著者の所属・活動拠点の国は、インドネシアです。

掲載誌:Journal of Innovative and Creativity (Joecy)

ライセンス: CC BY-SA 対象: 公開論文 確認元: OpenAlex

研究の目的

肉を調味液に漬け込む「マリネ」は、味付けだけでなく、肉の水分の保ち方や見た目にも関わる処理です。この研究で著者らは、パルミラヤシ(学名ボラッスス・フラベリフェル)の樹液から作られる液状の糖、いわゆるロンタル糖を調味液に使い、その量の違いがマリネした豚肉の物理的な品質にどのような影響を与えるかを調べました。

何を調べたか

研究チームは、液糖の量を1000ミリリットル、1500ミリリットル、2000ミリリットル、2500ミリリットルの4段階に設定し、それぞれの条件を4回ずつ繰り返して比較しました。条件の割り当てには、試料を無作為に各条件へ振り分ける「完全無作為化法」という実験計画が用いられています。

評価した項目は、肉が水分をどれだけ保てるかを示す「保水力」、加熱によって失われる重さの割合を示す「加熱損失」、そして肉の色です。色は、明るさを表すL*値、赤みを表すa*値、黄みを表すb*値という三つの数値で測られました。結果は分散分析という統計手法で条件間の差を確かめ、差が認められた場合にはダンカン検定で、どの条件の間に差があるかを詳しく比べています。

主な結果

抄録によると、液糖の量は保水力、加熱損失、明るさ(L*値)に統計的に有意な影響を与えました。一方、赤み(a*値)と黄み(b*値)については、液糖の量による有意な差は認められませんでした。

著者らは、液糖を2500ミリリットルまで加えることで、マリネした豚肉の保水力が高まり、加熱損失が減り、L*値が上がると結論づけています。

この研究が示すこと

この研究は、パルミラヤシの液糖を調味液に使う量を変えることで、漬け込んだ豚肉の水分の保ち方や明るさといった物理的な性質が変わりうることを報告しています。著者らは、これらの変化を肉の物理的な品質の向上としてまとめており、地域で作られる糖を肉の加工に生かす際の一つの手がかりを示した研究といえます。

原著論文の著者・所属:Helena Jeria(Universitas Nusa Cendana, Kupang)、Geertruida M. Sipahelut(Universitas Nusa Cendana, Kupang)、Heri Armadianto(Universitas Nusa Cendana, Kupang)

※本記事は原著論文をもとに、日本語で要約・説明を加えた研究紹介です。 出典(原著論文):Helena Jeria, Geertruida M. Sipahelut, Heri Armadianto PENGARUH LEVEL GULA CAIR (GULA LONTAR/BORASSUS FLABELLIFER) YANG BERBEDA TERHADAP KUALITAS FISIK DAGING BABI YANG DI MARINASI. Journal of Innovative and Creativity (Joecy) 2026-09-30. DOI: 10.31004/joecy.v6i2.14412. 原著ライセンス:CC BY-SA 4.0.

本紹介記事の文章(題名・見出しを含む)は、CC BY-SA 4.0で提供します。原著論文をもとにNutriMap Japanが日本語で要約・説明を加えています。対象は本紹介記事の文章に限り、ヒーロー画像・サイトのロゴ・画面デザイン・他の記事・データベース全体は含みません。