研究論文紹介記事一覧
発表された国内外の研究論文のうち「CC BY CC BY-SA CC0」ライセンスが付与され、内容が要約できる研究論文を紹介しています。その他、毎時収集した研究論文一覧を見る
穀物をすべて残したまま発酵させる ― 大麦麦芽とライ麦麦芽を用いたウイスキー用もろみ製造の比較研究
スコッチウイスキーの製造では、粉砕した穀物(グリスト)を糖化した後、溶け残った不溶性の固形分を取り除き、透明な糖液(ウォート)だけを発酵に回すのが一般的です。これに対し、不溶性の固形分を取り除かずに発酵、さらには蒸留の工程まで持ち込む「All Grains In(AGI、全穀物投入)」と呼ばれる手法…
公開日: 2026年09月22日 05:47
発酵食品の代謝データを共有可能にする取り組み — MetaboLightsへの登録支援とオンライン講習の報告
この資料は、欧州の生命科学データ基盤ELIXIRが2024〜2028年の計画として進める「生物多様性・食料安全保障・病原体」委託サービスの一部、作業パッケージ9(WP9)の活動報告です。WP9は「FAIRferm」と名づけられた実施研究で、食品の発酵過程で得られる微生物叢(マイクロバイオーム)と代謝…
公開日: 2026年09月22日 03:49
発酵食品の微生物・代謝物データを共有しやすくする ― ELIXIRの取り組み報告
この資料は、欧州のライフサイエンス研究基盤であるELIXIRが2024年から2028年にかけて進める「生物多様性・食料安全保障・病原体」に関する委託サービス計画の一部として実施されている取り組みの報告です。対象となる作業部会(WP9)は、「FAIRferm」と呼ばれる実装研究にあたり、食品の発酵過程…
公開日: 2026年09月22日 03:34
熱い飲み物の温度と食道がん――英国の約98万人を追跡した研究
紅茶やマテ茶などを非常に高い温度(およそ70℃)で飲む習慣が食道がんのリスクを高めることは、アジア・アフリカ・南米・中東での研究で繰り返し報告されてきました。国際がん研究機関(IARC)は2016年に「非常に熱い飲み物(65℃超)」を「おそらく発がん性がある(グループ2A)」に分類しています。ただし…
公開日: 2026年09月20日 07:13
標高で分かれるキヌアの遺伝子——11系統から描いた「遺伝子ベースのパンゲノム」
キヌア(Chenopodium quinoa Willd.)は、南米アンデスの海抜0メートルの沿岸地帯から標高4,000メートルの高地まで、幅広い環境で栽培されてきた作物です。栄養価の高さと環境ストレスへの強さから「母なる穀物」とも呼ばれてきました。キヌアは異質四倍体と呼ばれる植物で、およそ330万…
公開日: 2026年09月20日 06:36
子ども時代のつらい経験と若者の生活習慣をつなぐもの――ブラジルの出生コホート研究
子ども時代に暴力や虐待などのつらい出来事(トラウマ)を経験した人は、喫煙や飲酒といった、心臓や血管、代謝の病気につながりやすい健康リスク行動をとりやすいことが知られています。しかし、なぜそうなるのか、その間をつなぐ仕組みについては十分に分かっていないと著者らは述べています。
公開日: 2026年09月19日 12:05
運動ニューロン疾患における栄養状態のモニタリング —— 血液検査値の活用を探った縦断研究
運動ニューロン疾患(MND)は、体を動かす神経細胞が徐々に失われていく進行性の病気です。筋力の低下は手足だけでなく、飲み込みや呼吸にかかわる筋肉にも及びます。論文によれば、MNDのある人の16〜55%が低栄養の影響を受けると推定されています。嚥下障害や噛む力の低下、腕を動かしにくくなることで食事の量…
公開日: 2026年09月19日 08:51
食べ物の画像をどれだけ覚えているか——高カロリー食への「記憶の偏り」を測る新しい検査の開発と検証
食べるという行動は、育ってきた環境や心理状態だけでなく、記憶のはたらきにも左右されると考えられてきました。研究チームは、とくに「エピソード記憶」と呼ばれる、自分が経験した出来事を思い出す記憶が、食べ物の選択や食欲に関わることを先行研究として挙げています。食品の広告は、この記憶のしくみを利用して将来の…
公開日: 2026年09月19日 08:47
変化する食環境と子どもの肥満 — 地中海食、社会経済的格差、AIによる個別化栄養をイタリアから考える
子どもの肥満は、世界の公衆衛生における大きな課題のひとつです。著者らは、この問題が単なる個人の食べ方の結果ではなく、食のしくみ(フードシステム)の変化、食行動、そして社会的な格差が互いに影響し合って生じていると位置づけています。
公開日: 2026年09月18日 09:54
赤身肉・加工肉を減らす食生活への移行が英国の健康にもたらす影響を試算した研究
肉の摂取を減らし、植物性の食品を増やすことは、慢性疾患の予防と環境面の持続可能性という二つの観点から、ヨーロッパ各国で優先課題とされています。これまでの研究でも、政策による働きかけが人々の食のパターンを肉の削減目標に近づけうることは示されてきました。しかし研究チームによれば、そうした食の変化が実際に…
公開日: 2026年09月18日 09:37
考古学における「非定形炭化物」の研究手順を国際的に統一する試み
考古学の一分野に、遺跡から出土した植物の遺存体を調べる考古植物学があります。従来この分野では、種子や果実、木炭、脱穀のときに出る殻や茎といった、形がはっきり残っている材料が主に研究されてきました。しかし論文によると、実際の試料にはそれ以外に、炭になった有機物(ときには無機物を含む)の破片が含まれてお…
公開日: 2026年09月17日 12:19
インドネシアの「ブルーフード」消費——誰が、どれだけ食べているのか
「ブルーフード」とは、海や川、湖など水の中で採れる動物や植物を指す言葉です。魚介類のほか、海藻なども含まれます。研究チームは、こうした水産由来の食品が、良質なたんぱく質だけでなく微量栄養素やオメガ3脂肪酸を供給するため、低・中所得国の栄養不足を改善する力を持つと説明しています。一方で、産地や季節、価…
公開日: 2026年09月16日 06:40