掲載誌:Artefactum

ライセンス: CC BY 対象: 公開論文 確認元: OpenAlex

研究の目的

不適切な食習慣は、世界的にも、またモザンビークにおいても、非感染性慢性疾患(感染によらず長期にわたって続く病気)の増加の一因とされています。研究チームはこうした背景を踏まえ、モザンビーク・マニカ州シモイオ市にある公立学校に通う学齢期の子どもたちについて、どのような食習慣を持ち、からだの組成がどのような状態にあるのかを明らかにすることを目的に調査を行いました。

何をどのように調べたか

調査は、ある一時点の状態をとらえる横断研究として実施されました。対象は7歳から10歳の子ども402人(男子191人、女子211人)で、参加者は確率にもとづかない便宜的な方法、つまり協力を得られた子どもから集める形で選ばれています。

食習慣は、どの食品をどれくらいの頻度で食べているかを尋ねる半定量的な食物摂取頻度質問票によって評価されました。あわせて、体重、身長、皮下脂肪の厚さ(上腕三頭部とふくらはぎ)といった身体計測が行われ、そこからBMI(体重と身長の関係から算出する体格の指標)、体脂肪率、脂肪量、除脂肪量(脂肪以外の筋肉や骨などの重さ)が求められています。解析には統計ソフトSPSSの第20版が用いられました。

報告された主な結果

著者らの報告によれば、子どもたちの食習慣は野菜、肉、魚、ナッツ類の摂取が多いことで特徴づけられました。一方で、ビスケットやケーキ、菓子類といった超加工食品(工業的に大きく加工された食品)や、炭酸飲料などの砂糖入り飲料の消費が非常に目立っていたとされています。乳製品の摂取は中程度でした。食習慣のスコアは女子の平均が32.28(標準偏差2.55)、男子が31.70(同2.37)で女子のほうが高く、t検定では男女間に統計的に意味のある差がみられたと報告されています(p = 0.018)。

身体組成については、男子の87.4%、女子の85.3%が標準体重に該当し、BMIの平均は15.8 kg/m²(標準偏差1.5)でした。体脂肪率の平均は11.0%(同3.0)で、適切とされる水準を下回る子どもが多く、男子で76.4%、女子で82%に相当したと報告されています。脂肪量の平均は2.7(同1.0)、除脂肪量の平均は21.8(同3.4)でした。

この報告が示すこと

この研究が描き出したのは、野菜や魚などの摂取がみられる一方で砂糖入り飲料や超加工食品の消費が強く目立ち、体重の区分では大多数が標準の範囲にありながら、体脂肪率は適切な水準を下回る子どもが多数を占めるという、単純には言い表しにくい状態です。著者らは、こうした結果が、これらの子どもたちの状況を改善するための介入の必要性を示すものだと述べています。体重の数値だけでは子どもの栄養状態を十分にとらえきれない可能性を、この報告は具体的な数字とともに示しています。

著者:Ivodia Bernarnardo、Amílcar Tovela、Adriano Chiombacanga Nafital、Milagre Américo Pele(Mestre em Ciências Biológicas Instituição : Universidade de Pungue)、Mario Eugénio Tchamo(Doutor em Nutrição Instituição : Instituto Medio de Desporto e Educação Física de Moçambique RESUMO)

※本記事は原著論文をもとに、日本語で要約・説明を加えた研究紹介です。 出典(原著論文):Ivodia Bernarnardo, Amílcar Tovela, Adriano Chiombacanga Nafital, et al. EATING HABITS AND BODY COMPOSITION OF SCHOOL-AGE CHILDREN FROM A PUBLIC SCHOOL IN THE CITY OF CHIMOIO, MANICA PROVINCE, MOZAMBIQUE. Artefactum 2026-09-02. DOI: 10.23900/artefactum.v25i8.3962. 原著ライセンス:CC BY.