著者の所属・活動拠点の国は、ナイジェリアです。

掲載誌:Christian Journal for Global Health

ライセンス: CC BY 対象: 公開論文 確認元: OpenAlex

土壌と野菜の寄生虫汚染を調べる

研究チームは、ナイジェリアのエキティ州イジェロ・エキティで、土壌と食用野菜がどの程度寄生虫に汚染されているかを調べました。土壌や野菜は腸管寄生虫の存在場所や人への感染経路になり得るため、地域での汚染状況を把握することが研究の目的でした。

研究では、地域の農場、菜園、市場から土壌48検体と各種の野菜検体を集め、採取時点の汚染状況を調べました。検査には、寄生虫を浮かせて集める方法を用い、含まれる寄生虫を検出・識別しました。

土壌と野菜では目立つ寄生虫が異なった

調べた土壌検体の52.08%から寄生虫が検出されました。土壌で検出された寄生虫の総数に占める割合は、ヒト回虫が69%と最も高く、糞線虫の幼虫が12.68%、条虫の一群であるテニア属が7.04%と続きました。

一方、野菜ではテニア属が最も多く検出され、その割合は43.30%と報告されました。このほか、回虫属や赤痢アメーバなども見つかりました。土壌と野菜で検出される寄生虫の構成には統計的に明確な違いがあり、土壌では回虫が優勢だったのに対し、野菜ではテニア属の比重が高い結果でした。

野菜を介した感染リスクを示す結果

著者らは、この結果を、土壌が回虫の重要な存在場所である一方、野菜は複数の経路を通じて寄生虫に汚染され得ることを示すものと解釈しています。健康上問題となる複数の寄生虫が見つかったことから、この地域で十分に洗浄・加熱されていない野菜を食べることの感染リスクを指摘しています。研究は、土壌だけでなく、食べる野菜の汚染にも目を向ける重要性を伝えています。

原著論文の著者・所属:Femi Awotokun(Department of Biological Sciences , Bamidele Olumilua University of Education, Science and Technology ,; Ikere-Ekiti , Ekiti State , Nigeria)

※本記事は原著論文をもとに、日本語で要約・説明を加えた研究紹介です。 出典(原著論文):Femi Awotokun. Parasites in our Produce: A Cross-sectional Study of Silent Risk in Soil and Vegetables. Christian Journal for Global Health 2026-09-21. DOI: 10.15566/sx9rax30. 原著ライセンス:CC BY.