノイド(12.15%)、タンニン(11.53%)、シュウ酸塩(3.05%)の含有量が高い結果でした。一方、アルカロイドは緑茶タイプのほうが高く、3.85%でした。
微量栄養素は緑茶タイプのほうが多く含まれていました。報告値はビタミンCが100gあたり19.07mg、鉄が1.72mg、亜鉛が0.17mgで、いずれも紅茶タイプを上回りました。
風味の評価では、香りと総合的な好ましさに有意な差がありました。見た目と味には有意な差は見られませんでした。全体として紅茶タイプのほうが高い評価を受けており、特に香りと総合的な好ましさで差がはっきりしていました。
研究が示すこと
著者らは、緑茶と紅茶という2つの加工方法によって、成分の構成と風味がそれぞれ異なる特徴を持つお茶になったとまとめています。そのうえで、この結果はジャトロファ・タンジョレンシスの葉をハーブティーの原料として開発していくことを後押しするものだと述べています。
著者:C. O. Ubochi-Victor(Department of Food Science and Technology, Federal University of Technology, Owerri, Nigeria)、Evelyn N. Bede(Department of Food Science and Technology, Federal University of Technology, Owerri, Nigeria)、Serah Ogechi Alagbaoso(Department of Food Science and Technology, Federal University of Technology, Owerri, Nigeria)
※本記事は原著論文をもとに、日本語で要約・説明を加えた研究紹介です。 出典(原著論文):C. O. Ubochi-Victor, Evelyn N. Bede, Serah Ogechi Alagbaoso. Comparative Study on the Phytochemical, Micronutrient and Sensory Qualities of Green and Black Jatropha tanjorensis Herbal Teas. Journal of Advances in Food Science & Technology 2026-10-14. DOI: 10.56557/jafsat/2026/v13i411228. 原著ライセンス:CC BY.