日本掲載:本論文はJ-STAGEに掲載されています。

掲載誌:日本食品科学工学会大会講演要旨集

ライセンス: CC BY-NC-SA 4.0 対象: 公開論文 確認元: JaLC

このページでは、研究資料から確認できる内容だけを項目別に整理しています。

研究の目的と対象

  • 目的:シュウ酸分解酵素(OXDC/OXO)反応時の副生成物であるギ酸・過酸化水素を低減する食品製造方法の開発
  • 背景:シュウ酸はほうれん草・タケノコ・生姜・ナッツ・コーヒー・緑茶に含まれる有機酸で、過剰摂取は尿路結石症の原因となり得る
  • 背景:シュウ酸は味覚上「渋味」「えぐみ」として感じられる
  • 従来法:茹でて水に溶出させる方法、カルシウムと反応させ沈殿除去する方法があるが、除去効率に限界があり工程が煩雑になる、栄養成分損失を伴う等の課題がある
  • 従来法:シュウ酸オキシダーゼ(OXO)またはシュウ酸デカルボキシラーゼ(OXDC)を用いる方法が報告されているが、副生成物としてギ酸・過酸化水素が生成する

方法

  • 対象:ほうれん草搾汁
  • 方法:大腸菌を宿主としてBacillus velezensis又はCeriporiopsis subvermispora由来のOXDC/OXO遺伝子を組み換え、宿主由来のカタラーゼ・ギ酸デヒドロゲナーゼを適切な活性値で含有する精製酵素製剤を取得
  • 方法:ほうれん草中のカタラーゼ・ギ酸デヒドロゲナーゼ活性の有無を確認
  • 方法:OXDC/OXO酵素製剤をほうれん草搾汁に反応させ、シュウ酸・過酸化水素・ギ酸の濃度変化と味覚を評価

確認された内容

  • 結果:ほうれん草中にカタラーゼ、ギ酸デヒドロゲナーゼが含まれることが確認された
  • 結果:ほうれん草搾汁にOXDC/OXO製剤を作用させた結果、シュウ酸・副生成物が低濃度まで分解され、苦み・渋みが低減されたほうれん草搾汁が得られた

注意点

  • 課題:ギ酸は鋭い酸味を呈し味覚上好ましくなく、過酸化水素は高濃度で健康に悪影響を及ぼす可能性がある

著者:Naho Araya(GODO SHUSEI Co., Ltd.)、Yuto Kawamura(GODO SHUSEI Co., Ltd.)、Kyoko Iizaka (Morie)(GODO SHUSEI Co., Ltd.)、Junki Ogasawara(GODO SHUSEI Co., Ltd.)、Takashi Moriya(GODO SHUSEI Co., Ltd.)

※本記事は原著論文の翻訳ではなく、研究資料から抽出した事実を独自に整理したものです。出典(原著論文):Naho Araya, Yuto Kawamura, Kyoko Iizaka (Morie), et al. シュウ酸およびギ酸・過酸化水素の酵素的低減を利用した食品製造法の開発. 日本食品科学工学会大会講演要旨集 (2025). DOI: 10.3136/aamjsfst.72.0_307. 書誌情報取得元:JaLC(J-STAGE掲載資料・外部リンクなし)。